2018年01月15日号
次回2月1日更新予定

artscapeレビュー

映像に関するレビュー/プレビュー

ゴースト・イン・ザ・シェル

未来都市とデザインは綺麗で満足なのだが、結局、オリジナルがいかに先駆的だったかを再認識させるハリウッド版とも言える。実写とCGの混ざり方は、どこまでが人間でどこからがそうでないかが曖昧な物語に合うかもしれない。なお、日本人のキャラをスカーレット・ヨハンソンが演じるホワイトウォッシングの問題については、魂と義体の関係で興味深いことが起きている。

2017/04/09(日)(五十嵐太郎)

パッセンジャー

宇宙船の内部は、5,000人の乗客という規模感も含め、現在のクルーズ船のイメージをかなり投影しているのが興味深い。物語はSFの枠組を借りて、確かに倫理的な問題を突きつけるものだが、同時に限定的な状況のなかで人間の天職と運命といったことも考えさせられる。

2017/04/04(火)(五十嵐太郎)

メッセージ(原題:Arrival)

日本ではまだ公開されていないSF映画『Arrival』。垂直に起立する宇宙船の細いシルエットがこれまでにない風景をつくり、崇高で見とれた。一方、エイリアンははっきりと姿を見せないことで、失点を防いでいた。女性の言語学者が、宇宙人とのコミュニケーションを試みる物語だが、本作も本当に中国の存在感が大きい。実は時空の円環が鍵で、えっ? そういう話だったの? とも思うが、アーサー・C・クラークの「幼年期の終わり」ももっと大きなレベルでそういう部分があった。

2017/04/04(火)(五十嵐太郎)

ザ・コンサルタント

ベン・アフレックが一見地味な会計士だが、自閉症の超人/殺し屋というあまりないタイプの人物造形を試みており、想像以上の出来だった。ところで、ベッドの天井にポロックの絵を架けていたが、もともと垂直方向に描かれた作品だから、同軸で見るのはある意味正しいかもしれない。

2017/04/04(火)(五十嵐太郎)

サバイバルファミリー

矢口史靖監督『サバイバルファミリー』。突如、電気が消失し、機械音がない世界に変貌する。そこで日本人共同体の日常が緩やかに綻び、やがて取り返しがつかなくなっていく序盤の、不気味さは絶品だった。ただし、家族のみで九州に向かう中盤からはやや説教くさい。絶体絶命でのカタルシスも、あっと驚くのだけど、序盤からのトーンとは違う。もっとも、電気が消えるというワンシチュエーションの設定は、発明的である。

2017/03/26(日)(五十嵐太郎)

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