毎月1日、15日号発行の美術館・アート情報をお伝えするWebマガジン(次回2月1日更新予定)

artscapeレビュー

五十嵐太郎のレビュー/プレビュー

バイオハザード:ザ・ファイナル

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同シリーズもおつきあいで、なんとなくすべて劇場で見てきた。もっとも、回を重ねるごとに生まれる物語の深みはまったく期待しておらず、ゲーム的なアクションだけを楽しみにしていたのに、夜や地下の戦闘が続くために、画面が暗く、しかも動きが速いために、何が起きているのかが、あまりにわかりにくい。ゾンビの大群に追われながら路上を走る乗り物で戦いが起きる前半のマッドマックス的シーンはよいのだが。さらに視界が暗くなる3Dメガネでの鑑賞は絶対にオススメしない。

2016/12/23(金)(五十嵐太郎)

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー

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エピソード3.9と言うべき『ローグワン』。前半の展開はやや退屈で、だれると聞いたが、個人的には現代社会のテロと重なって見え、後半の宇宙戦争感満載との対比は、むしろ好印象だった。今回は特に超人不在ゆえに、反乱同盟軍の普通の人々による物語が重なり、シリーズに深みを与えた。終盤はビーチでの、『さらば宇宙戦艦ヤマト』的な玉砕戦となり、多くの犠牲の上に最後の希望を打倒帝国の未来につなぐ。

2016/12/23(金)(五十嵐太郎)

妹島和世《すみだ北斎美術館》

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[東京都]

竣工:2016年

妹島和世による《すみだ北斎美術館》へ。子どもが遊ぶ公園の横という妹島的に理想的な立地に加え、反対側はむしろ高架や電柱電線を背景にしながらも、アルミ外装の建築が引き立つという興味深い環境である。浮世絵なので、さすがに展示室内は閉じた箱だが、それ以外は通り抜け、吹抜け、裂け目を設け、開放的な空間を生む。特に壁に食い込むガラスのスリットに光が溜まり、室内に鋭い影を落とすのが美しい。

2016/12/22(木)(五十嵐太郎)

震災と暮らし ─震災遺産と人びとの記録からふりかえる─

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会期:2016/12/20~2016/12/25

せんだいメディアテーク 1Fオープンスクエア[宮城県]

東京や海外にとって3.11は、やはりフクシマの原発事故のイメージが強いが、近くの被災地であり、津波被害が大きかった仙台では、これまで逆にあまり表出されなかった。この企画はふくしま震災遺産保全プロジェクトと連携し、全面的に福島の状況とその後を紹介している。写真、映像、壊れた被災物、デジタルのデータ、言葉、アート作品など、さまざまな手法であの出来事を伝承しようと試みる様子からは、すでに忘却されかねない危機意識も感じられた。これらの展示は、いずれつくられる3.11記念館の常設になるのだろう。

2016/12/22(木)(五十嵐太郎)

フォトモ作品展

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会期:2016/12/14~2016/12/24

東京宝くじドリーム館[東京都]

東京宝くじドリーム館で開催されている糸崎公朗のフォトモ作品展へ。つくり方のノウハウを体験してから見ると、また違って見える。ここの宝くじの歴史展示も興味深い。日本では天保の改革以来、長く禁止されていた宝くじが、1945年に戦費調達のために再開したものの、すぐに敗戦。今度は復興宝くじや、焼け跡の住宅難を踏まえて、一戸建てが当たるくじが出現したという。

2016/12/21(水)(五十嵐太郎)

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五十嵐太郎

1967年生まれ。東北大学教授。建築史、建築批評。著書=『終わりの建築/始まりの建築』『新宗教と巨大建築』『戦争と建築』『過防備都市』『現代...

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2017年01月15日号