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2005年02月28日

勉強したい人向け情報

藤さんからコメントバックが入った。ちょっと私信レス風になってしまうけど、「いや〜、藤さんも凄い。場所を変えながら、さまざまな切り口で日常を対象化し、そこにある違和感をすくい上げていく。脱帽。」(本当は、コメントのコメントバックすればいいのだろうけど、気分としては今日の冒頭のトピックス。嬉しいです。こんどたぶんあの日に行きます。でも、まだ未確定です)


確かに意識的につれづれながらも毎日書いている。その日に、なにを話題にすることになるのか自分でも、その瞬間まで分からない。「これかな」と思いついた時に知る。強いて言えば、自分にとっての予期せぬニュースとか、ハプニングが、ネタになるケースが多い。


例えて言えば、昨日の「本」の続きとか、遅れている「海洋堂のポスター」のこととかあるけど、どれも新鮮みに欠ける。


で、今日のネタは朝届いた郵便物の中にあった。どさっと届いた(この時点でネタにするつもりなら写真で押さえていたんだけどな)案内冊子があった。それを真面目に読んだらタメになった。案内パンフレットを読むだけでタメ(つまり情報を得ることができた)になったのだから、お金をはらいスクーリーングすれば、もっとタメになるんだろうなと単純に思うわけです。というわけでMADに関するお知らせ。
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パンフレットの冒頭が“WHAT IS MAD?”となっているくらいだから、イッタイナンダ!?と未見であることを恥じる必要はまったくない。掻い摘んで言えば、NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]が運営する、独自の講義と現場の議論を重視したコンテンポラリー・アートの新しい教育の場の総称。つまり、キュレーションについて学べるところ。2001年からスタートしていたことは知っていたけど、いまや充実の7つのコースを開講中らしい。ゼーマンの軌跡なんて講義あったりして。


ふ〜ん、こんな勉強ができるんだ〜、と感心。で、改めてスタッフのプロフィールを読む。コース・ディレクターのロジャー・マクドナルド。彼の記述中のウエッブログのURLに目がとまる。これが僕の得た情報。早速、アクセス。良いね〜。お気に入りに入れないと。


そして恥ずかしながら僕は、ハロルド・ゼーマン(Harald Szeeman)が亡くなったことを、今日、知った。伝説のキュレーターは2月18日死去、71歳だった。


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写真は彼が第49回ヴェニス・ビエンナーレの総合コミッショナーを務めたときのもの。水戸芸術館逢坂芸術監督が日本館コミッショナーを務めた報告書「日本館記録集2001」DVDから。

2005年02月27日

書籍「アーキグラム」まじ佳境

過日、陣中見舞いに行った「アーキグラム」の編集・デザイン作業がまさに佳境にある。そんなさなか、最終の文字確認をしていたら、大切なクレジット関連での漏れが見つかった。急ぎ編集サイドやデザイナーサイドに対応をお願いする。
あぶないあぶない。なにごとも、もう少しと言うときに、何故か不思議と伏兵が登場し、一波乱あっての大団円となる。今回もその轍を踏んでしまったようだが、回避できて何より。

といっても、大詰めの土壇場に出来ることがそれほどあるわけじゃない。納品日が確定していて、1日たりとも後ろにずらすことができないのであれば、自ずと印刷工程が要する最低の時間をその日から逆に足しあげていけば、いつまでに何をしないとならないかの特定ができる。あとは、その時間までに、求められる要件を満たすための方策、つまり、できることが何かを考えればいい。それでもすぐに3案ほどでるのだか、ドラスティックなものではなく一番中庸な落としどころが傷口をひろげることなく、最適な道となる。

一番してはならないことは、仕事を増やすような方向性の選択肢を選んだり、考えたり、それに引っ張られてしまうことだ。この時思いついてしまったプランは、次回のためにとっておけばいい。僕の判断基準はこんな感じだ。

そのために一番最初にすることは聞くこと。何がどうなっていて、何ならできることとして考えることができるのか。そしてどれを選ぶことが一番混乱がないか。そして一番心がけなければならないことは、「迅速」であること。方向性の結論を拙速的なまでに出し、実務ができるようにすること。そして、その先の日程も確認し、人と場所と時間を抑え手配をすること。

できることは限られているし、頑張ることを許される時間も限られている。展示作業の終盤もこれと同じ。ま、そんな現場が好きなんだと我ながら思う。ヒリヒリするカオスは、静寂と共にあり、粛々とことを進めていく現場だ。口をきいている閑もない。エネルギーを無駄にすることなく、進んでいく。これはかなり気持ち良い。


書籍のための山場の確認もとれ、今のまま進めば納期死守はできるだろう。2月は2日ほど他の月くらべて短い。例年この時期に印刷物を手掛けていて、29/30/(31)とあったらと何度思ったことだろう。

学生のレポートの採点をした直後の書き込み故か、今日はなんだか理屈を書いた。問題が生じたらエネルギーを問題解決の一点に集中させて無事終わらせる。問題とそのように接すれば、問題の方から小さくなってくれて、大きく育ち手に負えなくなることは滅多にない(と思っている)。楽しんでするのが一番。甘いかな。

2005年02月26日

ズレのなかにあるもの

部屋の掃除をし、髪を切り、返事をもらったメールにまたレスをする。その中に藤浩志さんからの日程を伝えるものがあった。福岡の展覧を見に行くなら、彼が福岡に居るときが良いにきまってる。でも藤さんが忙しく飛び回っているのはブログを読んでいるので知っている。案の定3月中は日程があわないことが判明。それと僕のブログも読んでくれていること、そして彼が社長日記を読むほどに、ほりえもんをフォローしていることを知る。


