今回の投稿が最後の投稿になりますが、ここ数カ月で思ったこと、そしてこれからの活動内容をひとつ。

このブログ開始と丁度同じ頃来日し、なんども投稿でとりあげたAbakeたちが先日3ヶ月のレジデンスを終え、ロンドンに旅立っていきました。僕もRCA時代からの付き合いもあり、かなり頻繁に彼らと行動に共にしたり、一緒に蕎麦を作って映画を鑑賞したり、本屋で食事会をしたりしました。最近では彼らの出版物に関するレクチャーをワークショップ形式で行ったりと、短い時間でしたが非常に内容が濃い時間をいっしょに過ごしました。

丁度いまTokyo Wonder Siteで彼らの展示会をやっていますが、その展示を見て改めて再認識したのは、彼らが東京という未知の場所に滞在し、そこでパーソナルに感じた事やコンテキストをたくみに操って作品を制作している事です。いま展示中のSuzuki Hotelというホテルも渋谷の某公園にひっそりと建てられ、訪れる人を待ち続けています。彼らが行ったSuzuki Afficeも東京の秘密の場所、目に入らない場所という情報をうまくあやつって作品を作っていました。

展覧会といった特別な場所でも長い時間彼らと過ごしましたが、思ったのは彼らの中でものを作ること、選ぶこと、音楽をきくこと、人とあうこと、話すこと、食べること、そいういったこと全ての中に境界がなく、つねにそれらを並列なものとしてうけとめてその中から面白いことを発見していく眼差の重要さでした。東京にいると恐らく永遠に気づかない、そしてヨーロッパに滞在していた僕らのような人間でも帰国後時間がたってしまうと忘れがちなことを再認識させてくれました。

彼らがこの数カ月で行ってきた実践はこれからの東京で何かを行う原動力にきっとなると思ってます。それはAbakeと関わりをもった人たちみんなが思っていることだろうし、そんなみんなでいま東京でいままでにない仕組みを作ろうという動きも少しづつでてきています。

個人的なところでは来月の5月下旬、目黒のCLASKAというホテルの2フロアを利用してDIYをテーマにしたイベントを企画しています。DIYとは日本人のイメージする日曜大工としてのそれではなく、モチベーションを指す言葉として使われていて、日常パッシブな状態で日々を過ごす事から一歩前進し、身の回りのものやことをたくみに組み合わせて生活をゆたかにするという意思がこめられていて、そのイベントでは会場に来た人と参加クリエイターや企業が共にものを作る、という事を考えています。そんな人と人とがつながるための足場づくりそのものも、編集的な作業と思っていて、デザイナーという職業を行いながら同時にそのような活動を今後は拡張していければと思っています。イベントの詳細については後日CLASKAのホームページ等で掲載されると思いますのでどうぞお楽しみに。

短い間でしたがどうもみなさんありがとうございました。
それではまた!

今度はほんとに最後の投稿です。
MACとしては3月に下道基行個展「RIDER HOUSE」を実施し、オープニングにはACACに滞在中だった梅田さんにもライブでパフォーマンスを披露していただきました。また、僕個人としては2月4日と3月11日に秋田でトークを、3月18日には金沢でレクチャーなどさせていただきました。


RIDERHOUSE_web.jpg

引き続きもう一本投稿です。次は梅田哲也さんをお招きしてのワークショップ&展覧会について。こちらも3月28日で無事終了しました。
梅田さんは基本はライブも展覧会もひとりで粛々とつくりあげていくタイプで、ワークショップをベースにものをつくったりはそんなにしないタイプです。ライブの際のセッションも普段からよく知っている人とは実践するけど、その場のノリでセッションとかもあまりしてないみたいです。ただ、彼の作品のつくり方はすごく興味深いし、実際に出来上がってくるものも非常に魅力的なので、そこにWS参加者というある種の偶然として人の手が加わったらまた違ったものが構築されるのではないかと思い、ワークショップをお願いしてみました。
またかなり癖のある音の響きもすごい巨大なACACのギャラリーに対して、梅田さんならマッチョではない手法で面白い空間を生成できるのではないかという期待もありました。

00umeda_project.jpg

こんばんは
僕がこのブログに投稿しはじめたのはACACで働き始めた9月なので、もう半年以上が経ちました。
青森に移動した直後にこのブログをはじめて、本当に怒濤の勢いで日々が過ぎていったという感じです。

ちょっと整理すると、本業のACACの仕事では『空間知覚』という1〜3月に実施した参加型プログラムを勤務スタート1ヶ月で組み立て、その後引っ越しやリサーチのために東北から国内各地を飛び廻り、山口との往復をしつつ約1ヶ月を過ごし、移動生活中に青森の拠点としていたホテル山上の一角でMACを立ち上げ、滞在制作1本と展覧会1本を無事終了させました。ほんとに異常な勢いで日々が流れていってしまった気がします。

これが僕にとって最後の投稿となるので、半年間のまとめと今後の展望でも書いてみようかと思います。ちょっと長くなりそうなので3postくらいに分けて投稿します。


まずはこの2ヶ月でACACで実践してきたことを、ちょっとご紹介したいと思います。
ACACでは2月に松原慈と有山宙による建築家ユニットassistantによるワークショップを、3月には音楽と美術の両フィールドで活躍中の梅田哲也さんによるワークショップ&展覧会を実施しました。
assistantは建築をベースにデザイン、インテリア、ウェブプロジェクトにアート活動と領域を横断しつつもコンセプトはしっかりと持って幅広い活動 を展開しています。かれらの軽快な領域横断やコンセプトのあり方は、そのユニークなウェブサイトのつくり方からも垣間見えます。
サイトはこちら >> http://www.withassistant.net/

acac_assistant.png↑これがワークショップスタート前の状態。
さて、前回の投稿の続きです。オラファー・エリアソン展意外にも見所がいろいろありました。もともと建築が素晴らしいのと、東京よりわざわざ行くという事もあり、毎回いろんな展示にわくわくします。

