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展覧会レビュー
村田真/原久子
10/29-11/1
奈良美智レクチャー@弘大祭
10/29 弘前大学[青森]
奈良美智レクチャー@弘大祭
早起きして一路青森へ。道路際のリンゴの木に赤いリンゴが鈴生り。リンゴ収穫用の木箱を載せたトラックと何度も遭遇。弘前大学の学園祭は規模からすると高校の学園祭っぽい。あいにくの雨のなか、大教室は満員御礼。地元出身のアーティスト奈良美智が、来年夏に弘前で開催するプロジェクト「A to Z」について語る。展示は三カ月間だが、会場での現地制作に四カ月を費やす予定で、マンパワーが必要となる。ボランティアの募集もしっかりと。最近は男子より女子のほうが重いものを持つ力もあったりするし、ものづくりの楽しさも辛さもみんなで分かち合えるので、男女を問わない。すでに、学生のあいだで課外活動としてのサークルまでできていて、2年と3年のしっかりした学生が勧誘に奮闘。ボランティアに関しては「A to Z」公式ウェブサイトhttp://www.harappa-h.org/AtoZ/に詳細を掲載。
[10月29日(土) 原久子]
竣工記念シンポジウム・内覧会
10/30 青森県立美術館[青森]
竣工記念シンポジウム・内覧会
竣工記念シンポジウム・内覧会
竣工記念シンポジウム・内覧会
竣工記念シンポジウム・内覧会
2006年7月にオープンする青森県立美術館の建物が完成し、竣工記念シンポウムが開かれた。青森県知事、設計者の青木淳、コミッションワークを提供した奈良美智をパネリストに迎えたものだった。青木淳はこの建物のコンセプトをプレゼンテーション。三内丸山遺跡に隣接して建てられるというロケーションを意識したことなど、すべてが道理に適っているし、分かりやすい。さらに熊倉純子(東京芸大)がきちんと翻訳者となってまとめてくださり、定刻通り終了。まだ何も作品は展示されていないが、地中部分にあたる箇所の床は本格的な三和土(たたき)だったり、これまでの美術館建築の常識を覆すような仕事をしている。気鋭の建築家なんて形容詞はむしろ陳腐にしか聞こえないかもしれないが、青木淳はやはりスゴイ。細部にわたるこだわりに関心。奈良美智作のコミッションワークの真っ白な巨大《青森犬》は目を閉じてじっとなにかを考えているようで、いろんなふうに見える。
[10月30日(日) 原久子]
かわりゆく世界で:transformation / metamorphosis
10/29〜11/20 国際芸術センター青森[青森]
かわりゆく世界で:transformation / metamorphosis
かわりゆく世界で:transformation / metamorphosis
カナダ、ルーマニア、アメリカからそれぞれ1名、日本からは2名、計5名のアーティストが、国際芸術センター青森に9月から11月までの3カ月間滞在した。ルーマニアから来たペーター・パルは木片や石などの素材を用い、鏡面の円筒を置いて屋外にだまし絵的なインスタレーション作品を制作。インド系のアメリカ人のキャロル・ペレイラは水のうえに発泡スチロールを素材に使ったオブジェを設置。中西信洋は写真イメージを連ねて層にしてゆきながら平面を用いた3次元をつくり出していった。佐々木愛はこれまでにもやってきた砂糖を用いた壁画を描いた。ほかの4人のアーティストたちを登場させたキャロルの映像作品などもあった。数人のアーティストがいたので、スタジオ見学をさせてもらえた。初めて出会ったアーティスト同士だからこそ、それぞれの作品を見ながら刺激し合うことができるようにも思えた。環境の変化はアーティストにとっての大事なスタミナ源になっているようだ。
[10月30日(日) 原久子]
再考――もの派
10/25〜12/18 国立国際美術館[大阪]
再考──もの派