夜のテレビ番組に生出演しているほりえもんを漫然とみる。
目の前でおきていることをどの様に理解すれば、整理がつくのかと絞り出されるコメンテーター諸氏の質問とコメントが空回りしている印象を受ける。その一方で、ネットで質問に回答する人々は、ほりえもんを理解し支持する数字が映し出される。そんな面白い映像が写っていた。そのやり取りを見ながら、かつて「新人類」なる言葉が流行ったことを思い出す。同じ風景でも走る速度が違うと異なって見える。そんな違いが同じ場所にいながら常に生じているのだろうな。疾走しているほりえもんとの間に。

しかし、ほりえもんは、いたずらに新しさを追うのではなく、今新しく形にできるリアルな部分、ゆえにビジネスになり、お金になるだろう場所を捜しているだけだと語る。
彼の価値観とこれまでの価値観の違いのぶつかり合い、そのものの結末がどうなるのかにはさほど興味はない。
しかし、どうであれ、彼の行動が、今、何かを動かしている。その何かが「何」であるのかを見てみたい衝動は大きい。早晩見えてくるズレ、あぶり出された新しい価値感と古い価値観の乖離をどの様に、世のコメンテーター諸氏が引受けて言語化するのか。感覚で受け入れている人に対し、テレビを通じてどのような言葉により解説するのだろう。


確かに言葉を得ることにより、見えてくる世界があるが、多くの場合、その世界が現実になり知られるようになってから、その世界を語る言葉は、真実を語る言葉と理解される。
早すぎる言葉や行動は、警戒される。ま、それ自体悪いこととはおもわないけど、ヒステリックになることもないと思える。次元がぜんぜん違うけど、野茂英雄が単身大リーグに挑戦したときの冷ややかな反応とその後の熱狂的な報道ぶりを思い出す。なんだかワクワクするチャレンジをすることが悪いことしてるみたいだった。でも悪役から英雄へもはやかった。安定した現状を維持することが秩序であり、成功の秘訣と思わされているのかもね。でも「安心」も好きだ。


それはそうと、アーティストである藤さんの今の展覧会タイトルがいい。「違和感を飛び超える術」。藤さんが見ている地平・探っている場所は広い。それでいて、アートとして見なければ、日常的にふつうに(本当はそうじゃないんだけど)あるような振る舞いの光景に写ることだろう。でもそれは、日常を纏った藤流の擬態でARTなんだけどね。
藤さんは、実は作家として革新的に新しい愛すべき仕事を展開している一人なんだ。

2005年02月25日

前日の整理

東京より雪の多かった水戸に戻る。芸術館の庭もしっかり厚みのある白い雪で覆われている(青森の人に悪い−くどいね−けど、これでも積もったんだ)。
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昨日お目にかかった方にお礼のメールを入れたり、新しい課題の確認をしたり、手帳を前に後ろにめくりながら、日程をイメージする。うん、大変だな。
年度が変わる4月1日から実務がはじめるとノンストップ・休みなしの勢いだ。
冷静に確認をいれていくと、まだまだ調整と決定と実施段取り、さらにそのための書類作り。しなくてはないら膨大な仕事量が見えてくる。

2005年02月24日

日比野さんと一日外廻り

10:30 渋谷
日比野さんと合流し、出向いた先で朝一番の打ち合わせ。宿題をもらいつつも返事待ち。


13:00 汐留
照明に関する話しをお聞き、勉強。漠然とイメージする光の状況を用意することの難しさを知る。明るすぎることもコントロールする。言われてみれば当たり前。光のコントロール・扱いについて知らない自分を知る。


14:30 西麻布
シャワーについての調査。新規取り寄せには2ヶ月かかるとのこと。あちらこちらでオープン日から逆算すると自ずと見えてくるデッド・ラインが浮かび上がってくる。ひゅー。


16:00 恵比寿
文化庁メディア芸術祭の授賞式会場に参入。この場で人を紹介してもらう。場所が場所なのでもちろん、改めての約束をして退散。次の時間に遅れそう。


17:00 青山
アニエスべーにて第2回目の打ち合わせ。改訂した部分のプランや今後の進め方の確認。それにしても「HOTEL HIBINO」のプランは好評で大人気。このパートに関する事柄が自然と多く大きくなっていく。


18:20 
ひびのこずえさんの事務所にお留守ながらも立ち寄る。お茶一杯の休憩。


19:00 水道橋
NEO INDEXの担当者の方に、インターネットビジネスについて興味深い話を聞く。本当は展覧会への協賛・協力依頼なのだが、ほりえもんに代表されるITビジネスの勢いと時間の早さを実感。


21:30 渋谷 
ヒビノスペシャルにて1日を確認。


22:11
まともな食事にありつくために店に入る。長い1日の後のビールとワインは美味しい。
日比野さんと話つづけ、最後はお店のグラッパをグラスに注ぎ杯を重ねながらもろもろ話す。
外は雪。いつしか雨となり、降り止んだ。


終日、移動は日比野さん運転の車。途中からの雨もなんのその。楽をせてもらった移動だったが、車での移動じゃないとムリな日程だったことも確か。
打ち合わせの時間と移動の間の会話で展覧会に関するイメージがかなり進む。良い1日だった。現場実務が始まるまでにもう1、2度こんな日が必要となるハズ。全てを終え休んだのは25日5時。

2005年02月23日

陣中見舞いと打ち合わせ

予定より早く家を出て、デザイナーの古平氏のオフィースに立ち寄る。エクレアを携えての陣中見舞。美味しそうにパクつく古平氏が嬉しい。
PIE BOOKSから発売するアーキグラムの書籍デザインが大詰めを迎えている。プランをしるだけに、進行具合や写真のデザインを見せて貰うために押しかける。分解データを出力したダミーと初稿の仕上がりがほとんど変わらないのが興味深い。まだ、最終判断を保留していた箇所についてすこしばかりディスカッションする。双方次の予定の時間となり、急ぎ辞す。
完成したら売れる予感大。価格も2940円と破格。


アートスケープの編集会議に出席。「アートスケープ10周年記念企画」のブレーン・ストーミングに花が咲く。後は、表紙デザインとか、他諸々。100万/月超えのアクセス。目指せ200万ACCESS!