オラファー・エリアソン展のあとに併設のライブラリーをちらっと見ていたら、僕がデザインした紋黄蝶がウィンドウに堂々と展示されていました。これはうれしかったなぁ。なんで展示してあるかというと、後述のミナの展示が開催されていたからなんですね。思わぬ出会いにとても嬉しくなってしまいました。

SDIM1894.jpg



先週、個人的な白川郷の旅行の帰り道に金沢21世紀美術館に立ち寄ってきました。目的はもちろんオラファー・エリアソン展です。僕が丁度RCAのインタビューでロンドンに滞在していたときにTATE MODERNで展示していた太陽のインスタレーションに強い感銘を受けて、いつか日本でも彼の大規模な展示が見たい、と思っていただけに嬉しさもひとしおでした。

olafur.jpeg

さて前回の投稿の続き、SOCIAL PASTA 7の会場の様子です。

4397318922_fd5992f36a.jpg

全面スクリーンに「UNDERGROUND」が投影されました。日本人と外国人が入混ざっているので、プロジェクターを2台同じ位置において、1台の字幕以外の部分をかくして上下に英語と日本語の翻訳を表示!まさにバイリンガル。
ちょっとアーティスト・イン・レジデンスというシステムについて考えてみたいと思います。
この15年くらいで、様々なタイプの滞在制作が本当に色んな場所で実施されていると思うのですが、アーティスト・イン・レジデンスという制度として地方自治体が取り入れたものを、特に公募型のレジデンスに着目して3つのアートセンターの例を挙げながらその現状を紹介します。

trans_20092010_main_img_1.jpg←秋吉台国際芸術村で3月6日よりスタートするレジデンス展フライヤー

今回は三重県の紀北町にあたらしくできた古民家をリノベーションしたレジデンススペースをご紹介します。レジデンススペースといってもアーティスト・イン・レジデンスを主目的にしたいわゆるアートスペースではなく、熊野古道にも近く、伊勢湾も目の前に広がるという豊かな自然環境を備えた地理的条件を売りに、主に田舎暮らし体験などを提供するような場所です。アーティスト・イン・レジデンスは、どちらかというとそういう田舎に新たな人や価値観を持ち込むきっかけのように捉えられているようです。

01amanda.jpg

先日、Suzuki Åfficeの関連イベントとして開催された "SOCIAL PASTA 7"に参加してきました。このイベントはロンドンでÅbakeやその友人が不定期に開催している夕食会・ワークショップで、日本での開催は今回がはじめてになります。


socialpasta7_complete.jpg

みなさま、お久しぶりです(?)

2月末まで書いていいと編集者さんからお達しがあったので、再投稿です。

リフレクション展の展覧会風景の動画が本展ウェブサイトにアップされました!
ぜひのぞいてみてください。

トップページ右上部分の「展覧会風景公開!」をクリックしてください。


本展サイトへのブログ投稿もちょくちょくしていますが、
今さら展覧会準備のリバウンドが地味に出て来ていて、
なんだかいまいちスキッとしない今日このごろです。
引き続き九州レポート第2弾です。

今回は大名の紺屋2023をご紹介します。こちらは前回紹介した冷泉荘を立ち上げたTRAVELERS PROJECTさんが企画・運営する建物再生プロジェクトで、2008年から2023年までの15年間の期間で展開されるため「紺屋2023」という名称となったそうです。
建物自体は地上5階建てで、様々な業種の人が入居する未来の雑居ビルだそうです。
以下紺屋2023のウェブサイトより引用です。

「未来の雑居ビル」をテーマに、業種・年齢・国籍・民族・時間・用途・目的、など様々な要素が雑居します。
これらの要素が、集合・離散しながら思考・試行を重ね、新たな価値と文化の醸造をめざします。

↑紺屋2023ウェブサイトより

さらなる詳細は紺屋2023のウェブサイトをご参照ください。

20fukumoto.jpg↑紺屋の3階に入居している宮本初音さんのオフィスにあった福本歩さん作《フクモ陶器》

2月10日に発売されました誠文堂新光社のグラフィックデザイン雑誌『アイデア』339号の特集、「ぼくらのデザイン、みんなのデザイン」に作品を掲載していただきました。4ページにわたって、ミナ・ペルホネン、YCAMなどの最近の代表的な作品の紹介をしていただき、あわせてゼロ年代のデザインとこれからのデザインについてのインタビューも掲載されました。また、同号巻末に収録された「2000年代雑誌ガイド──日本の場合」の紙面デザインも担当させていただきました。

これまで、『アイデア』というとみなさんのイメージされるように20世紀のデザインの巨匠やゼロ年代に入ってからはかなり個性的な特集の記事で話題をつねに集める雑誌です。僕も父が仕事の関係で購読をしていたので子どもの頃から手にしていた、いわゆるデザインの王道の雑誌として有名ですが、今回は主に20代後半〜30代後半の活躍するデザイナーにフォーカスをあてて特集が組まれています。

