artscapeレビュー
Ariane Monod Drawing Wall & Paintings
2013年08月01日号
会期:2013/07/02~2013/07/14
同時代ギャラリー[京都府]
京都の同時代ギャラリーが、スイス・ジュネーブのアート・スペース「エスパース・シュミネ・ノール」と提携し、1年おきに交換展を行なうことに。その第1弾として画家のアリアン・モノが来日し、作品展と公開制作を行なった。彼女の作品は、アルミ板の上に油絵具で描く抽象画だ。極端に横長の構図が特徴で、薄く溶いた絵具を何層も塗り重ねることにより、透明感と奥行きと変化に富む空間をつくり出している。作品の印象は、油絵にもかかわらず東洋の山水画に近く、これなら現代美術に不慣れな人や墨絵のファンでも違和感なく鑑賞することができるだろう。遠くヨーロッパからやって来た画家の内面に、われらと同質の美意識があることを嬉しく思う。
2013/07/02(火)(小吹隆文)