夜、地震。何処にいるかは時の運。東京直下型の際に僕は何処にいるだろう。

2005年02月22日

高校生WEEK はじまる!

目で見る高校生WEEK会場の雰囲気。今日が初日。
ワークショップ・ルームが今年も居心地の良いカフェに変わった。でもお茶はセルフだよ。

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『自由喫茶』
セルフサービスの喫茶室。作品鑑賞の途中休憩などにご利用ください。
期間:2月22日(火)→ 3月21日(月・祝) 時間:15:00→18:00
休館日:月曜日 *ただし、3月21日(月)は開場
入場料:無料(一般のお客様は展覧会入場料に含まれます。)

・お茶飲みイベント(申込不要・自由参加)
美術館に関わるさまざまなゲストの声を聞く会を随時開催していきます。
Vol1 3月19日(土)16:00〜17:30 ゲスト:甲高美徳(フリーペーパーMap・i Navi編集長)


『自由工作』(申込不要)
PLUG-IN-CITY 街をつくる工作(おきがるコース)つくりたい街のプランを考えたり、ジオラマを作ったり時間にあわせてどなたでも気軽にご参加いただけるコーナーです。
期間:2月22日(火)→ 3月21日(月・祝) 時間:15:00〜17:30

・PLUG-IN-CITY 街をつくる工作(じっくりコース、定員制・要申込)
それぞれのアイディアを盛り込んで、交換・移動が可能な街をつくります。アーキグラムの考え方を知り、身近な街の機能や構造自由にとらえ直し、そのイメージを 100分の1スケールでジオラマ化します。
期間: 3月 5日(土)、6日(日)、12日(土)、13日(日)  時間:15:30→17:30
定員:10名 対象:高校生以上、上記日程全4回に参加可能な方
お申し込み締切日: 3月 1日(火)までお申し込みください。水戸芸術館現代美術センター「高校生ウィーク」係 Tel. 029-227-8120

・sawing「日々の針仕事」(申込不要)
用意してある材料を使って自分だけの作品を制作できます。期間中の毎週水曜日と3月19日(土)は、アーティストの千田美弥子さんとともに「布のこもの」が制作できます。
期間:2月22日(火)→ 3月21日(月・祝) 時間:15:00〜17:30

2005年02月21日

観たい!展覧会

朝、ホームので『アエラ』をジャケ買いする。表紙はライブドア社長、ホリエモンこと堀江貴文氏。買収劇で今一番話題の彼だ。当然、特集記事を興味を持って読む。そしてそのままページをめくり続け最後間際の「ART BIT ++」のコーナーで、「これは、見ないと!」と写真を目にしてから、寄稿者名を見るとアートスケープ看板ライターの原久子女史。これはこれは。
紹介しているのは、銀座エルメスで開催中のスゥ・ドーホー(Suh DO-Ho、1962年、ソウル生まれ)展の《Reflection》2004年作。
今週中の東京上陸の際に立ち寄りは必須。忘れないようにと手帳に書き込む。
原さんや村田さんの精力的な展覧会巡りのレポートを目にし、しばし反省。リサーチを兼ねた画廊・展覧会巡りは必須なのだが、打ち合わせ主体の動きを優先しがちで、視覚的体験が減っている。いけない。


クリストから「ザ・ゲーツ」のプレス用写真とリリースが届く。現場を展開しながらの、この仕事の早さは、相変わらず。クリストの活動にはアートマネジメントの勘所を学ぶヒントが満載。特にプロジェクトベースの活動を目指したりオーガナイズしたいと思う人には欠かせない。プラン・プロポーザルの提示の仕方、実施までのプロセス、実施と実施後のドキュメント作り(これまでは本とフィルム)。ときどきのリリースの出し方。どれをとっても非の打ち所がない。

2005年02月20日

クリテリオム63 さわひらき

日曜日の今日はお休み。午前中、自宅で用を済ませ、午後から東京で幾つか用をこなし足早に帰宅。急ぎのトピックスがないこんな日は、僕が企画する次のクリテリオム作家の紹介に相応しいと勝手に決めた。


クリテリオム63。
会期は4月9日から6月5日まで。つまり「造形集団 海洋堂の軌跡」の期間中だ。
今回は、「さわひらき」さんの未発表および新作ベースでの紹介。昨年暮れから今年1月30日まで開催されていた「Have We Met ? ──見知らぬ君へ」展(国際交流基金フォーラム)に出品参加していたロンドン在住の日本人作家だ。1977年石川県生まれ。アートの教育をロンドンで受けている。2003年10月にオオタファインアーツで紹介されたのが国内初と記憶する。僕はこの時、偶然、画廊に立ち寄り見ているのだが、グッときたのは先のグループ展での展示インスタレーションを見た2回目の時だった。それは『欲しい』と言う衝動だった。でも、あっと言う間に高値になり、今じゃ僕には買えない値段になっている。もっとも、残っている作品もないのだそうだ。どんな作品のラインナップとなるのか、そろそろ聞かなきゃ。