タイトルが示すとおり、これまでとデザインのあり方が着実に、そして急速に変わろうとしています。そんな流れに編集長の室賀さんも非常に敏感にアンテナを張っていて、今回光栄なことに記事を書いていただくことになりました。

東京ピストル、原田さん、中野くんといった同世代のデザイナーが一同になっている事だけでもとても嬉しかったのですが、個人的に良かったなと思うのはそんな若手といわれる人たちの声を文字でしっかり読めた事です。それぞれのデザインにももちろん個性が表われているのですが、同時にそれぞれの思うデザインへの姿勢、眼差しは明らかにこれまでのデザインの思想から一歩踏み出したものになっています。

産声を上げたその時から産業と共に極度な専門領域として発達してきたデザインという考えが、ここに文章を書いているデザイナーや周囲で確実に他領域にわたった活動へと変貌していっています。「デザイン」という主体的な行為ではなく、価値や認識が変わるきっかけを与えることのできる足場のような役割にデザイナーの使命は変容しているように思います。そんなことをこのアイデアの文章を読んで再認識したと共にこれからだぞ!とみんながお互いにそれぞれの背中を押してくれているような、とても嬉しくなる特集です。大手書店ではだいたい取り扱いもありますし、近所の自分のお気に入りの小さな本屋でもかまいません。ぜひいちど手にとって読んでみてください。

下記の『アイデア』のブログにも情報が掲載されていますのであわせてご覧いただけると光栄です。
http://www.idea-mag.com/jp/publication/339.php

idea_339.jpg

3日前、無事、リフレクション展がオープンしました!

オープンには地元からも東京からも友人、知人、お世話になった方々が駆けつけて下さり、
本当にありがとうございました。

オープニング・イベントの「さわひらき×テニスコーツ」も
100名を超すオーディエンスのもと、
さやさんの心地よい声とハーモニカ、キーボード
そして植野さんのアコースティックギター、エレキギターが
さわさんの映像をバックに演奏され、
ギャラリースペースが、音によって活性化され、息づきました。

生の音、そこに人がいるという生の感覚によって、
空間が、展示だけでは不可能なダイナミズムを得た時がつくりだされました。

美術館やギャラリーが
もっとさまざまな人びとが行き交い、
生きた場になることを望む者にとっては
目頭が熱くなる瞬間がありました。

レセプション、2次会、3次会(@キワマリ荘)とも盛況で、
ようやくアーティストとも仕事以外のことを話せる機会をもつことができました。
キワマリ荘の五嶋さん、遊戯室の中崎くん、AFAの寺ちゃん、
3次会をさせてくれて本当にどうもありがとう!

翌日の日曜日は、
つもりつもった睡眠不足などでへろへろ。

今日は、朝から展示風景の記録撮影です。

さぁ、これからは、リフレクション展のカタログ制作と
それから来年の企画に向けて、急ピッチで企画をつめていきます。

さて、このブログ、リフレクション展が開くまで、ということになっていました。
なので、展覧会が開いたので、もう降板ですかね? 齋藤さん。

ということで、読んで下さった皆様どうもありがとうございました。

今後は、リフレクション展専用ウェブサイトのブログに投稿していきますので、
そちらの方をぜひたまにのぞいてみてください。

今回は時間をさかのぼって、もう一度11月に福岡で取材させていただいたいくつかの場所を紹介しようかと思います。
色々取材する中で、小さなスペース というのは結構長い間継続的に展開されている場所もあれば、短いスパンでどんどん変化していったりする場所もあるなあという感じで、どんどん状況は動いているということを強く感じています。
今回紹介する福岡のスペースだけに限っても、参加者や運営者が変わりつつ5年以上継続的に展開しているものや、つい最近スタートしたばかりだけれどかなり計画的に展開しているところがあったり、あるいは場所を移動しつつ活動を続けているプロジェクトなどがあったりと、本当に様々でした。
もちろん福岡は大都市でこれから僕がご紹介する以上にたくさんのスペースがあり人がいるわけですが、とりあえずいくつかだけでもご紹介できればと思います。


まずは福岡市須崎町のart space tetra
05astetra.jpg↑art space tetra外観

本日は展覧会オープン前日。

通常どおり、14時からプレス向け内覧会。
16:30 監視スタッフ説明会
18:00 ボランティアトーカーさん直前勉強会

と、連続で3本展覧会ツアーを行う日です。
それぞれ1時間枠の予定なのですが、
一つ一つ話していくと普通に1時間30分くらいかかり、
気付いたら3時間立ちっぱなし&しゃべりっぱなしの状態で、
のどはからから、足もへとへと、ビールが恋しくなる。。。

今回は通常の3本展覧会ツアーに加えて、
関連企画「放送部!」の、明日の作家インタビューを控えた打合せと準備
(といっても今日は五嶋さんと本間さんにおんぶにだっこさせてもらいました・・・)、
初日オープニングイベントとして行うライブパフォーマンス「さわひらき×テニスコーツ」の
現場確認や打合せがありました。

そして監視スタッフの配置について打合せ、
明日のイベントに関する館内掲示のレイアウト確認、
機材の稼働の仕方の確認などなど・・・細かい確認・打合せがつづく。。。

途中でテニスコーツがさわさんの映像にあわせて音出しをしている場に立ち会い、
それがとても心地よく、じーんとくる。
あー、このイベントが実現してよかった。。。

そして、夕食を食べるタイミングを逃し、11時ごろに夕食。
それでエネルギーを充電して、
ギャラリーに再びあがり、
1から作品を順に見直す。
音が衝突しないように音量を調整したり、
決まってなかった照明を決めたり。

そこまで来ていまこのブログを書いています。

展示スタッフのみんなはこれから壁のタッチアップを始めようとしてくれています。

今まで担当してきた展覧会は、前日の夜には作業がなかったので、
今回もまさか前日のこの時間まで作業がつづくとは想像しておらず
ちょっと体力配分をまちがえました;; (汗)

明日のレセプションの挨拶の下書きをするも頭がまわらず
筆が進まないので今日はあきらめます。。。

6時間30分後、リフレクション展がオープンします!


