村田真/酒井千穂 |
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11/21~11/25 |
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小西真奈「どこでもない場所」
11/2~30 第一生命南ギャラリー[東京]
10/27~12/1 アラタニウラノ[東京] |
写真をもとに描いた海と山の風景画。海のほうは特徴的な岩から浄土ケ浜とわかったが、山のほうは霞んでて池もあるし、以前金華山も描いていたからきっと東北に違いない、だとしたら恐山かと思ったら、阿蘇山のカルデラでした。そんな場所当てクイズも楽しめる。よいこのみなさんは真似しないように。
[11月21日(水) 村田真] |
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洪成潭 展「靖国の迷妄」
11/2~22 ギャラリーマキ[東京] |
木枠に張らないキャンヴァス布に描かれた絵が14枚、壁の低い位置に展示されている。全体にピンクっぽいのは桜のつもりか。昭和天皇や菊の紋も描かれているが、おそろしくヘタ。絵がうますぎると技巧に目がいってしまい、意味などどうでもよくなってしまうが、ヘタすぎると今度は意味までたどりつかなくなる。やっぱキーファーみたいなヘタウマが政治的主題の絵にはちょうどよいのかも。帰り、ギャラリーから少し離れた永代通りに右翼の宣伝カーが止まっていた。偶然か。
[11月21日(水) 村田真] |
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東京コンテンポラリーアートフェア2007
11/23~25 東京美術倶楽部[東京] |
100年の伝統を誇る東京美術倶楽部で現代美術のアートフェアが開かれた。やっぱ景気いいみたいだな。西村画廊、不忍画廊、レントゲンヴェルケなど約40軒が出展。なかには「これのどこが現代美術?」みたいなのもあって楽しめた。
[11月22日(木) 村田真] |
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代官山インスタレーション2007
11/3~25 代官山の街並み(旧山手通り、八幡通り、目黒川周辺)内[東京] |
公募で選ばれた12点のインスタレーションを代官山周辺の路上や公園、公開空地などに設置し、観客はマップを見ながら探し歩くという展覧会。ひとつだけどうしても見つからない作品があった。デンマーク大使館の前に置いてあるはずの、赤地に白十字のデンマーク国旗をあしらったテントウムシ。キョロキョロ探したけれど見つからない。大使館だから監視カメラもあって、怪しまれるのもなんだし、いったんあきらめたが、別の場所に展示されている入選作品のプランを見てわかった。そのテントウムシは直径6ミリしかないのだ。戻って調べてみると、あったあった、植栽の葉の上に数個のテントウムシもどきが。テントウムシといっても野外に展示する作品だから、それなりの大きさがあると思い込んでいたのだが、まさかサイズも本物のテントウムシに近いとは。そんな先入観を打ち砕いてくれる驚きと喜び、そしてほんの少しの敗北感と征服感こそ、こうした野外展の醍醐味かもしれない。
[11月23日(金) 村田真] |
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シェル美術賞展2007
11/21~12/2 代官山ヒルサイドフォーラム[東京] |
日本画や版画を含む絵画のコンペ。1497点の搬入作品から本江邦夫、中井康之、蔵屋美香の3人の審査により43点が入選。そのなかからグランプリ1点と各賞6点が決まった。いろんな傾向があって焦点が結ばず、どれが受賞してもおかしくない状況だが、グランプリ(福島淑子)は「なんでこれが?」って感じ。まあほかに「これだ!」ってのがないからな。強いていえば中井氏の選択(杉田陽平、坂口竜太)がぼくにはいちばん納得できる。
[11月23日(金) 村田真] |
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超資本主義への疾走──中国現代美術の過去と未来
11/25 東京国立近代美術館講堂[東京] |
昨今のアートバブルを象徴する中国現代美術に焦点を当てた美術評論家連盟主催のシンポジウム。なんで美術評論家連盟がこんなシンポジウムやるのかっていうと、どうやら午前中に総会があって、せっかく集まるんだから午後なにかやろうよってことで、いまや無視できない中国現代美術の公開ディスカッションをやることになったらしい。どうでもいいけど。会は、針生一郎親分じゃなかった会長のあいさつのあと、『ヴィジュアル・プロダクション』編集長グ・ツェンツィンの講演、南條史生と清水敏男が加わってのディスカッションと続く。とにかく中国はいまスゴイことになってるらしい。グ氏が中国は美術館建設ブームで、2010年までに100館の美術館が新設される予定(南條氏によれば上海だけで100~200館)だというと、清水氏は「ならば日本から学芸員を輸出すればいい」。どんどんリストラされてるからね。それに対してグ氏は「学芸員より館長不足が心配だ」と。ともあれ中国のアートバブルは当分はじけそうにない。
[11月25日(日) 村田真] |
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