8月の日比野展の前に「クリテリオム63さわひらき」展を4月に行う。そしてゴールデンweekには、EXPO HIBINO展関連の実施プログラムが動き出す。3月にはそのために募集告知の手配もしないと。急ぎながらもゆっくりと準備していられる至福の時はわずかだ。企画から実務への移行期が確実に迫ってきている。

2005年02月19日

アハ!体験

この言葉が茂木健一郎氏の講演会用の言葉なのか、頭の中で閃いた瞬間を「アハ!体験」とその世界で言うのかは知らないが、閃く瞬間を「アハ!」と言い切る茂木さんの痛快なアートと科学の(幸せな)存在のワケを聞く。なるほどね〜。
「クオリア」を提唱する茂木さんらしい、感覚領域のサイエンス側からの説明は興味深かった。あの領域まで踏み込めば本人「自分が科学者であるかどうかは重要ではない。」の弁以上に、背後に「(自分は)アーティストに近い(思考家)なのかも」のつぶやきが聞こえてくる。それくらいアートを信じ、アートの好きな茂木さんだった。水戸の展覧会は実によく見てくれていて、椿昇氏とも講演会で一緒したこともあり、折り紙カタログを貰いもってるとのこと。道理で話が早いわけだ。8月の日比野展も必ず見ます。いや、「現場好きなので準備の時から」とも。ええ、お待ちしております。日比野さんのクオリア的解析をお願いしたいほどですから。
今回の企画のテーマは「『微弱なるもの』を大事にする日常の感覚」の価値としての提示なのだから。


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対談するお二人。中央:茂木健一郎氏、右:日比野克彦氏、左:司会/帆足亜紀(アーカスプロジェクト ディレクター)


アーカスプロェクト2004第2回アートセミナー「日常的に表現すること」の2部は日比野さんの言葉を使ったワークショップ。分からないムズムズ加減を楽しもう!とするもの。これが難しい。「分からないを楽しむ」は実は、かなり高度で知的な作業領域のものだ。


講演会後、大所帯だったのでシェイキーズに行く。みんな懐かしさに浸るものの、かつてほど食べられず。あっと言う間に失速。食べ放題バイキングだったというのに、躰は正直。
20時の高速バスに、バスセンターから乗る日比野チームを見送り帰路につく。


隙間の時間にこちょこちょと日比野さんと情報の交換をしつつ、今後の進行についての確認。この日も大事な案件に弾みがつくことを期待・確認できる状況があり、とても満足。次回は24日終日の打ち合わせ。ね、準備、佳境に入ってきているでしょ。後開催まで何日なんだろう?

2005年02月18日

こまごまとしたこと

ちょっと気になっていたことを、ちょっとだけこなした1日。


このブログの書き込みの中には、リンク先アドレスが分からず、そのままというのがある。先日、アートマネジメント学会東京支部での報告者として自分を呼んでくれた椎原さんの趣味度満載のブログもその一つ。自分としてはかなり気になっていたもの。過日はどうしても捜しきれずにリンクできなかった。メールにアドレスが添付されていたことを思い出し、本日、椎原氏のブログに到達。はー、すっきり。こちらが椎原伸博ブログ。とても楽しめる。


昨年秋からデジタル一眼を手にしたいと思い、何が良いかと聞いてい歩いていた。推薦機種は大旨一緒。でも価格帯との距離感に触手が動かず、まだその気になれず、ずるずるしていた。しかし、画角とかシャッタースピードの問題とか、それなりに必要性を内心感じはじめていたし、ここに来て、僕にも何とかなりそうなまでにこなれた価格になったので思い切って買う。存在感を放ち机の上にある。みんなどうやって携帯するのだろう。これまでのようにカバンのポケットに忍ばせるわけにもいかない。


今日、一番密かに気になっていたワンフェス用「造形集団 海洋堂の軌跡」のチラシ。夕方、松本さんから今発送しましたとのメール。わぁ−おハヤ。朝刷って、もう発送か。う〜ん〜、間に合ってよかった。動員につながる効果があることを期待。


さらに本当のところセントラル・パークでのクリストの「ザ・ゲーツ」はどうだったんだろう?と思っていた。見てもいないのだから。NYに出張していた二人が戻ってきて、見てきた話を聞く。なるほどねーー。


電車移動中に、日比野さんから連絡をもらう。しかし、車中。話すに話せず、要件を聞けなかったら、事務所からメールがあった。なるほど、了解。明日つくばでお目にかかるわけだし、そこで話そう。明日のプログラムの詳細はこちら。


カメラ選定を相談し、椿さんの写真に何かとお世話になって心苦しく思っていたので、カメラを買った旨メールしたら、怒濤のスケジュールと3月の舞台「壁─占領下の物語」の美術をこんな風にしたよと、写真を添付したメールをもらう。いつなら行けるかと考えいたのが今日。彼の忙しさを基準にしたら、シンクロしているとは思えないほどに僕はスローで彼はファースト。椿さんは韋駄天駈けで忍者のように移動しスケジュールをこなしている。なんとも忙しそう。『ARTiT』第6号の巻頭「ART IT, ART THEM #005」の写真も彼の撮影。舞台美術を構想するための現地取材時の写真と日記が彼のブログに収められている。必見!