さて、午前2時20分。

このブログを読んでくれているらしき中崎くんから、
リポビタンDの差し入れをいただきました。
ありがとう!

飲んでみると、みるみる目が覚めていく。
けっこうすごいですね、これ。

さて、現在、Chim↑Pomが隣で映像編集をしています。
出品作品は「サンキューセレブプロジェクト アイムボカン」で、
これは既存作品ですが、このプロジェクトの全貌を展示で見せるという意味では初めてで、
そのために今回、1点新作のドキュメント映像が加わります。
この映像は、その名の通りドキュメントなのですが、
C↑Pがカンボジアで知ったこと、聞いたこと、感じたことなどが記録されていて、
通常は、活動の奇抜さや大胆さが際立ちがちですが、
それだけではない彼らの一面が見える、とてもよい作品です。

ほかにもまだ展示は完成していませんが、
キャプションの配置も決め、
明日の14時からのプレス内覧会までには形になることが見えてきました(?)

オープンまであと1日。


意外と静かな時間が過ぎているなーと思って、
「設営序章」と書いたけど、それはもう大昔のこと。

28日には、いったん八幡さんが入り、布の吊り位置、プロジェクターの位置、スピーカーの位置、
そして吊り物の吊り方の確認などを、現場で打合せ。

29日は、キャプションや解説パネルのテキストの入稿、フォーマットを決定しつつ、
ギャラリーでは、内装工事が始まり、仮設壁の建て込み、壁の塗装などを平行して行い、
立会のない作家の作品設置など、決定していけるところから決め始める。

30日にはなんだったっけか、
今は3日(あー、豆まきせずに節分が終わってしまった)で、
1日から作家がぞくぞく入ってきたので、
週末になにをしたかはっきり覚えていません。。。

現状は、あと1日しか設営日が残っていませんが、
明日設営佳境の作品がひとつあり、
ほかはまちまちながらもほぼ終わりが見えてきました。

けっこう写真撮ってるのですが、
どうやってあげるのか編集者の斎藤さんがずいぶん前に送ってくれたマニュアルを調べる前に
設営のチェックやら確認の打合せやらがあって
中断、中断の繰り返しで、
いまなんとかここまで書きました。

午前2時20分。
そろそろスタッフの半分くらいがあがってきて、
本日の終了が見えてきたところ。

明日が勝負です。

オープンまであと2日。


本日、リフレクション展の設営の「序章」がそこはかとなく始まりました。

がっつり始まるのは週明けですが、
週明けからだと日数が限られているので、
前回展覧会の撤収作業との兼合いで可能な部分から、
今日、作業が始まりました。

まずは13メートルと一番天井の高い展示室の天窓に、
外光を遮断するための暗幕を張る作業。
組んだ足場と、電動タワーを使っての高所作業です。
上部ではかなり揺れがあり、下から見ていても緊張します。
1時間ほどかけて黒布と白布の2枚が張られ、無事完了。

明日は、この部屋で展示するローランの映像の投影位置を決定し、
それにあわせて壁の塗装作業の準備に入ります。

そして、ジェレミー・デラーの映像作品の展示に使用する
52インチの薄型モニターを壁に設置する作業。
まずは位置を決めたら、
表からはケーブルが気にならないように、壁の裏側から配線します。

ギャラリーで作品を見ることはとても自然な行為なんですが、
その行為を、何かに気をとられることなく自然に行えるような環境にするために、
見えないところで地道な作業が行われています。
とくに絵画や彫刻の展示と異なり、
映像の展示は、配線や吊りの作業が多いため、
鑑賞時には気づかない裏の作業がとりわけ多いのです。。。

いつものことながら
精鋭展示スタッフの理解と協力とこだわりと配慮に敬服!

展覧会オープンまであと10日。


さて、2日前の日曜日で、無事、大盛況のもと
ボイス展とクリテリオムの矢口克信展が閉幕しました。
ご来場いただいたみなさま、本当にありがとうございました!

最週末ということで友人/知人の来水も多く、
また、関連のイベントもいくつか。

青森からartscapeのブロガーでもある服部くんも来水。
遊戯室の中崎くんや、遊戯室で同時期に個展をされていた白川昌生さんらが
「かずこ」であんこう鍋を食べるということで、そこに合流。

その道中、矢口くんから電話が入り、
矢口くんの経営する<小料理喫茶ワシントン>でもトークを開催中で、
顔を出すことに。
クリテリオムの展示のちょっとした反省会になりました。

服部くんたちに合流したときには
すでにアンコウ鍋もほぼ売り切れ。
遊戯室の遠藤くんも来ていて、
前から話をしていた「キュレーター論/キュレーション論」の話に展開。

でも、なぜか話が噛み合ず、休戦。
東京から、TOKYO SOURCEの近藤さんも来ていて、
とにもかくにも、キュレーションをお題に、あのメンツで話ができたこと自体、
有意義でした。
でも、まだもう少し掘り下げたいなぁ。。。

そのあとキワマリ荘に移って、また朝まで。。。
数時間ほど寝て出社。
(と、なぜかブログに書くときはいつもこういう流れが多いですが、
ふだんはそんなことないし、仕事はちゃんとしてます!)

