毎月1日、15日号発行の美術館・アート情報をお伝えするWebマガジン(次回4月3日更新予定)

artscapeレビュー

映像に関するレビュー/プレビュー

和田淳展 私の沼

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会期:2017/11/23~2017/01/29

横浜美術館アートギャラリー1[神奈川県]

ギャラリーの壁5面をスクリーンにしてアニメを上映。沼の前でなにやらおしゃべりするおばさん、ネコヤナギの木の上で遊ぶネコ、動き回る太った赤ちゃん、沼で魚を捕る少年たち、そしてなぜか絵具の筆触、といった関連なさそうなモチーフの映像が同時進行して、同時に終わる。それぞれがどんなストーリーで、お互いどのように関連しているのかを知るには5回見る必要があるが、そんなにヒマではない。

2017/02/24(金)(村田真)

第9回恵比寿映像祭「マルチプルな未来」

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会期:2017/02/10~2017/02/26

東京都写真美術館、日仏会館、ザ・ガーデンルーム、恵比寿ガーデンプレイスセンター広場、地域連携各所ほか[東京都]

恵比寿映像祭へ。印象に残ったのは、まず「マルチプルな未来」の主題どおり、ズビグ・リプチンスキーの短編である。ある部屋を出入りする人の映像が何度もループしながら、登場人物がどんどん増え、ついには36人に到達する。1981年の作品だから、アナログな複写と合成技術だけど、いま見てもインパクトのあるアイデアだった。もうひとつが去年のヴェネツィア・ビエンナーレ建築展2016にも出品したフォレンジック・アーキテクチャーである。まさに「前線からの報告」といった内容で、ネットなどを活用し、数多く収集した紛争地の爆弾映像を空間的に解析し、最後はその形状をオブジェ化する。このリサーチは修士設計でもできそうな手法だが、本当にこのプレゼンテーションで学生が見せたら、おそらく驚愕するだろう。

2017/02/22(水)(五十嵐太郎)

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プレビュー:The Legacy of EXPO’70 建築の記憶─大阪万博の建築

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会期:2017/03/25~2017/07/04

EXPO’70パビリオン[大阪府]

高度成長が頂点を迎える時期に開催され、戦後日本の記念碑というべき一大イベントだった1970年大阪万博(日本万国博覧会)。数々のパビリオンが立ち並び、さながら未来都市のようだった会場は、現在は公園となり(万博記念公園)、往時をしのぶ建築は《太陽の塔》などわずかしか残っていない。そのうちのひとつ《EXPO’70パビリオン》(元・鉄鋼館)で、大阪万博の建築をテーマにした企画展が行なわれる。展示物は、パビリオンの設計図、構想模型の写真、約14年の月日をかけて完成したエキスポタワー模型の初披露と、同タワーが解体される過程を記録した写真225点など。大阪万博は建築史的にも重要で、エアドームや吊構造などの新技術がふんだんに導入された。また、建築の価値観が重厚長大から軽く、小さく、動くものへとシフトするきっかけになったともいう。本展は、そうしたパビリオン建築の記憶をたどるとともに、現在に引き継がれているものを確認する機会となるだろう。

2017/02/20(月)(小吹隆文)

堀部安嗣展 建築の居場所

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会期:2017/01/20~2017/03/19

TOTOギャラリー・間[東京都]

実見したことがあるのは《竹林寺納骨堂》のみだが、その佇まいを模型で伝えるのは難しい。特に《阿佐ヶ谷の書庫》は、本好きにとって見てみたい空間だ。一方、上階では、堀部のドラムから始まる映像作品『建築の鼓動』がかなりそれを遂行していた。もっとも、竹林寺は自分も見ていたので、何が再現できないかもわかるけれど。

2017/02/17(金)(五十嵐太郎)

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第4回ワークショップ「6年目のふるさとを考える」─原発型避難集落への改修による復帰─

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朝日座[福島県]

南相馬で第4回ワークショップ「6年目のふるさとを考える─原発型避難集落への改修による復帰─」を開催。登録有形文化財の朝日座にて、リノベーション・改修をテーマに新堀学・豊田善幸・嶋影健一の講演・座談会を行なう。新堀学は、リノベーション手法の概論と被災地の事例を紹介した。豊田善幸は、震災後、解体の危機にあった古民家を自費で購入し、まちの人を巻き込みながら改修し、すでに存在する地域の資産を見直していく、いわき市でのユニークな活動を報告した。そして嶋影健一からは小高区の公会堂リノベーション案を発表した。座談会では、311後の福島における建築の状況を踏まえて、風景の断絶と連続、リノベーションの可能性などを討議する。最後に、東北大五十嵐研の塔と壁画のある集会所の建設プロセスやWSの成果をまとめた映像作品『風景の断絶に抗う』(学生の木下順平が監督)を大スクリーンで上映する。

2017/02/13(月)(五十嵐太郎)

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2017年03月15日号