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版画がつくる 驚異の部屋へようこそ!展

2009年10月15日号

会期:2009/08/08~2009/09/23

町田市立国際版画美術館[東京都]

版画にはあまり興味がないのでこの美術館にはあまり足を運ばないが、今回は喜び勇んで駆けつけた。というわりに会期も半ばをすぎているのは、こんな展覧会をやってることすら知らなかったからだ。ヴンダーカマー同好会(いま設立)としてはもっと宣伝してほしいし、カタログもつくってほしかった。16~17世紀ヨーロッパの王侯貴族のあいだで流行した、科学と魔術と芸術の未分化なヴンダーカマー(驚異の部屋)の雰囲気を伝える版画をはじめ、キルヒャーの『シナ図説』、ヨンストンの『動物図譜』、18世紀の人体解剖図、ソーントンの植物誌『フローラの神殿』など、澁澤龍彦ならずとも狂喜しそうな博物図譜が並んでいる。さすが版画美術館、こんなのももってるとは。

2009/09/08(火)(村田真)

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