昨日は、アメリカからRyan Trecartinの映像が届き、字幕の確認。
若干の手直しが必要なので、その手筈を映像編集の方と相談。
国内で作業ができると助かるのだけど。

それからレクチャーチラシの初校戻し。
などなど。

意外と落ち着いた時間が流れています。。。

そして今日は代休で、体力充電。
これから少し出社して、会場掲示のキャプションのデザイン案を見せてもらうなどなど。

それから、
展覧会ウェブサイトは少しずつ更新されています。
週末には、レクチャーシリーズの情報を掲載しましたので、
ぜひのぞいてみてください。


詳細のボタンを押すとプログラムが出ます。

展覧会オープンまであと11日。
先日の食事会の途中でÅbäkeのMakiから思わぬものをもらいました。手渡されると、それはロンドンに住んでいた人なら非常に馴染みの深い、tube(地下鉄)のマップ。「開いてみて!」とMakiから言われてなにげに開いてみると、中もこれまで見慣れていたマップが印刷されています。でも良く見るとなんだかシンプルになっている。。。その次の瞬間気づいたのはTubeのマップの中心に描かれていて、かつそのマップのシンボルとしても機能していたテムズ川が見事に削除されている事!さすがに驚きました。リサーチしたところ昨年Tubeのマップをリデザインした際に様々なディティールに変更を入れ、その中にテムズ川を取り除くという案も盛り込まれていたのです。もちろん他の修正に関して見やすくなったな、と思うところも多々あるのですが、さすがにテムズ川の件はロンドン市民から大避難がおこったらしく、おなじくMakiから手渡された昨年12月版のマップにはしっかりとテムズ川がカムバックする、という結果になったみたいです。

tube_2.jpg
tube_3.jpg


そんな12月までのテムズ川のないマップにMakiがひょこっとグレーの紙を上にのせました。よくみると、、、。

tube_1.jpg

Tubeの地図と同じサイズの紙に、ありし日のテムズ川を書いて、町の地図の中にこの紙を差し込んだみたいなんです!なんというか、本当に彼らほど日常生活とものを考えていること、つくることがつながっている人もいないなぁ、と思いました。突拍子もないデザインやスタイリッシュなデザインでなく、なにか日常の小さな問題から大きな問題までちょっとしたアイデアで手助けできたり問題解決ができる可能性をデザインという行為が持っていることを実感しました。日本に帰国してしばらくして、彼らのような本当にピュアな心でものづくりをしていくことがむずかしかったり、間に合わせで形を作ってしまっていた自分に反省するとともに、なんだか忘れていたロンドンのフレッシュな空気が通り抜けていった感覚でした。いやぁ、それにしてもこの作品は敵だなぁ。

そんな彼ら、ある日本人アーティストとなにやら変なイベントを企画しているようです。まだオフレコですが近いうちにその話もレポートできると思いますのでお楽しみに。


今日は都内に、作品の集荷に行って来ました。

大の苦手の早起きのために目覚ましを2つセットして、5時に起床。
電車のなかでは眠ったまま上野着。
移動して、9時から虎ノ門でひとつめの作品集荷。

Chim↑Pomのメンバー2人と画廊の方が立ち会ってくださり、
エリイちゃんをかたどった石膏像が地雷で爆破された作品を解体して、お預かりする。

その足で、ふたつめ、みっつめの集荷。
すべて順調。
ただ、課題も判明=メンテが必要ということでChim↑Pomの設営のための来水を早めてもらえるように連絡。

水戸に戻ったら、ちょうどリフレクション展のウェブをデザイン、制作してくれているSETENVの入江さんが到着して、ボイス展を鑑賞される。

そのあと、作品のコンディションチェック。
採寸をして、キャプション情報を整えて入稿。

作品解説のテキストも順次、確認がとれてきているので、それを整えて英訳に出す。

出品作家の宇川直宏さんと、出品作品について、
宇川さんがもともと2006年にオーストラリアで発表された、
トイレの個室で特殊な映像体験をする<Dr Toilet's Rapt-up Clinic>を再現する予定だったけれど、ここにきてさらに工夫を加えて、2010年風にヴァージョンアップする案についてメールでやりとり。
ヴァージョンアップの方向で決定。

アメリカから字幕制作完了で明日、作品発送のメールあり。

そうこうしているうちに、今回のリフレクション展のグラフィックデザイナーの加藤さんが水戸に到着。
矢口克信くんの小料理喫茶ワシントンで落ち合ってそのあと食事へ。
いろんな話で盛り上がる。

明日は、SETENVのみなさんも、加藤さんもボイス展をゆっくり鑑賞。
そして、加藤さんとはカタログについて打合せ。
「日常/場違い」展でデザイン性の高いカタログをつくったばかりの加藤さん。
私はフツーに過不足ないカタログをイメージしてはいるけれど、
加藤さんから何か案が出て来るかもと楽しみ。

それからレクチャーチラシの色校正があがってきた。
思ったよりきれいでかわいい色に特色の赤がしあがっている。
これもいいけど、想定していたよりパンチは薄い。
明日、加藤さんに見てもらって、戻しの作業。

オープンまで14日! うぉー!