2005年02月17日

海洋堂のワンフェス用チラシ

昨夜、20日に開催されるワン・フェスのためのフライヤーのデザインが届く。至急コメントバックを!との手紙が付いている。担当学芸員や海洋堂からのリクエストの反映感がないじゃないか? あれれ。このままだとNGは必至だろうと、慌てて電話をする。当のデザイナー氏は、無視していたわけではないので、「やっぱりね」といった感じで慌てず「今すぐします」との即答。さすが。ドキドキするほど時間切れ感はあるけど、まだロスタイムまでは行っていない。


朝、メールを確認すると5時頃に届いていた。それを関係者にメールで転送。最終文字確認と海洋堂のチェック。数年に渡る巡回展を知らせるバナーと同じ系譜のデザインテイストのもの。OKがでる。Go onだ。


今夜入れて、明日18日印刷、19日納品。20日のワンフェスには間に合った。あぶないあぶない。引き続き展覧会の本ポスター、本チラシの制作を急がないと。これまた時間切れの綱渡りになってしまう。


そんなこんなの対応をしながら、『BT』に目を通したり、『ぴあ』に目を通したりし、諸情報を確認する。横浜トリエンナーレの川俣正ディレクターの動きを伝える記事が目立つ。今一番ホットな話題の一つであることは間違いない(だろうな)。

2005年02月16日

レセプションの翌日

地震M5.6。朝のニュースで大きさと震源地を知る。明け方に揺れで目を覚ます。きしきしと大きく揺れている。しかし、どうもすることもなく/できず、静かに待つ。この明け方の地震で電車のダイヤが乱れ、ぼくがいつもの時間にホームに行くと6、7時台の列車が告知されていた。あわや間に合わないのではと内心ハラハラしたけれど、かろうじて学生を招集している時間に芸術館に入ることができた。ホッ。


午前中は、アーキグラムの展示対応で休講にした茨城大学の講義の補講。それを水戸芸術館で行う。アーキグラム展を見て欲しかったのと、実際の展覧会を素材にどこをどう見るものかを話すことで講座を終わりたかったからだ。


ぼくが震源地に近いエリアに住んでいることを知る友人たちから「どう?」と気遣いのメールを頂く。有り難い。我が家の被害は、金魚が1匹。水槽からこぼれ出ていて朝気がついたときは天に召していた。


地震もあり、雨も降り肌寒いと感じていたら雨が雪になり、そして雨になった。水戸はそんな冷える1日だったのだ。
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それでも雪かと青森の友人達に笑われそう。雪が白いということはとても大切に思える。

その一方で昨夜、ホットなオープニング・レセプションをもった日比野氏とは互いに行き違いが続き、結局直接話すことはできなかった。しかし、日比野さん自身からのメールと伝言、そして事務所からの知らせから、本当にかなり密度の濃いホットな一夜だったことが分かってくる。「EXPO HIBINO」へ協力を打診している先の方々が会場に参じてくれたようで、それぞれの人といろいろ話せたと言うことのよう。盛り上がりを感じずには居られない。この期を逃してならないぞ。明日は話せると伝言が残っていたので、対応について日比野さんと協議し、先方があつい間に回答を携えサクッとお願いにあがり確定しないとね。
本当にじわじわと展覧会が動き始めたことを体感する。応援団が多いほど盛り上がる。大枠かための正念場にさしかかりつつある。しっかりしないと。風邪を引いている場合じゃないのは分かっているが、抜けきったハズの風邪がぶり返し咳をしている。

2005年02月15日

着々と進むEXPO HIBINOの準備

ギャラリーの展示作品を日々監視し、同時にお客様への気遣いをしてくれているフェイスさん達の「アーキグラム」展の作品に関する担当学芸員による勉強会の時間を少し使って、鞄の持ち込み・携帯電話の使用・作品保険のこと等についてすこし話す。


それが18時30分からと言うこともあり、ギャラリー le bainでの日比野展レセプションに伺えず。「賑わってるよね!」とごめんなさいメールを入れておいたら、昨日の宿題を解決したとの趣旨のメールが夜半に届く。昨夜の打ち合わせで、夏場だから快適な宿泊のためにもHIBINO HOTELにシャワーは必須とアニエスべーのロラン・グナシア氏に言われ、もっともな意見なので対処すると返事をし、さて具体的にどうしたものかと思っていた矢先。会場に登場した内田繁先生の案内でle bainのショールームに足を入れたら、なんと素敵なシャワーが並んでいる。わらしべ長者の世界だ。「これだ!これだね!」と目をつけた素敵なシャワーの手配の目処が早速たったらしい。そして併せて、出版社との話もついたよう。なんと素敵な展覧会レセプションなんだ!明日になったら、電話して詳細を聞かないと。たぶんとてもハッピーな展開の話しが聞けると思うけど、ぬか喜びは禁じ手。今宵は静かに。


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15日はアートスケープの定期更新日。無事アップされてめでたしめでたし。横浜トリエンナーレ「アートサーカス(日常からの跳躍)」に関する緊急レポート。今後の展開が楽しみ。横浜と言えば、18日からBankART 1929とStudio NYKで「食と現代美術part1」他が同時に始まる。藤さんのブログに設置をはじめている報告があがっていた。


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帰りにキオスクで買ったAERA No.9('05.2.21)に取材に入ってくれたジャーナリスト玉重佐知子氏の「アーキグラム」展に関する見開きの記事を建築の欄に発見。
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会場での撮影風景。玉重さんとのジョークの交じった和やかなやり取りでしばしリラックスする彼ら。この日最後の取材。一つめインタビューから5時間以上経過している。


掲載誌送ると11日に森ビルのレクチャー会場で会ったときに言われていたことを思い出す。買っちゃった。「(記事への)辛口のコメントをよろしく!」と言われていたけど、滅相もない。来日した彼らのキャラクターもしっかり伝わるすてきな記事。ありがとうございました。


