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artscapeレビュー

建築に関するレビュー/プレビュー

第3回ワークショップ「風景と記憶」─震災後の復興に及ぼす影響─

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会期:2017/01/25~2017/01/25

朝日座[福島県]

ワークショップ「風景と記憶」南相馬の朝日座。藤井光の『ASAHIZA 人間は・どこに行く』、三度目の鑑賞は南相馬の朝日座になった。まさにこの映画が題材とし、舞台とする場所である。記憶の器としての建築、地方が共有する問題、シンコペーションするような映像と音、話や動きなどの一部が連続するシーンの切り替え。個人的にも忘れがたい映画となった。南相馬のワークショップでは、まず二上文彦(南相馬市博物館学芸員)が原町無線塔のレクチャーを行なう。土木建築造物としての価値、関東大震災時どのようにアメリカに一報が伝わったか、機能を失った戦後、保存運動、そして解体までの歴史を語る。これを壊したのは本当にもったいないと思う。だからこそ、その喪失を反省し、地元では朝日座を残す試みも起きたのだが。続いて、福屋粧子の宮城におけるプロジェクトのレクチャーでは、失われた街の白模型、牡鹿半島のワークショップ、そして玉浦西への集団移転計画を紹介する。座談会の終了後は、元芝居小屋だった痕跡が残る朝日座(映画館)のバックヤードツアーを行なう。どう使っていたかわからない細部が興味深い。

2017/01/25(水)(五十嵐太郎)

プレビュー:Exhibition as media 2016-2017「とりのゆめ/bird's-eye」

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会期:2017/02/18~2017/03/05

神戸アートビレッジセンター[兵庫県]

神戸アートビレッジセンター(以下、KAVC)が2007年から行なっている企画展「Exhibition as media」。その特徴は、KAVCとアーティストが企画立案から実施までを協働する点にある。昨年の同展では美術家の井上明彦とヒスロムが新開地(KAVCが立地する場所)をテーマにしたが、今年は、「建築物ウクレレ化保存計画」で知られる美術家の伊達伸明と、建築・まち・空間の調査と提案を行なっているRADのメンバー、榊原充大と木村慎弥が、やはり新開地をテーマに展覧会をつくり上げる。彼らの切り口は「しらんけど考古術」というもの。これは関西人が根拠のない噂話などをする際に、責任逃れの意味で語尾につける「知らんけど」から着想したものだ。本展では、根拠が曖昧な伝承や都市伝説をもとに、空想力を働かせて今の都市と向き合おうと試みる。筆者はRADの2人については知らないが、伊達の作品は1990年代からずっと見ている。彼のアーティストとしての力量に疑いはなく、その軽やかで飄々とした物腰も信頼しているので、きっと斬新な展覧会をつくり上げてくれるだろう。

2017/01/20(金)(小吹隆文)

「新しい建築の楽しさ2016」展

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会期:2017/01/10~2017/03/04

AGC studio[東京都]

「新しい建築の楽しさ2016」の後期展示@AGC STUDIO。前期はリノベーションが中心だったが、今度は新築のプロジェクトをピックアップする。大西麻貴+百田有希の楽しそうな図書館、山崎健太郎の長~い縁側、伊藤立平の木を集積した建築など。バンバタカユキがデザインした模型台は、ドアが開いて風が吹き込むだけでゆらゆらする。

写真:上から、大西麻貴+百田有希、山崎健太郎、伊藤立平

2017/01/14(土)(五十嵐太郎)

アセンブル “共同体の幻想と未来”展

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会期:2016/12/09~2017/02/12

EYE OF GYRE[東京都]

ターナー賞の受賞で話題になった、荒廃したエリアをアート、デザイン、建築の力で再生させるユニットである。日本でも似たような活動はあるが、イギリスだとアーツアンドクラフツの補助線はあるのだろうかと思う。廃屋に植物は魅力的なイメージだが、果たしてどこまで具現化できるか。

2017/01/10(火)(五十嵐太郎)

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紅楼餐庁、多田榮吉故居ほか

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[台湾、新北市淡水]

初の淡水へ。元旦で日曜のせいか、海沿いは異常なほどの人混みだったが、歴史建築のエリアはそうでもなかった。レストランになった《紅楼》、日本家屋の《多田榮吉邸》、そしてふれこみどおりに、夕日が美しく差し込む小白宮、真理大学の巨大教会、観光客がひっきりなしに記念写真を撮る絶好のポイントになっている《旧英国領事館》、17世紀にスペイン人が建てた《紅毛城》などをめぐる。

写真:左=上から、淡水、《紅楼》《多田榮吉邸》《小白宮》 右=上から、真理大学の巨大教会、《旧英国領事館》《紅毛城》

2017/01/01(日)(五十嵐太郎)

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2017年02月15日号