村田真/原久子 |
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10/29 |
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滝波重人展
10/18〜30 ギャラリーなつか[東京] |
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あいかわらずペインタリーなタブローだが、これらは1点ごとに色を変えてるだけで、図形パターンは同じだそうだ。つまり奔放に見える描線も、あらかじめ計画され、制御されているのだ。いわれるまで気づかなかった。今回はその表面だけでなく、キャンヴァスの厚みにも操作を加え、極端に厚くした箱状の作品を出品。これだとイーゼルに立てずに床に置いて上から描くことになり、その結果、表面はこれまでどおりの制御されたパターンにおおわれるが、側面には流れ落ちる絵具によって偶然の模様が生じることになる。絵画の物質的側面を極限まできわだたせた冒険的作品。でもこれだと厚さに制限のあるVOCA展みたいな絵画コンペには出せないよ。
[10月29日(金) 村田真] |
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英恵
10/25〜30 ギャラリーQ[東京] |
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黄味がかった白いフェイクファーの中央部に、ルビーのような赤いビーズを編んだものが埋め込まれている。遠くから見ると、白クマが傷を負って血が固まりかけたところをトリミングしたような感じ。ハナエちゃんは血肉が好きなようだ。
[10月29日(金) 村田真] |
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松波路美
10/25〜30 ギャラリー現[東京] |
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洗剤などの白いポリ容器の出っぱった稜線部分だけ残して面の部分を切り取る。と、立体的な白いドローイングができあがる。そんな作品が床に14個。YBA(ヤング・ブリティッシュ・アーティスツ)以前の80年代のイギリス彫刻を思わせる。そういえば、ロミくんも昔ロンドンに留学してたんだっけ。
[10月29日(金) 村田真] |
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佐藤万絵子展
10/29〜11/6 ASK?[東京] |
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奥のドアから入る薄明かりだけのギャラリー内に油絵具のにおいが充満する。床にシワクチャになった白い紙が散乱し、盛りあがっている。その表面にはこすりつけたようなヴィリジアンの色。白い壁にもところどころ絵具が付着し、激しく絵具と格闘した夢の跡か。絵と自分を一体化するため素材を生理的なレベルにまで引きつけた結果、もはや絵の地平を超えてしまっている。
[10月29日(金) 村田真] |
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新鋭展
10/10〜30 ポーラミュージアムアネックス[東京] |
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読売新聞の菅原教夫氏の企画による、湯川雅紀(絵画)と森淳一(彫刻)の二人展。湯川は、わざわざ分厚い仕切り壁の側面に縦長の絵を展示したり、エントランスの梁に横長の絵をかけて2階ギャラリーの窓から見せたり、作品そのものより展示場所に趣向を凝らしている。油絵を飾る余地のない日本家屋に展示するため、画面を極端に縦長・横長にした高橋由一へのオマージュか、はたまた、とりすました展示空間に対するイヤミなメッセージか。森は、レオナルドの手記に描かれた髪や水流のデッサンを大理石で彫る。つまり、線描でしか表わせないはずの繊細なモチーフを、超絶技巧で彫刻化しているのだ。絵画の優位を唱えるレオナルドに対抗した彫刻家ミケランジェロへのオマージュか。これもある意味イヤミといえる。
[10月29日(金) 村田真] |
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WORM HOLE 松場昭典
10/28〜29 ストライプハウスギャラリー[東京] |
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松場昭典のサウンドインスタレーションはこれまで何度か観てきた(&聴いてきた)。朗読とダンスとバイオリンをからめて、パフォーマンスをするというのでのぞきに行く。座る位置の関係で、インスタレーション作品についた無数のスピーカーからの音は残念ながら体験できなかったが、ダンス(響
巳夏)、詩朗読(鶴岡美直子)、バイオリン(大澤史郎)を堪能した。ライブで録音し、さらに次々と音が重なって録音されるので、遅れて聴こえてきたり、ライブの音と共鳴し合ったりする。緊張感と爽快さがいっしょにやってきて気持ちよい時間を過ごせた。
[10月29日(金) 原久子] |
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小粥丈晴「泉への道の上で」
10/28〜11/20 TARO NASU GALLERY[東京] |
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小粥+雄川の作品のなかで、手がとどきそうなところにあるような、夢のなかで見ているような不思議な体験をした人がいるだろう。ギャラリー内に展示されていたのは、小粥丈晴の銀座エルメスでの個展「泉への道」をつくる上での制作ノートや、作品部分のプロトタイプなどだ。質感にもこだわり、有田(佐賀県)や、ドイツまで行って職人さんとともに陶の色艶の出し方を研究しながらつくったプロセスが公開され、ひとつの個展となっていた。
[10月29日(金) 原久子] |
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Soi Music Festival
10/29〜31 Super Deluxe/青山CAY[東京] |
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タイで活躍するバンドや、映像作家たちが出演。手描きアニメーション上映とそれにあわせてピアノの演奏をしたのは、Wisut
Ponnimit。12月11日から国際交流基金フォーラムで開かれる「見知らぬ君へ How we met?」にも出品予定のWit Pimkanchanapongの横にパノラマ状につながった4面マルチの映像作品の展開と、映像の上にライブペインティングを合わせたパフォーマンスはこれまで見たことのない手法だった。
2日めCAYにかなり遅れて到着したが、お目当てのバンドFutonの演奏がちょうど始まるところだった。疲れているけど、彼等のサウンドで頭が覚醒。帰りにFutonのCDを購入。
[10月29日(金)、30日(土) 原久子] |
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法貴信也「スリップ・ノット」
10/29〜11/28 NADiff[東京] |
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法貴信也はずっと紙にマジックや色鉛筆などでドローイングを描くことだけをしていた時期がある。ペインティングを描くことを彼に躊躇させた理由があったからだ。しかしその時期があったからこそ今の彼の仕事があるともいえる。この個展では、ドローイングだけを描いていた頃の作品と、新作ドローイングとが並んでいた。基本は変わらないし、いずれにも異なるよさがある。
[10月29日(金) 原久子] |
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