村田真/原久子 |
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7/14-7/17 |
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プラド美術館展
7/15〜10/15 大阪市立美術館[大阪] |
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大学へ行ってお仕事してから天王寺に行ったため、記者内覧は終了していたが、ゆっくり作品を観ることはできた。プラド美術館へは実際には一度しか行ったことがないが、ピカソの《ゲルニカ》やゴヤやベラスケス、エル・グレコの名作と長時間にわたり過ごし至福のときを過ごした。記憶にある作品は今回の展覧会には出品されていないが、天使が貝殻を杯がわりに水を飲んでいる様子を描いたムリーリョの《貝殻の子供たち》が今回はとても印象的だ。と思ったら、展覧会告知のための駅張りの電飾にこの作品が使用されていた。既視感ゆえのことだったのだろうか。う〜ん、メディアにやられてしまっているんだろうか……。
[7月14日(金) 原久子] |
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澤田知子個展 Early Days
7/15〜9/2 MEM[大阪] |
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大阪の2箇所で個展を開催する澤田知子。初日に先立ちプレビューが行なわれた。10年前まだ大学に入って写真を学び始めた当時の最初期作品が並ぶ。現在の作品と同じように被写体は彼女自身。一つひとつ写真について学びとっていたのだろうし、それ以上に彼女には表現したいものがみつかっていたのかもしれない。物言わぬモノクロ写真の中の彼女は人形のようであったり、大人の女性であったり、現在の作品とはまた異なるかたちで七変化している。
[7月14日(金) 原久子] |
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澤田知子個展 MASQUERADE
7/15〜9/3 KPOキリンプラザ4・5F[大阪] |
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カラーの大判プリントの新作《MASQUERADE》をメインで展示。MEMでは展示されなかった初期作品も含めて、今展では動画にした作品も登場。《MASQUERADE》はホステスさんたちのポートレイトを並べた紹介ボードを意識したつくりで、いつものごとく百面相的に変身した澤田自身のセルフポートレイトが展示された。《OMIAI》《SCHOOL DAYS》などの旧作も一堂に展示。
[7月14日(金) 原久子] |
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「遠藤秀平・藤本壮介 ニュージオメトリーの建築 もうひとつのモダニズムをめざして」展
7/15〜9/3 KPOキリンプラザ6F[大阪] |
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まったく違ったテイストの建築家二人が、ひとつのフロアを左右に同じ広さを使用して展示を行なっていた。遠藤秀平は彼の建築作品のもっとも特徴的なコルゲート鋼板が連続してつくる空間に似せた場をつくり、過去の作品を映像で回顧。藤本壮介は、一人用の住空間をつくった。はじめて藤本作品に触れたが、空間として体験できてとても興味がわいてきた。現在建築中という建物の話しなども直接聞き、北海道に完成間近という施設をいつか訪問したいと思った。
[7月14日(金) 原久子] |
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"taKe uS tO eaRth"〜わたしたちを地球に連れてって〜sound performance with termin, electronics, and voices
7/14 graf media gm[大阪] |
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HACOとMamieMuのライブ。ワイングラスなどのガラスの器に水を入れ、縁を擦りながら音を響かせ演奏をしたと思えば、宙に手をかざしてテルミンを演奏するMamieMu。小さなテーブルの玩具のような電子楽器をピョコピョコと触れながら演奏するHACO。もう地球には戻れないカモ知れない。
[7月14日(金) 原久子] |
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tenants 奥原しんこ “虫の家”
7/14〜8/2 graf media gm[大阪] |
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tenantsも終盤に差し迫ってきた。A,B,C室の3つの部屋を入れ替わり立ち替わ りクリエーターたちが入居する。「展覧会」という言葉はぴったりこないが、 ほかにどう説明するのがいいのか難しい。吉田茂さん「本でいっぱいの部屋/ 部屋いっぱいの本」(6/29〜7/12)のときにつみあがっていたダンボール箱は じつはDNPと印刷されていた。本だらけの2週間はあっという間に過ぎ、同じ場 所(B室)に奥原しんこさんが引っ越してきていたら、今度は虫だらけになっ ていた。蚊帳を吊して、その上にも外にも、壁にも虫がいっぱいついていた。 奥原さんはイラストレーターと紹介するのがいいのだろうか。以前graf media gmでも個展をしていた。雑誌などの印刷物の部分を用いてコラージュを する。というわけで、虫もコラージュでできていた。
[7月14日(金) 原久子] |
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日本×画展
7/15〜9/20 横浜美術館[神奈川] |
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日本画とはなにかを問うような、あるいは日本画の概念を拡大するような、マージナルな日本画を集めた展覧会が毎年どこかで開かれている。今年の「MOTアニュアル」もそうだった。この「日本×画展」(「にほん・がてん」と読ませるが、「にっぽん・がってん」のほうがノリがいい)もそうなのだが、出品作家で「MOTアニュアル」と重なっているのは、日本画としてはオーソドックスな松井冬子だけ。また、このテの企画展にしばしば呼ばれてきた中上清(作品はずいぶん変わった)を除くと、あとは藤井雷、しりあがり寿、中村ケンゴ、小瀬村真美という珍しい顔ぶれ。マンガのフキダシや部屋の見取図で構成した中村と、《四季草花図》を映像で動かした小瀬村の作品がもっとも説得力があった。また、同展の工夫として、横浜美術館のコレクションから日本画作品を選んでもらい(しりあがりは今村紫紅による《土蜘蛛草紙》の模写、中村は横山大観《霊峰不二》といったぐあい)、自作と関連づけさせた。
[7月15日(土) 村田真] |
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戸矢崎満雄 "小瓶の中の小モノたち"
7/15〜23 祇をん小西[京都] |
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祇園・花見小路の石畳の道を四条通りから少し南に下がって、歌舞練場の手前にある京情緒溢れるアートスペース。白い壁はない。鰻の寝床式の奥の深いつくりの日本建築に靴を脱いであがると、普段の立ち居振る舞いとはうって変わってお行儀が良くならざるを得ない。建具を開け放ち、表の間にはボタンを並べてつくったインスタレーション。その先には、床の間にも小瓶に入った小さな人形が並んでいる。仏壇に供えられたお菓子もどきはボタンを重ねて作った作品。きっとご先祖様も悦んでおられるに違いありません。
[7月17日(月・祝) 原久子] |
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