誰が呼んだのか「もの派」。とにかくアーティストたちが自らのことをそう呼んだわけでもなければ、そういう分類に入って仕事をしようとしたわけでもない。だけど、「再考――もの派」展をするので出品してもらいたいというオファーを断らずに出品している作家たちは、自らそう呼ばれ、そのカテゴリーに入れられることに抵抗はないのだろう。存命中の作家がほとんどなので再制作も今回はけっこうある。大きな段ボールを箱状にして4段重ねにした野村仁の《Tradiology》は、高さ8mくらいあるのだが、見るたびにヘシャっとなっていっている。道路に書いた日時を写真に撮った写真は野村の現在の作品にも通じるが、箱の作品はこの20年の仕事しか知らない私にとっては、意外でもある。具体的に何を指すこともしないが、「もの派」というものを定義する言葉をまだ私自身は持ち得ない。
[11月2日(水) 原久子]

もの派というと日本美術のなかでも究極の動向というか、ひとつの袋小路という気がする。もうそれ以上展開できない、それやっちゃおしまいよみたいな。そう書くとおもしろそうな作品と思うかもしれないが、石や木材や鉄板がそのまま置かれているだけのことが多く、おおむね退屈きわまりない。ところがこの展覧会はおもしろかった。それはひとえに導入部に1968年の「トリックス・アンド・ヴィジョン展」を中心とするトリッキーな作品をもってきたからだろう。李禹煥や菅木志雄の錯視的かつカラフルな作品とは初対面。これでその後に続くしかめっつらしいもの派作品もちょっとポップに見えてくるから、裸の王様的効果はあったのかもしれない。原口典之の作品は初めて見るものが多く、とても新鮮に映った。原口の大規模な回顧展が待たれる。
[11月24日(木) 村田真]
ヒロ・ヤマガタ
バーミヤン・アフガニスタン・レーザー・プロジェクト2007記者発表

11/1 日本記者クラブ[東京

破壊されたバーミヤンの石仏の跡地に、レーザーで大仏のイメージをよみがえらそうという計画。観光とか地域振興とかには効果はあるんだろうけど、レーザーの大仏自体には興味をそそられないなあ。
[11月1日(火) 村田真]
大谷有花展 PAINTING 2000-2005
10/4〜11/4 第一生命南ギャラリー[東京]
大谷有花展 PAINTING 2000-2005
あいかわらずドハデなピンクと黄緑を使いつつ、図像はマンガみたいだったり、セリフを書き込んでみたり、ここまでやるかーというほどオチャメしている。その冒険心は認めよう。でもなあ……。
[11月1日(火) 村田真]
越前谷嘉高展
10/31〜11/12 なびす画廊[東京]
越前谷嘉高展
ジグソーパズルみたいな、心理テストみたいな、アルミ板やトレーシングペーパー、新聞の切り抜きも。
[11月1日(火) 村田真]
伊達伸明展
11/1〜28 INAXギャラリー2[東京]
伊達伸明展
建築の保存にもさまざまな方法があるけれど、こんなやり方もあったんだと思わず唸ったのが、この「建築物ウクレレ化保存計画」。解体される建物の一部建材を用いてウクレレをつくるというプロジェクトだ。たとえば、通天閣の下にあった《新世界厚生会館ウクレレ》では裏板に「厚」の字が、また、佐賀町エキジビット・スペースなどが入っていた《食糧ビルウクレレ》では「米穀部/商事部」の字が読みとれる。伊達はこれを建築主に贈呈してしまうという。たしかに作者が「作品」としてもつよりも、その建物の主人のほうが欲しがるだろうし、それを売りつけるというのもアコギな気がする。大阪人にもかかわらず、せこい商売をしないところがいい。あ、兵庫県生まれか。
[[11月1日(火) 村田真]
横尾忠則
10/17〜11/12 南天子画廊[東京]
1966年に初個展を開いた南天子画廊で、そのとき出品した作品を改変した《自己パロディ》を出品。当時のポップで平坦な絵が、40年後にグロテスクによみがえっている。
[11月1日(火) 村田真]
ク・ナウカで夢幻能なオセロー
11/1〜13 東京国立博物館日本庭園[東京]
