キュレーターズノート
バックナンバー
泉太郎「山ができずに穴できた」/池田亮司 + / - [ the infinite between 0 and 1]
高松次郎|鷹野隆大「“写真の写真”と写真」展/高松次郎:コレクション in Hiroshima──点、線、不在のかたち
[2009年04月01日号(角奈緒子)]
暖かい空気に春の匂いを感じる休日、九州は福岡県太宰府へと足を運んだ。その日、梅が咲き誇る太宰府天満宮境内では、平安時代の装束を身にまとった人々が歌を詠む「曲水の宴」なる催しが行なわれていた。タイムスリップしたかのような宴の舞台とそれを観覧...
小島一郎:北を撮る──高橋しげみインタビュー
[2009年04月01日号(日沼禎子)]
北を撮り続けた写真家の熱く短い生涯。小島一郎の本格的な回顧展が故郷・青森で開催された。筆者はこの度、展覧会の作り手側からの目線をお伝えすべく、青森県立美術館の担当学芸員・高橋しげみ氏のインタビューを行なった。展覧会レビューとしては、本サイ...
京都市立芸術大学作品展/「FIX」展/京都オープンスタジオ:4つのアトリエ
[2009年03月15日号(中井康之)]
今期は通常より増して、外部の仕事などの事由により自己の意志によるフィールド・ワークが十分に行なえなかった。とはいえ、作品を見ること、作家の制作の現場に立ち会うこと、未生の作家を育成しようという画廊主たちと多くの会話を重ねるなどの機会は多か...
むこうのさくら
[2009年03月15日号(鎌田享)]
北海道の東部、十勝管内士幌町に「佐倉」という地区がある。この地には、明治末期から大正初期にかけて、旧佐倉藩(現在の千葉県佐倉市にあった藩)の藩主・堀田家の働きかけで開拓団が入植した。約1,200キロ離れた北海道の佐倉と千葉の佐倉は、歴史的...
京都造形芸術大学 映像舞台芸術学科 高嶺・森山クラス授業発表公演「美しい前歯-Roads to Lebanon-」
[2009年03月01日号(能勢陽子)]
高嶺格の作品を観た後には、特別な手触りと、喉の奥に刺さったまま抜けない棘のようなもどかしさが残る。昨年は山口情報芸術センターの「 大友良英/ENSEMBLES:orchestras 」の出品作品、せんだいメディアテークの個展「 大きな休息...
スタン・アンダソン「東西南北天と地──六合の一年」
[2009年03月01日号(伊藤匡)]
群馬県立近代美術館で、アメリカの彫刻家スタン・アンダソンの個展が開かれている。今回の展示は、アンダソンが5年前からアトリエを構える、群馬県の六合(くに)村の森をテーマにしたインスタレーションである。六合とは、六合村のことでもあるが、古事記...
MIMOCA'S EYE vol.2 小金沢健人 展「動物的」/やなぎみわ 婆々娘々!
2009年1月の福岡/21世紀の作家──福岡 bis 2009
[2009年02月15日号(山口洋三)]
福岡市美術館では、福岡の若手作家3人を取り上げた「21世紀の作家──福岡 bis 2009」を開催中(後述する学芸員レポートで紹介)だが、ちょうどこれに呼応したかのように、30歳前後の作家たちの力のこもった展覧会が福岡市内および近郊で相次...