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。もう1月も後半になってしまいましたが、今年初投稿です。

00_0119title.jpgACACでは1〜3月にかけて『空間知覚』というテーマでワークショップをベースにした参加型プロジェクトを展開中です。1月9日、10日にその第1弾となる銅版画&豆本制作のワークショップ「小さな空間」をを実施しました。青森は棟方志功の生誕の地でもあり、版画が盛んなんですよね。こちらのワークショップの詳細はACACのブログにて報告しておりますので、そちらをご参照ください。
当該記事はこちら>>http://acacaomori.exblog.jp/13458720/
ものづくりのワークショップって面白いんだけど、つくることに夢中になってしまって、考えたり鑑賞したりする時間が意外ととれなかったりして、その辺のバランスはなかなか難しいです。

そして、先週末には東京よりアーティストの奥村雄樹さんをお招きし、「くうそうかいぼうがく(青森編)」というワークショップ&展覧会を開催しました。というか、展覧会は本日スタートしたところです。

このプロジェクトは一貫して身体に興味を持って作品を制作してきた奥村さんが、からだのなかについて自分だけでなく他人はどんなふうに考えているのか、あるいは想像するのだろうかという興味を探求し作品化しようと試みたものです。

具体的には、人体解剖図などをみたことがないであろう7歳以下の幼い子供たちに集まってもらって、簡単な導入のお話をし、その後画用紙に自分の体内を想像して絵を描いてもらいます。そして、子供たちが描いた絵とワークショップの様子をドキュメントした映像や写真を編集して、奥村さんがインスタレーションとして再構成します。

【プロジェクト概要】
講師:奥村雄樹(美術家/東京)
〔ワークショップ 01〕 国際芸術センター青森ギャラリーB
2010年1月15日(金) 10:00-11:30 原別保育園のこどもたちと
〔ワークショップ 02〕 空間実験室
2010年1月16日(土) 13:30-15:00 あおもりのこどもたちと
〔奥村雄樹レクチャー〕 空間実験室
2010年1月16日(土) 15:30-16:30 アーティスト自身による活動紹介

〔展覧会〕
「くうそうかいぼうがく(青森編)」奥村雄樹とこどもたち
2010年1月19日(火)−2月14日(日) 10:00-18:00
青森公立大学 国際芸術センター青森 ギャラリーB 


ワークショップの流れを以下写真とともにご説明します。

先週の火曜日から、展覧会設営の下準備が始まりました。

今回、なんと4日+αしか展示設営にあてられないスケジュール組みになっているため、
事前にかたづけられることはできるだけかたづけておこうということになっています。

先週から、芸術館展示の先鋭部隊が入って、細かい作業をしてくれています。
プロジェクターを置く棚の制作と色塗りや
ケーブルの作成などなど。
作家や画廊から送られて来た作品や部材の稼働テストなどもしています。

そんななか問題発生!

ローラン・モンタロンの出品作品のひとつが
電球をつかったインスタレーションなのですが、
その電球がどうしてもひとつつかないのです。
私ははなっからこういう方面はお手上げなので、
展示担当の先輩がいろいろ探ってくれていたのですが、
電気の専門であるわけでもなく、原因はわからず。。。
そこで、縁をたどって専門家の方に来ていただき、
どうやら怪しい部品をつきとめた。

フランスから送られて来たので海外の電子部品なのですが、
幸いにもアキバで扱っている店舗が1つあり、
さっそくそこから通販で購入。
(うーん、便利な世の中になったもんだ)

週が明けて今日にはすでに部材も届き、
心配してくれていた電気の専門家の方がまた来てくださり、
部品を新しいのと変えてみる・・・が!
なぜか直らない。。。

そこにいても何の役にもたてない私は先に帰宅。
フランスにメールしようと思っていたところ、
ちょうど今さっき、展示担当の先輩から携帯にメールが入り、
直った!と。

よかった。(ほっ)
そしてこんなに遅くまでおつかれさまです!

今週は、映像作品がつぎつぎと届く予定。
フランスから、アメリカから、国内から。
海外からの映像メディアは、方式がちがったり、いろいろ機材との相性があわなかったりと
すんなり一発でうまくいかない場合も考えられるので、
このあたりで第2波が来るかもしれないと覚悟しています。

オープンまであと18日!

先日、とあるロンドンのグラフィックデザイナー達との夕食会に参加しました。Åbäkeというデザイングループで現在とある機関のアーティスト・イン・レジデンスで東京に滞在中です。実は彼ら、僕がRoyal College of Artに留学していた時のチューターです。グループ名からして「どうやって読むの?」と思われる方もいらっしゃいますが、実は読みからして解釈は様々。「アバケ」、「オーベーク」、「オバケ」と人によって読み方も様々です。これまでも様々なデザインプロジェクトやDesignTideなどのイベントで来日していた彼らですが、今回の滞在は3ヶ月と長期間でこれからどんな活動をしていくのか非常に楽しみな人たちです。


ともすれば日本を含む文化圏や先進国においてデザインとは非常に表層的な観点から行われる事がありますが、彼らのアプローチはまったくその逆をいくもので、彼らのデザイン哲学においてはコンテキスト、リサーチ、日常、実践といったキーワードはとても重要なものです。


