村田真/酒井千穂
11/6
曽谷朝絵「プリズム」
10/23〜11/17
西村画廊
[東京]
バスタブ、波紋、水滴が虹色(そんな色ないけど)で描かれる。最近は空港も出てきたが、これは水滴のついた窓越しの光景だったりする。水滴のついた窓とは絵になるようなならないような、微妙であるがゆえに魅惑的なモチーフだが、それを美しい絵にしてしまう力量は尋常ならざるものがある。
[11月6日(火) 村田真]
楢橋朝子新作展
11/2〜27
ツァイト・フォト・サロン
[東京]
朝絵の次は朝子。下半分が水面の写真、といえば杉本博司を思い出すが、ぜーんぜん違う。上半分には空、山、海水浴客、水鳥の首、浮き輪などが写っていて、水平線がまっすぐでなく波打っている。つまり海(湖)にプカプカ浮かびながら撮ったものなのだ。レンズに水滴がついたのか、画面の一部がぼやけていたりする。こちらも水滴越しの風景。
[11月6日(火) 村田真]
竹本真紀の個展
11/5〜10
小野画廊
[東京]
朝子の次は真紀。ぜんぜんつながりはないけど。えんじっぽい深紅色で子供の顔をフラットに描いている。ムリヤリこじつければ、子どもたちの顔が水滴のかたちをしていること。
[11月6日(火) 村田真]
野口里佳「マラブ・太陽」
10/27〜11/30
ギャラリー小柳
[東京]
真紀の次は里佳。タイトルのマラブとは、アフリカ原産のコウノトリの一種で、野口さんの住むベルリンの動物園に飼われているらしい。ひとり(1羽)ぽつんとたたずむ姿は哲学者のようだ。写真が薄ボケけているのは、レンズに水滴がついたからではなく、ピンホールカメラを使ったかららしい。
[11月6日(火) 村田真]
「煙と乙女」菅間圭子 個展
11/5〜17
銀座芸術研究所
[東京]
里佳の次は圭子。漢字を見るとちょっとシリトリっぽい。原爆のキノコ雲、崩れ落ちたWTC跡の砂煙、爆撃されたベイルート風景と、戦争の香り漂う絵画だが、別に戦争を描きたかったのではなく、煙を描きたかったのだそうだ。あるいは煙を口実に戦争を描いたともいえなくはないが。
[11月6日(火) 村田真]
中村ケンゴ「スピーチバルーン・イン・ザ・ビーナスと21世紀のダンス」
11/6〜12/1
メグミオギタギャラリー
[東京]
圭子の次はケンゴ。ちょっと音が似ている。ともあれ、本日最初で最後の男の作家。ボッティチェリのヴィーナス像をスピーチバルーン(マンガのフキダシ)で埋めたシリーズと、マティスの踊る人(ダンス)を組み合わせたシリーズ。どちらも日本画材で描かれ、それぞれ白っぽいのと黒っぽいのと2種類ある。西洋名画と日本画、古典と近代、美術(アート)とマンガ(サブカルチャー)、白と黒、女性ヌードと男の作者……。いくつもの対立項を併存させた、危ういバランスの上に成り立っている作品。
[11月6日(火) 村田真]
Index
11/1〜11/4
ヴェネツィア・ビエンナーレ
福原信三と美術と資生堂展
LATE TITIAN and the Sensuality of Painting
11/6
曽谷朝絵「プリズム」
楢橋朝子新作展
竹本真紀の個展
野口里佳「マラブ・太陽」
「煙と乙女」菅間圭子 個展
中村ケンゴ「スピーチバルーン・イン・ザ・ビーナスと21世紀のダンス」
11/7〜11/10
3x Theodor Pitěk
コミュニズム博物館(MUSEUM of COMMUNISM)
第39回日展
講演会・クリスト・アンド・ジャンヌ=クロード「現在進行中の2つのプロジェクト」
造形美術アカデミー絵画館(TRAM VOM SUEDEN)
澁澤龍彦「幻想美術館」
アテンプト
11/11〜11/12
分離派会館セセッシオン(secession)
BRAUWEISS RUCKSEITE
Zimmer kuche.kabinett.vol1
HMC
日本彫刻の近代
森淳一 展
11/13〜11/18
横浜美術館ボランティアが出逢った「若きアーティスト」展
ZAIMサポーターズ・スクール第11回「トリエンナーレ2005は『通路』だった」
ピピロッティ・リスト「からから」
感情の強盗
第21回京都芸術祭国際交流総合展
インスタレーション展
11/21〜11/25
小西真奈「どこでもない場所」
洪成潭 展「靖国の迷妄」
東京コンテンポラリーアートフェア2007
代官山インスタレーション2007
シェル美術賞展2007
超資本主義への疾走──中国現代美術の過去と未来
11/27〜11/28
現代美術の皮膚
坪井孟幸 展
三沢厚彦──ANIMALS+
神戸アートビレッジセンターアートイニシアティヴ・プロジェクトvol.1──Exhibition as media(メディアとしての展覧会)
曽田朋子──もの思いスケール
11/29〜11/30
表恒匡 展
フィラデルフィア美術館展
第33回太陽美術展
物語の彫刻
事の場2007
百学連環──百科事典と博物図譜の饗宴
アンカー展
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