2018年09月15日号
次回10月1日更新予定

artscapeレビュー

Unknown Sculpture #6 末永史尚「ジェネリック・オブジェクト」

2018年03月01日号

会期:2018/1/11~2018/1/28

ギャラリー21yo-j[東京都]

塀に使われるブロックが8個×2段で計16個、床に斜めに置かれている。そのいくつかにはバツ印や井桁、半円を山型に3つ重ねた青海波などの装飾が描かれている。タイトルの「ジェネリック・オブジェクト」から推測するに、これは最大公約数的なブロック塀か。四角い物体ならなんでも「絵画化」してしまう末永の新作だ(これは床置きなので「彫刻化」かもしれない)。壁には高さ5センチ、厚さ2センチほどの正方形や円形を組み合わせたような物体が突き出ている。が、展示している高さがそれぞれ異なり、色も赤や青などさまざま。これはなんだか見覚えがあるな……、この形、この大きさから察するにメジャー(巻尺)ではないか。ちょうど壁の高さを測っている状態にも見える。

ギャラリーの隅に目を転じると、ベージュと水色の四角い平らな箱がひとつずつ。これはなんだろう? ヒントは手ごろなサイズと、側面にある、折り曲げてできたような三角形にありそうだ。作品リストを見ると、正解はコピー用紙の包み。ま、正解もハズレもないが、モチーフはどれもそこらにある身近なモノばかり。それを「ジェネリック・オブジェクト」に還元して、壁、床、壁と床の境界といった絵画や彫刻の生息場所に置いている。いやーおもしろい。ギャラリーを出たら右手に青海波のブロック塀が目に入って来た。ここにあったか。


2018/01/18(村田真)

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