村田真/原久子 |
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11/24-11/26 |
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オランダ絵画の黄金時代 アムステルダム国立美術館展
10/25~1/15 兵庫県立美術館[兵庫] |
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「ドレスデン国立美術館展」の《窓辺で手紙を読む若い女》に続き、兵庫県美で今年2度目のフェルメールとの邂逅。今回はポスターやチラシ、カタログの表紙にも使われている《恋文》だ。この作品、5年前の「レンブラント、フェルメールとその時代」にも出品されたが、そのときアムステルダムでは国立美術館開館200年を記念する自選展が行なわれていた。つまりその選にもれたおかげで本邦初公開となったのだ。今回は同館の大規模な改修によって貸し出されたもの。ありていにいえば、《恋文》は同館に4点あるフェルメールのなかでもっとも評価が低い(だから外国にホイホイ貸し出せる)作品ということになる。別にケチをつけようとしているのではなく、腐ってもフェルメールだといいたいのだ。フェルメールのほかに、精緻きわまりない静物画や意味深な風俗画も見逃せない。
[11月24日(木) 村田真] |
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伊丹モダニズム再発見
10/22~12/4 伊丹市立美術館[兵庫] |
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阪神間のベッドタウンとして知られる伊丹の、明治から第2次大戦までの近代化の歩みを追う展示。郷土の画家や文化人の作品資料、都市開発や地場産業などの移り変わりを紹介し、伊丹に縁のある人には興味がもてるかもしれないが、主催者側も認めるように内容的な広がりや掘り下げがイマイチ中途半端。
[11月24日(木) 村田真] |
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旅する“エキゾチシズム”
9/17~12/4 大阪市立近代美術館[大阪]
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日本の画家は異郷になにを見たか。前半は日本画家と版画家、後半は洋画家の旅を取り上げる。西洋を描いた日本画もヘンだが、西洋を描いた洋画もやっぱり「日本の洋画」だ。
[11月24日(木) 村田真] |
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キリンアートプロジェクト2005
10/29~12/11 キリンプラザ大阪[大阪] |
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公募で選ばれた4人のアーティストが、選んだキュレーターのサポートを受けながら、「次次(ジジ)」をテーマに作品をつくるという試み。あ、もうひとり、束芋もゲストアーティストとして同じテーマで作品を制作していた。グロな顔面アニメのカワイオクムラ(後藤繁雄選)、極薄の長大なテーブルを偽造なしの構造計算で立たせた石上純也(五十嵐太郎選)、淀川で採集した廃物をパッケージした淀川テクニック(ヤノベケンジ選)、屏風絵のようなパノラマ風景画の大森隆義(椹木野衣選)と、どれも甲乙つけがたいデキだが、ほとんどテーマは無視されていたようだ。
[11月24日(木) 村田真] |
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第3回大阪・アート・カレイドスコープ
11/25~12/17 大阪府立現代美術センター[大阪]
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たまたま今日がオープニングだというので顔を出す。しかし展示室Aは閑散として作品らしきものはほとんどない。どうやら今回は「do
art yourself」ということで、大阪で活動する8つのアートNPOが企画・運営を行ない、毎日パフォーマンスや対話が繰り広げられるらしい。展示室Bではしばたゆりの個展が開かれていて、これがとても気持ちのいい展覧会だった。2次会ではディーラーの加藤義夫やチバユミコ、大阪造形センターで2人展を開いてる写真家の金村修、吉野英理香らと飲む。
[11月24日(木) 村田真] |
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小林重予展「了解のしるし」
11/7~27 アートスペース貘[福岡]
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昨晩は久しぶりに飲みすぎ。遅めに起きてのぞみで福岡へ。メインの九博とアジトリは明日に残しておいて、今日は近くのギャラリーと美術館へ。まずは小林重予さんの個展。札幌在住の小林さんとはたしか10年ほど前にこのギャラリーで初めて会ったのだが、10年ぶりに会うのも福岡の同じギャラリーというのが妙だ。作品は、植物の種子や花をモチーフにしたドローイング、立体、壁掛けのレリーフと多彩で、素材も木、ガラス、ロウといろいろ使っている。エネルギッシュな人だ。
[11月25日(金) 村田真] |
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坂崎隆一展 長い長い箸の話
11/23~1/12 福岡県立美術館[福岡] |
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県美のロビーでは地元アーティストを紹介する「アートの現場」シリーズとして、坂崎隆一展を開催。行ってみたら工事中だった。大きなテーブルをつくり、長―い箸を置くそうだが、10日間ほど公開制作して完成品を展示するという。なんだかトクしたのかソンしたのか。
[11月25日(金) 村田真] |
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バロック・ロココの巨匠
11/19~12/25 福岡県立美術館[福岡] |
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閉館まで時間があるのでついでに見る。二流三流品が多いけど、レンブラントなんか本物かよってな感じだけど、これが意外と楽しめた。とくにルーベンスは、ウィーン美術史美術館のとほとんど同じの《毛皮のエレーヌ・フールマン》もあって、なんかトクした気分。
[11月25日(金) 村田真] |
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美の国日本
10/16~11/27 九州国立博物館[福岡] |
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西鉄福岡から30分たらずで太宰府に。10分ほど歩くと天満宮、その横のエスカレータと動く歩道のトンネルを抜けると、巨大な九博がドーンと迫ってくる。開館特別展が明日までなので、混雑を予想して9時すぎには着いたのだが、館の内外はすでに長蛇の列。開館時間の9時半前なのにもうぞろぞろ入っているではないか。展示室は思いっきり暗い。石づくりの古い博物館ほど天窓から採光して明るく、ガラス張りの透明感あふれるモダンな博物館ほど暗くしてあるのはいかがなものか。
[11月26日(土) 村田真] |
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海の道、アジアの路
九州国立博物館[福岡] |
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常設展だが、ここでは「文化交流展示」と呼ぶらしい。日本文化の形成をアジアとの交流を通してとらえ直そう、というのが九博のコンセプトだからだ。でも出品作品の大半はほかからの借り物で、自館のコレクションは圧倒的に少ない。つべこべいわずにまずハコを建てちまおうとのバブル的コンタンがちゃっかり生き残っていたのだ。まあこの建物なら博物館を廃業しても、体育館としてリサイクルできるかもね。
[11月26日(土) 村田真] |
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福岡アートヒストリー展
10/11~11/27 ギャラリーアートリエ[福岡] |
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アジ美の入ってるリバレインの地下にあるアートスペースで、福岡の30年のアートヒストリーを振り返る資料展示。ぼくが最初に福岡のアートシーンに触れたのがたしか1981年のことで、以後ほとんど毎年のように訪れているから、大半の事象は知っている。こういうときに年とったなあと感じるのだ。
[11月26日(土) 村田真] |
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Illusory Reason
11/15~27 アートスペース・テトラ[福岡] |
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民家を改修したアーティストたちの自主運営スペース。ガラス戸をガラガラと開けると、ふたりのアメリカ人が出てきた。福岡に住んでるそうですばい。日本語もうまかと。彼らのひとりが作者で、作品は煙のようなもやもやをデジタル処理した写真。案内状を読むと「様々な技術、培養液等を用いている」とあるが、培養液ってもしかしてmediaのこと? 悪い翻訳機を使ったんじゃない?
[11月26日(土) 村田真] |
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