キュレーターズノート

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秋田市・ココラボラトリーがつくり出す場(金氏徹平×八木良太トークショー) 国際芸術センター青森(ACAC)、新たな展開

[2009年07月01日号(日沼禎子)]

 青森から奥羽線で秋田へ。初夏の津軽を走る列車。明るい日差しも心地よく、のんびりとペーパーバッグの活字を追っていると、途中、列車が急停車をした。ふと車窓に目をやると、そこはリンゴ園の真ん中だった。さわさわと風に揺れる木々の間に、収穫前のもっ...

マーティン・クリード展

[2009年06月15日号(角奈緒子)]

 現代アートに興味をお持ちの人であれば、「マーティン・クリード」という名前を耳にしたことはあるだろう。テート・ギャラリー主催による、めざましい活躍をした現代作家に授与されるターナー賞を2001年に受賞した、ロンドン在住のアーティストである。...

松尾直樹 展「Spacing3(登場と退場)」/児玉靖枝 展「深韻」/栗田咲子 展「インストール」/ROBERT PLATT「huntorama 2」/放課後の展覧会

[2009年06月15日号(中井康之)]

 2つ前のレポートから触れているように、京都の画廊地図がゆっくりと変わろうとしている。もちろん、新旧交代ということはいつの時代でもあることだが、ここで改めて取り上げようというのは、東京の有力なコマーシャル・ギャラリーである 小山登美夫ギャラ...

どろどろ、どろん──異界をめぐるアジアの現代美術

[2009年06月01日号(能勢陽子)]

 「どろどろ、どろん」とは、幽霊、妖怪など、異界からの訪問者の到来を告げる、なんともいえない畏怖とおかしみを伝える擬態語である。子どもの頃、怪談話に興奮を覚えながら心底怯えた経験を、誰もが持っているはずだ。「恐いけどみたい」というアンビバレ...

躍動する魂のきらめき──日本の表現主義

[2009年06月01日号(伊藤匡)]

 「表現主義」は美術の世界ではよく知られている言葉だが、頭に「日本の」が付くと、「日本の表現主義というのは、あったのだろうか?」という疑問が浮かぶ。ありそうでなかったくくり方で日本の近代美術を見直してみようというのが、この企画展だ。  図録...

「no name」展杉本博司 歴史の歴史/やなぎみわ 婆々娘々!

[2009年05月15日号(植松由佳)]

 大型連休のある日、ヴェネチア・ビエンナーレ日本館への出品も控えて多忙を極めるアーティストやなぎみわと、次の担当展「やなぎみわ 婆々娘々!」の最終段階の打ち合わせのために、大勢の観光客でにぎわう京都へ出かけた。打ち合わせの前に、木屋町の立誠...

混浴温泉世界 別府現代芸術フェスティバル2009

[2009年05月15日号(山口洋三)]

 本サイトでもすでに紹介されている別府の「混浴温泉世界」。現代美術作家の山出淳也が、縁故も伝手も乏しい街に飛び込み、4年以上の歳月をかけて組織づくりから人間関係の構築までこなしてようやくこぎ着けた国際芸術祭だ。この芸術祭にかける山出の思いや...

フォロースルー──金沢アートプラットホーム2008展

[2009年05月01日号(鷲田めるろ)]

かつて『朝日新聞』に「フォロースルー」というコーナーがあった。話題になった事件が、その後どうなったかを報道する欄であった。事件には続報があるはずで、その全体を知らなければ判断は下せない。過熱しては、すぐに忘れ去る日本のメディアにあって好感が...

Port B「サンシャイン63」──地肌と声の行路

[2009年04月15日号(阿部一直)]

 2月末から3月にかけて、池袋と西巣鴨で集中的に行なわれた演劇フェス「 フェスティバル/トーキョー 」において、パフォーマンスユニットPort B(演出:高山明)による舞台「雲。家。」(エルフリーデ・イェリネク原作の戯曲テキストの日本語翻訳...

混浴温泉世界 別府現代芸術フェスティバル2009/井上雄彦──最後のマンガ展 重版[熊本版]/天草在郷アンデパンダン展

[2009年04月15日号(坂本顕子)]

 別府〜熊本〜天草、東から西へと九州を横断していくルートには、新幹線に象徴されるスピードや効率、経済優先の移動とは異なる、車窓や旅情を楽しみ、昔ながらの人との触れ合いを慈しむ、人間的な時間が今も流れている。この春、九州のアートの現在を追って...

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