彼ら4人のサイン入りのポスターもお陰様で完売。

2005年02月14日

ヒビノ・ホテルの打ち合わせ

六本木ヒルズ裏手の大使館が並ぶ西麻布3丁目。RELIANCE がプロデュースする水廻りの空間を提案をするショールームle bainがある。ここに併設されたGALLERY le bainと室内空間のようなPATIOを舞台に14日から25日まで第三回企画展として日比野克彦氏が和紙・陶器・磁器・ガラスを素材にした近作とスケッチ20数点を展示する。
メインは昨年春北九州で展示した和紙の階段《BEYOND THE PURPLE》。不思議とPATIOの空間にマッチしていた。作品が場を得た印象。レセプションは15日19時から21時。明日は賑わうことだろう。
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今日はここの事務所をかりてEXPO HIBINOの会期中に予定するスペシャルプログラム「HIBINO HOTEL」のプランについて、スポンサードしてくれるアニエスべーのカルチャー・コミュニケーション・アドバイザー、ロラン・グナシア氏と1回目の正式な打ち合わせ。既にサポートそのものはアニエス本人の了解も取り付けていて、具体的プランとバジェットのすり合わせ。開催日候補を確定し、いくつかの懸案事項を取りまとめて、ロラン氏が再び日本に戻る来週、2回目の打ち合わせをすることで別れた。楽しい本当にスペシャルなイベント・プログラムになりつつある。メディア展開も期待大。ロラン氏はNYのクリストの「ザ・ゲーツ」を見に行くそうだ。いいな。


打ち合わせを終えて、展覧会会場でゆっくり作品を見ていたら、この場所のプロデュースをし、事務所も構えている東京造形大学教授の内田繁氏が登場。すでに20時を廻っている。食事のできる所に移り、しばし楽しい歓談の時を過ごしす。そして徒歩圏内に住む彼らを残し、いつものように最終電車の時間となり、バタバタと帰路につく。


日比野克彦一人万博も一歩一歩前進中。日比野氏本人による展示・構成プランの読み直し・練り直しもちゃくちゃくと進んでいるとのこと。良い感じ。次は土曜日19日、つくばでかな。

2005年02月13日

クリスト「ザ・ゲーツ」

日経新聞の朝刊を読んでいたら、「遊歩道に7500の『門』 米セントラル・パーク 提案から26年経て実現」が目に入ってきた。予定通り12日オープンしたんだと思うと同時に、へー、日経の社会面に載るんだ!と感心しながら記事を読む。「総費用は推定2千万ドル。その経済効果は八千万ドルと見込む」このあたりが日経らしいね。
実現して良かったなと思う。ホームページに実写がアップされている
より興味のあるか方はここをクリック!
見比べるとドローイングと寸ぷん違わぬ実写の世界が実現されていることを確認できます。それがクリストのアートなんだ。ザ・ゲージツ。深遠なる世界なのです。公開期間は2月12日から27日までの2週間。今すぐNYへ!


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椿さんの《窯象》が、先の場所に12日無事に嫁入。久しぶりに椿さんが自分のブログで報告している。3月の炭焼きの日程決まったらおしえてくださいね。

2005年02月12日

京都造形大学

2月9日の日経新聞に「18歳から94歳の芸大生がいます」と京都造形大学芸術学部通信教育部の広告があった。全12コースを抱える通信の芸術学科芸術コースの「芸術計画演習a」の特別講師として京都の瓜生山キャンパスを訪ねた。
この講座は、国立国際美術館の中井康之学芸員が担当するもので、バングラデシュ・ビエンナーレとインド・トリエンナーレのコミッショナーを担当した二人で話そうという趣旨のものだ。
9時からの講義で8時50分くらいに着くと、いわゆる社会人学生の人たちがそれぞれの教室で制作に勤しむ姿を目にし感動。
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講義中の中井先生


中井氏と僕とで1限から4限まで、つまり9時から4時30分まで講義。聴講生は辛抱強く聞いてくれた。感謝感謝。中井氏とは大学の同期ということもあって、前提となる真面目な話をすることもこれまであまりなかったので、彼の期待にゲストとして応えられたか心もとないところもあるけど、自分としては楽しかったし、良かったかなと思っている。
この講座の元締めは、通信のスクリーングで2003年9月水戸で開催した日比野克彦ワークショップ「明後日新聞水戸支社」で一緒した林洋子助教授。
お二人に素敵な夕食をご馳走になって帰路に着く。次回、お返ししないとね。