既に彼らのユニークな活動はスタートしていて、来日して成田空港から滞在先までまっすぐに向い、そこから一週間強の期間一歩も出ずにその環境を内部から知る、というプロジェクトを既にスタートしています。その一環で僕や他の友人・知人関連を招待しての食事になりました。実際にどうやって食事などは調達しているの?と疑問に思われるかもしれませんが、親しい友人達にしばらく差し入れをして貰っていたそうです(笑)。僕が日本には素晴らしい出前のシステムがあるよ!と伝えたらとても興味深そうにしていました。はじめは既に来日する前に日本の社会構造や問題をリサーチして、ひきこもりやニートといった問題を踏まえてのコンセプトだと思ったのですが、むしろ彼らがこれから長期間活動する拠点となるレジデンスの環境を内部からよく知るところからはじめよう、というコンセプトだそうです。


活動の拠点ロンドンにおいて彼らは非常にユニークなワークショップやレクチャーを頻繁に開催しています。日本でもお馴染みなものでは「Total Trattoria」という夕食会のイベントがありますが、これはプロダクトデザイナーで親交の深いMartino Gamperや知人達で開催された会で、出される食事はもちろんの事、使用される食器や机、その他必要なものを彼らがデザインをして友人を振舞う内容になっています。その様子が収録されたブックレットも出版されています。


先日の夕食会はマイ箸を持参で各自得意料理の具材を用意してその場で作る、という事になっていましたのでそんな彼らに喜んでもらえるものと思い、ユニークな野菜寿司の具材を用意してワークショップ感覚でみんなで楽しくお寿司を作りました。


彼らの基礎にある哲学や活動はいまの自分のに非常に大きな影響を与えています。それについては次回の投稿で書きたいと思っています。それまでに下記のURLにて彼らの活動やTotal Trattoriaについて読んで知ってみてください。


http://www.myspace.com/abakespace

http://www.dezeen.com/2008/03/10/total-trattoria-by-martino-gamper/

http://imomus.livejournal.com/124195.html


SDIM1498.jpg


昨日は、ボイス展の関連企画「今日のオルタナティブ」というトークがあり、
とても興味深い話が聞けました。
そのあと、仕事を終えて、途中から飲み会に参加、
けっきょく朝6時ごろ解散という、いつもの朝までコース。

3時間ほど寝て起きて、二日酔いでないことにホッとする。
(そう最近、二日酔いの質がとても悪くなっているのです・・・)
なぜなら、今日は、はじめて人前で展覧会の全貌を語る日。
失敗はできない!からです。

いつも展覧会オープン前に、
当館のボランティアトーカーさん向けに展覧会の勉強会を開きます。
今日がその日。
しかもそこに放送部!の高校生たちも参加するので、
なおさら、明確にわかりやすい言葉で,展覧会を語らなければならないわけです。

結果・・・どうだったのでしょう?
映像の作品を当然全編見る時間はないので、
はしょりながらの説明。
なので、これはもう展覧会が開いてからでないと全貌はつかんでもらえない、
ということがわかった。
フィードバックがないって残念ですね。

でも、そのあと放送部!で集まって、
気になった作家の話や、
まったくわからなかった作品の話を
顧問の五嶋さんや高校生たちとしていくなかで、
みんな勉強会では言葉に出さなかったけれど、
いろいろなことを感じてくれていたことがわかり、
とくに五嶋さんから、リフレクション展は興味深い、という感想をもらえて、
そのあと行ったご飯でも、作品の話でなかなかに盛り上がりました。

展覧会直前にふたたび開く勉強会では、すでに展示された作品を目の前に話します。
そのときのトーカーさんの反応を今から楽しみです。

展覧会オープンまであと27日。

今回、展覧会会期中の3月3日〜4月4日まで、毎年恒例の「高校生ウイーク」が実施されます。

この期間は、高校生のギャラリー入場料が無料になるだけでなく、
ギャラリー内のワークショップ室が、「高校生ウィークカフェ」になって、
一般のご来場者のみなさまも、お茶を飲みながら、図書を閲覧したりなどができる
とっても居心地のよい空間に様変わりします。

その「高校生ウィーク」と展覧会の連動企画で、
高校生対象の映像ワークショップ「放送部!」を企画。

高校生がインタビュアーになったり、カメラマンになったり、
編集者になったりと、番組制作側の視点に立ち、
展覧会のなかから気になる作家や作品を見つけて、
自分なりの視点でアプローチしたり、掘り下げたりしてみよう、という、
アートリテラシーとメディアリテラシーが掛けあわされた企画です。

部活動として、
茨城放送の番組ディレクターに「番組制作のいろは」をレクチャーしてもらったり、
出品作家の藤井さんのレクチャー、
さらに自分たちの作品を発表する会では、
東京ビデオフェスティバルの審査員をつとめる佐藤博昭さんに来ていただきます。

そして、高校生が撮った映像を、本展ウェブサイトでアップしていきます。
それを通じて、展覧会の自己批判的機能をもてないかなと考えたりしています。

さて、今日は、その第一日。
今回、顧問としてかかわってもらう、地元アーティストの五嶋さんと私、
放送部!マネジャーとして担ぎだされた、学芸アシスタントの小泉さん、
教育普及担当のスタッフ2名とカフェスタッフ1名と
参加者のみんなで顔合わせ
私が高校時代に入っていた熱血放送部でつくった社会派番組をみんなで鑑賞
五嶋さんがピックアップした、ミシェル・ゴンドリーの映像などをYouTubeから鑑賞
などなど行いました。