ク・ナウカで夢幻能なオセロー
東博本館の裏に日本庭園があることはもちろん知ってたけど、この日本庭園を借景に「オセロー」を能仕立てで見られるとは思わなかった。ここはもともと寛永寺の庭園であり、博物館の物の怪の飛びかう地。そんな場所を公演の舞台にしてしまうところがク・ナウカらしい。宮城聰の演出が光る。ちなみに謡曲台本は平川祐弘、原作はもちろんシェイクスピア。
[11月1日(火) 村田真]
Index
10/21-10/27
谷山恭子「daily necessities」
アサヒ・アート・フェスティバル2005報告会
李禹煥 余白の芸術
小寺絵里
クリーン・アーティスツ・プロジェクト第三期オープンアトリエ
10/28
さわひらき展
マックス・ヘッドルーム
法貴信也
グラハム・パークス
奥村雄樹「トランスファー」
イサム・ノグチ展
東京府美術館の時代 1926〜1970
野村誠+野村幸弘『ズーラシアの音楽』
BankART Life――24時間のホスピタリティ
ランドマーク・プロジェクト
10/29-11/1
奈良美智レクチャー@弘大祭
竣工記念シンポジウム・内覧会
かわりゆく世界で:transformation / metamorphosis
再考――もの派
ヒロ・ヤマガタ
大谷有花展 PAINTING 2000-2005
越前谷嘉高展
伊達伸明展
横尾忠則
ク・ナウカで夢幻能なオセロー
11/2-11/6
ゲルハルト・リヒター――絵画の彼方へ
谷川まり+QUOI?!プロジェクト「発酵する身体の記憶」
新築移転開館1周年記念シンポジウム
「野生の近代 再考――戦後日本美術史」
平行芸術展最終回
フービズム・2005
スコットランド国立美術館展
スーパーピュア2005「もうひとつの美術館の足跡」
第7回21世紀の作家――福岡 柳幸典展
イカロス・プロジェクト 飛翔の夢――国境を越えて
ジャンルフリーの公募展 " For Rent! For Talent! "
第3回福岡アジア美術トリエンナーレ2005
11/8-11/11
プーシキン美術館展
北斎展
第37回日展
高野麻紀 バーバラ・ヒンダール展
節子の暮らし展 和の心
A crash course in aesthetics, ethics, politics, economy and history
Swedish Conceptual Design
ウィリアム・モリス展
川端龍子展
取手アートプロジェクト2005
11/12-11/15
ノー・ウォー美術家の集い横浜展
桃谷恵理子「ホームステイ・アート・プロジェクト」
瑛九 フォト・デッサン展
4ism 写真展
中山恵美
君平展 国土―開発
鈴鹿芳康 縁起マンダラ
常設展
大西康明 個展「clue in the void」
中ハシ克シゲ On The Day Projects 1999〜2004
スウェーディッシュ ラディカル デザイン
リサーチ&ディベロップメントとグスタフ・ノーデンフョルド展
11/16-11/23
斉藤和子
表現される現在2005
逢坂卓郎展GROUND
秘伝ディメンション展
丸山直文「朝と夜の間」
オラファー・エリアソン
北仲OPEN!
代官山インスタレーション2005
アーティストサミット コアミーティング
"EU meet CAP "の芋煮宴会
@KCUA project 闇のレッスン Lessons of Darkness
11/24-11/26
オランダ絵画の黄金時代 アムステルダム国立美術館展
伊丹モダニズム再発見
旅する“エキゾチシズム”
キリンアートプロジェクト2005
第3回大阪・アート・カレイドスコープ
小林重予展「了解のしるし」
坂崎隆一展 長い長い箸の話
バロック・ロココの巨匠
美の国日本
海の道、アジアの路
福岡アートヒストリー展
Illusory Reason
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