2005年02月11日

建築を勉強する日

森美術館で開催中の「アーキラボ:建築・都市・アートの新たな実験展1995-2005」の関連パブリックプログラム・レクチャーシリーズ「建築が動く時」第2回「美術館建築の今」を聴講する。会場は満席。50人はお断りしたと嬉しい悲鳴が冒頭の挨拶で披露されていた。それでも講演中にどんどん椅子が追加される盛況ぶり。ま、ムリもない今日の講師陣は、青木淳と西沢立衛氏。当初は妹島和代さんが登壇し、いわゆる青森県立美術館VS金沢21世紀美術館の図式の中から、まさにテーマとして掲げている「美術館建築の今」を探るねらいの組み合わせだった。でも妹島さんが熱をだされ急遽、ピンチヒッターとして1995年から共同設計者としてユニット「SANAA」を組むパートナーの西沢立衛氏が代役を務めることに。40分間の二人のレクチャーは魅力的だった。青木淳さんは水戸芸術館を導入部に、2002年の東京国立近代美術館《U bis》や2004年の水戸での《大和薬品》といった作品を経て、本命の青森県立近代美術館までを、写真、フィルム、アニメーションを使った無駄のない40分間の理路整然とした講義を展開。青木淳の意識する問題、課題が本人がどのようなプロセスを経て検証し具体的に落とし込む行為を行っているのかを平明に論じるものであった。つまり個別の建築(設計)の説明というよりは、青木淳の持つ世界観を披露することに力点が置かれた秀逸な構成であった(明日の自分の講義もこのような組み立てとこのような周到な準備をもって望むべきなんだと密かに反省。でももう手遅れだ。今用意してあるもので望むしかない)。そんな僕のよそ事に関係なく会場では、休憩なく引き続き、西沢立衛さんが2面のスクリーンを使い、ここ最近の7本のプロジェクトをテンポ良く紹介していく。軽快な語りで各プロジェクトとその進捗状況、そしてそのプランの発想・着想の源泉の説明がなされていく。時代の感性をキャッチアップし、それを具体的に落とし込む手法を確立している旬の人が持つ勢いを感じさせる。中国で設計しているマンションの1戸サイズが600平方メートルのプランにおける発想にはなるほど感心し、広いとはそう言うことかと妙に納得。

2005年02月10日

しずかにばたばた

昨夜終電で戻りメールを確認すると、緊急・至急のメール。なになになにとメールを開けると海洋堂展の広報物に関する内容。NGが出たとのこと! ありゃ大変。深夜にもかかわらず松本弦人氏に連絡。完全仕切り直しの方向を確認し、この連休中に託す。ハプニングと言えなくもないけど、以前にも松本氏と組んだときにこんなことがあった。火事場のバカ力じゃないけど起死回生のプラン出しに期待。


明後日、京都造形でバングラデシュ・ビエンナーレについて話すことになっているのでそれの準備。やはり世界一華やかな「ベニス・ビエンナーレ」との対比を見せたてあげるのも良いかなと、報告書として以前編集に関わった2001年ベニス・ビエンナーレのDVD画像を確認。もって行こう。ちなみに最近のベニスのコミッショナーは、2001年逢坂恵理子/2003年長谷川祐子/2005年笠原美智子が務める。笠原女史は日本館コミッショナーとして石内都氏の作品をソロで紹介する。それにしても開催時期の6月のベニスは美しいよね。ま、バングラデシュもインドも1月が彼の地にとってはベストシーズン。日本なら秋か。9月開催の横浜トリエンアーレの構想も新コミッショナーの川俣正氏から発表となった。テーマは「アートサーカス」だっけ。段々と今年の動きが見えてくる。僕は8月開催のエキスポ・ヒビノに邁進するのみ。

2005年02月09日

サッカーな1日

日比野展「一人万博」への参加協力お願いのために、日比野さんと深澤直人デザイン事務所を訪ねた。用意したタレルのカタログのお土産は、「これ、欲しかったんだ」と言って喜んでもらえた。
日比野さんと深澤さんは18才の時に多摩美サッカー部でボールを蹴っていた仲。途中ブランク(深澤さんがアメリカに渡っている間とか)があったとしてもいわゆる旧知の間がら。その二人のやりとりは脇で聞いていても面白い。時に学生時代の二人がでて、時に名のある二人の双方共にリスペクトしあったやりとりが続く。でも、どちらもが誰でも無かった時代を知る二人のやりとりは興味深い。否が応でも核心を柔らかな言葉で突いてくる。深澤氏は展覧会にとってとても大きな援軍の予感。。詳細はこれからとなるけれども、かなり展覧会にコミットしていただけそう。今後の展開がとても楽しみだ。そんなとても有意義なミーティングの時の経つのは早く、あっと言う間に予定していた時間となる。


事務所を辞した後、日比野さんの事務所に一緒に戻り、模型を見ながらの展示プランの検証をする。ギアの入った日比野さんから新しいプランをもらう。文句なく良い球。ああだこうだ言いながらのチェック。展覧会の核になる部分が形成されつつ、同時に具体的なモノとして落とし込まれつつある。かなりクリエイティブな局面に入り始めた。あと3巡はしないとならないだろうな。そこからがさらに面白い。そして他の人が一目で面白いとおもってくれるのもその辺りからだ。その意味ではまだまだ。五月連休中の予定も確定。キックオフも間近に迫る。


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一番はじめに「これかな」と思った箇所が周回遅れ感を漂わせていることを二人が気づいているのだ。これはかなり良い状態にあることを意味する。確定しない暫定感を保ちながら進めていく企画の作り込み作業。浮遊感の方が前進や後退と言った直線的な動きよりもしっくりくる。そう、重力に逆らって浮遊しはじめたらしめたもの。啓蟄も近い。


見た目には判然としないもののかなりの前進感(あれ、先のセンテンスと拘泥するぞ)を感じつつ、「日本-北朝鮮戦」をテレビで観戦するために日比野さんと連れだってテレビの置いてある近くのメシ屋さんに移動。初めの4分とロスタイムの3分に得点して2−1。得点3をゲット。勝利を堪能して、店を出たらアトリエ・ワンのお二人にばったり。別れたばかりの日比野さんとアトリエワンの事務所訪問。終電の時間が迫り、慌ただしく退散。充実した良い一日だった。

2005年02月08日

海洋堂の軌跡、ほか

箱に入って松本弦人さんから海洋堂のポスター、チラシのプランが届く。
ふむ、ふむ。さてどう段取りつけるかな。と準備をしていたら来客があり中断。
午後、展覧会担当の浅井学芸員に内部プレゼン。長考の末、基本路線(方向性について)の承認をもらう。と同時に、使用予定のフィギアの使用許諾をとってもらうために一式を渡す。ささてと、印刷進行、どうやって進めよう。先ずは松本氏を捕まえないと。


