村田真/原久子 |
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5/13-5/14 |
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塩田千春
4/23〜5/29 京都精華大学ギャラリーフロール[京都] |
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力のはいった個展を塩田千春が母校の構内にあるギャラリーで開催した。古い木枠のついたガラス窓を約600枚使って構築したインスタレーション《閉ざされた日常一一第3の皮膚》。割れたガラス、土埃をかぶったタイル張りの床や壁といった廃墟っぽいイメージのなかに、人の気配をうかがわせたり、記憶を蘇らせる。窓を通してそこにいた人たちが目撃したことも含め、「存在」ということを思うようになる。2階展示室には、黒く汚れたドレスがシャワーの水に洗い流される《皮膚からの記憶2005》があり、2001年の横浜トリエンナーレを彷彿とさせる。
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左上・右上: |
《閉ざされた日常一一第3の皮膚》(部分) |
右下: |
《皮膚からの記憶2005》 |
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[5月13日(金) 原久子] |
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岡美里
5/10〜22 prinz[京都] |
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ジュリアン・オピーのポートレイトのシリーズは正面から顔を描く、横顔を描いているのは岡美里。オピーへのオマージュなのか?!
[5月13日(金) 原久子] |
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長島有里枝展 Her Projects ──memories of no one
5/14〜7/18 KPOキリンプラザ[大阪] |
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ほとんど撮り下ろしで挑んだ関西初の個展。血縁や家族関係のない人たちを家族に見立てて撮った「家族写真」のシリーズ。チラシにも使われている中年男性と年配女性と犬のポートレイトは、母子の肖像にも見えるどころか、犬まで似ているように見えてきて、いつのまにかそれぞれの被写体となった人のバックグラウンドも知らないのに、写っている要素だけでそれぞれの関係を想像してしまう。テキストと音のついた(ヘッドフォンで聞く)風景写真は、そこにいない人の人物像や、フィクションともノンフィクションともとれる物語を作りながら、どこにもない記憶をたどらされることになる。
[5月13日(金) 原久子] |
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宮本佳明展 巨大建築模型ミュージアム
5/14〜7/18 KPOキリンプラザ[大阪] |
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彼の代表作とも言える《ゼンカイハウス》(宝塚市)にお邪魔したことがある。2階建ての住宅(宮本の生家)は阪神淡路大震災で「全壊」指定を受けた。その家の内部に太い鉄材を張りめぐらし補修した家には、過去の「棟上げ」の際に屋根裏につけられた札が、記憶をとどめるように残されていたのが印象的だった。96年のヴェネツィア建築ビエンナーレで日本館が金獅子賞をとったが、その際にも参加し、彼は兵庫から地震のときの瓦礫を運んで積み上げた。新しいものをつくってゆく人が建築家という概念を多くの人たちがもつなかで、環境そのものがもつ要素を用いてゆく宮本テキな方法論は、さまざまな事柄に批評的でもあり、かつ彼独自の美学を形成していて面白い。今回の個展ではどこにこんなにたくさんの模型を残していたのか、驚くほどの物量の建築模型が所狭しと空間を埋め尽くしている。すでに実現したものも、プランだけに終わっている模型もあるが、それぞれに作品コンセプトと、模型の価格が記されている。
[5月13日(金) 原久子] |
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MAMプロジェクト003: R.O.R.(レボリューションズ・オン・リクエスト)
5/14〜7/18 東京シティビュー内(森タワー52階)[東京] |
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フィンランドのアーティスト・グループR.O.R.のギャラリートークに参加した。メンバー4人はそれぞれに作品をつくる。グループでひとつの作品を作っているわけではない。実験的な要素を含むが、視点はそれぞれ多少異なる。レーザー光線が空間に4次元の造形を描くような作品をつくるクラウス・ニュークヴィスツゥは、オプティカルな作品をつくるが、そうしたテクノロジーを用いた作品だけでなく、ペインティングでエネルギーを描くような仕事もする。専門家の手を借りる場合もあるが、手作業で作り上げてゆくクラフトマンシップを重視する。素材も表現手段も異なるが、現代社会の進歩の影に生まれる歪みなどに対して向き合おうとする姿勢は4人に共通する。
[5月14日(土) 原久子] |
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小西真奈展 DREAM DAYS
5/2〜14 space
kobo & tomo[東京] |
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小西真奈の描く「風景」のなかには後ろ姿の人物が描かれていることが多い。人の目線を描いてしまうと、その方向に観る人の視線も当然まず奪われるが、背中だけの場合は、人の存在を感じても、キャラクター(個性)を半分くらい消すことができる。展示された作品のうち、1点だけ真正面を向いた男性が一人たたずむ絵があった。絵の中の人物が「見ている」のは、絵の前にいる「私」のようにも思えてくる。「見ること」と「見られる」ことの関係といった問題も少しはらんでいるのかもしれないが、小西が描こうとしているのは、「風景」というより「現象」と言うことができるように思う。
[5月14日(土) 原久子] |
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子供時代の博物館
5/9〜15 トキ・アートスペース[東京] |
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アーティストの稲垣立男が、ギャラリーのある青山キラー通りの住人とコラボレーションするプロジェクト。稲垣が住人たちにこの街ですごした子供時代について聞き取り調査をし、当時の写真やインタビュー映像などでファッショナブルに変貌した原宿界隈を振り返る。
[5月14日(土) 村田真] |
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木村太陽
4/15〜5/21 ヨコハマポートサイドギャラリー[神奈川] |
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しばらく見ないと思ったら、1999年からドイツへ行ってたんだ。日本では7年ぶりとなる今回の帰国記念展では、壁に両端を固定した縄跳びの縄が突然回り出すとか、壁に開いた無数の穴からのぞくゴム製の鼻がブルブル動くとか、洗濯機に洗濯物を入れてついでにケチャップや調味料をかけて回すとか、以前とほとんど変わらないお笑い瞬間芸ばかり。いったい6年間ドイツでなにやってたんだと呆れるべきか、それともドイツくんだりに行っても変わらない意志の強さをほめたたえるべきか。
[5月14日(土) 村田真] |
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