明日、ひきつづき第2日目で、
当館ボランティアトーカーさん向けの展覧会説明会に
みんなも出席して、
展覧会の全貌、各作家/作品の解説を聞き、
気になる作家の目星をつけます。

展覧会オープンまであと28日。



今日の仕事。

○ ローラン・モンタロンの映像作品の字幕を入れたラフデータがあがってきたので、ギャラリースペースで試写。
ローランの作品は、とりわけじっくり見せる環境づくりが必要なので、字幕のフレーズの長さ、テンポに注意する。あとは、字幕フォントの大きさなどを確認し、作家にフィードバック。

○ Chim↑Pomには、今回、広島と無人島プロダクションで発表したことのある「サンキューセレブプロジェクト アイムボカン」を、本展用に再構成し、映像や写真を追加したバージョンを展示してもらうことになっている。

これは、セレブに憧れたメンバーのエリィちゃんが、セレブらしい行為として地雷撤去を行うため、みんなでカンボジアにいき滞在してつくった作品。
映像数点と、地雷で爆破したエリィちゃん愛用品の数々、写真数点などから成る、映像とオブジェの複合インスタレーション。

本展のために新たに編集中の映像についてChim↑Pomとやりとりする。

○ 作品集荷の手配

○ 会場用キャプション作成に着手

などなど。

オープンまであとちょうど一ヶ月!

なのにけっこう早く帰宅できる状況に猜疑心がつのる。。。嵐の前の静けさか。。。


本日、仕事始め。

昨晩は、実家の大阪から水戸へ帰って来る途中、東京で下車して、出品作家の藤井さんと作品プランについて打合せ。

そう、展覧会オープンまで1ヶ月というこの時点で、まだ作品プランについて打ち合わせ? 大丈夫か?と疑問がよぎってもおかしくありませんが、
今回、新作を制作していただくにあたって、作家の着目しているある状況のまさに「いま」を反映するために(といろいろ事情があって)こういうことになっていますが、これでも順調です。
昨晩は、作品プランだけにおさまらず、広く深く濃い話ががっつりできました。
あとは、どういう作品を仕上げて来るか待つのみです。

一夜明けて、今日。
休み中、気になっていた懸案について連絡を数件とる。
○ 今回、長尺の映像が2本含まれていますが、それらをタイムテーブル化させて定時にスタートさせる形の展示にするための措置をとる。

○ 展覧会ウェブサイトのトップページをスライドショー化してもらう。

○ 特別協力いただく指向性スピーカーの発送などについてのやりとり。

○ 2dayレクチャーのチラシの制作進行スケジュールの確認。

などなど。
みなさまはじめまして。橋詰宗と申します。
新年あけましておめでとうございます。

年始より暫くの間、artscape BLOGにて記事を書かせていただきます。多くの方が私が何をやっているのかご存じないかと思いますが、デザイナーとしてアートディレクション、グラフィックデザイン、ブックデザイン、ウェブデザインと言ったコミュニケーションに関わる活動をしております。

他のブロガーの方がアートに関連する仕事に携われている方の中でなぜデザイナーがブログを?と思われる方も多いかもしれません。いままではその専門領域に集中的に携わる方々が記事を投稿するブロクが多かったように思われます。実践の場においてもデザインや芸術の領域が必要以上に細分化され、その事が多くの可能性を狭めていっていたように思えます。多くの方々が持たれているその価値観が最近、急速に変わろうとしています。

私は現在東京を拠点に活動をしていますが、世界有数の大都市であるこの場所で創造的な活動や仕事に携わる方の並列なコミュニケーションがあまりにも少ないことをこれまでは痛感してきました。しかしゼロ年代という時代に社会に出て、ようやく精力的に活動を行うことができるようになった主に私と同世代の様々な領域の方々が色々な場所で新しい可能性を模索しようと動き始めているのを感じています。

それと呼応するようにアートと芸術、日常と非日常といった分節化されていたものも少なからず身の回りで関係性が変わってきています。私は主に建築やアート、ファッションという領域で活躍される方々や団体とお仕事をさせていただいていますが、これまでとは全くちがった関わり方や仕事のやりかた、アウトプットが生まれてきている事を実感しています。

例えばワークショップのカタログを単にデザインするだけでなく制作プロセスそのものをワークショップの文脈に落とし込んだり、ファッションカタログを制作する際にそれがどれだけエモーショナルなものとして、その人の日常と関わってくるのかを考える。このような形態やスタイルばかりに目をやるのではなく、デザインが社会・日常の中で時間軸や空間性を伴いながらあり続ける事を考慮することはもはや紙やモニターといった一元的な世界でグラフィックが語られる限界を示唆しているように思います。そしてその関係性を見つめる眼差しは他のデザインの領域や芸術においても共有される視点だと考えます。その点において私がデザイナーとしてアートの領域をメインにしながらもより横断的な考えをこの場で書くことができればと思っています。

それでは皆様よろしくお願いします。

タグクラウド

  • CAAK
  • Maemachi Art Center
  • Midori Art Center (MAC)
  • ココラボラトリー
  • 下道基行
  • 梅田哲也
  • assistant
  • 建築ワークショップ
  • ARCUS project
  • 国際芸術センター青森

ブロガー

月別アーカイブ