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明日の打ち合わせ場所のFAXがヒビノスペシャルから届く。明日は、日比野さんと一緒に展覧会の為に重要なある人物に会う。その予習も兼ねて前に読んだ本を取り出してパラパラ捲っていて、初めてお目にかかるお土産にジェームズ・タレル展のカタログをもっていったら喜んでもらえそう!とハタと思う。美術作品を理解し説明するのに初めてアフォーダンスを必要とした思い出が懐かしい。このカタログは自分が手掛けた6冊めのカタログでいろんな意味で上手くいった気持ちになれた最初の1冊。タレル自身も気に入ってくれていいる。好評で第3版目。気に入ってもらえたら嬉しいな。

2005年02月07日

ワンダーフェスティバル

「造形集団 海洋堂の軌跡」展の広報物をお願いしているデザイナー松本弦人さんから2月20日のワンダーフェスティバル用バナーのデザインが届く。「ありゃ!?」ちょっと僕が思い描いていたデザインとはぜんぜん違うもの。判断保留のまま担当学芸員の浅井氏にトス。関係者と協議調整し2案から1案を選んで採用するとのこと。締め切り間際で時間切れの感もなくはないけど、すべてを捨てて1点突破の思いっきりの良さは買うべきなのだろう。海洋堂を熟知するワンフェスに集い氏に展覧会があることが告知できればOKなのだから。


自分は土日当番出だったため、お休みを使い病院に。あまりにも咳が抜けないのでみてもらう。

2005年02月06日

もろもろの日

休日当番で水戸芸に在館。

午前中は、日比野さんに昨日のプランに関するコメントバック。9日の打ち合わせの時に協議したい分部についていろいろと書く。横滑り感のない構築的なキャッチボールが始められそう。さぁ、楽しくなってきた。

午後になって、茨城県近代美術館に「第4回現代茨城作家美術展」を見に行く。取手のTAP2004の事務局スタッフ福田の母君の実作を初めて目にする。


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昨日、日比野さんらとタワーに登った時に撮影した風景。右:中景に千波湖。遠景に県庁舎(県一のっぽ)。近景が建設中のデパート。

2005年02月05日

日比野さんと打ち合わせ

今日の打ち合わせは水戸芸術館でおこなった。
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自分の予定する作品の展示イメージを念頭に空間の撮影に余念のない日比野克彦氏。

「果報は寝て待て!」じゃないけど、インフルエンザで僕がふーふーしている間に、日比野さんはギアーが入ったらしく仕事は大きく進み、次の展開を引っ提げて水戸に登場。新規プランには迷いがなく透明度の高さを感じさせるものがあって、日比野さんがノっていることを伝えている。こうなればしめたもの。没案の確立は減り、ヒットとホームランの確立が高くなる。
午後からはレンゴーの伏木部長も交じっての打ち合わせ。来週の打ち合わせまでには完治させないと、打ち合わせ中コンコン、コンコンと話にならず。それでもアンコウ鍋の会にはちゃっかり参加。

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これも新しいプランの1つ。打ち合わせにより変更箇所が見つかったプランモデル。

あと3巡ほどすると全体がきしきしとつながりはじめる感じがするので一安心。でも2月中に稼いでおかないと3月は日比野さんが入試で動けなくなので大変。あっと言う間に4月。ボランティアの募集についても詳細を確定しないとね。

2005年02月04日

第11回インド・トリエンナーレ

インフルエンザにかかり床に伏していたから、久しぶりの出社。机の上には、0が一つ多い見積もり書が「見ない方がいい....」と走り書きが添えられて置いてあった。病み上がりには悪い数字だ。根本から組み立て方を変えないとならない。もう少し元気なってからしよう。まだ次の次の展覧として構想中の仕込みの展覧会に関することだ。余裕はある。
コンコン、コンコン。オフィースにいる自分はかなりうるさい。全て直ったとおもったら咳が出るようになってしまい、とぎれることがない。辛そうに聞こえるらしい。
郵便物もそれなりに山となっていた、そのなかに国立国際の中井さんからの郵便物があった。「お、インドからもどったな」と中身をみると、「来週の講義で使う予定のものです。見ておいてください」とある。事務所で見るのもなんだなと、自宅に持ち帰り早速みる。

懐かしい音楽が挿入されている。同じ文化圏のニオイがする。しかし、インドは広い。同じような街の状景ながら、バングラデシュでは圧縮され、インドでは拡張されている印象がする。
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報告書の表1と表4。バングラデシュはこんな気分の街だ。

展覧会の雰囲気もよく分かった。僕も負けじと資料の準備を始めないと。1週間などあっと言う間に経ってしまう。頑張って風邪が抜けきるのが遅れてもイヤなので早々に寝ることにする。

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11th ASIAN ART BIENNALE BANGULADESH 2003 カタログ
実際に開催されたのは2004年1月15日〜1月31日

2005年02月03日

『明後日新聞』が届く

明後日新聞1月号が届く、先週の打ち合わせの時に、ヒビノスペシャルの別のテーブルでしこしことこしらえていた。その時チラッと目にした新聞が無事に完成版となって届く。僕は明後日新聞の定期購読者なのである。これを読むと、日比野さんがこの間なにをしていたのかよく分かる。新潟の地震の後には、「アート慰問」に出かけたときのことが記事になっていた。もちろん「一人万博」のことも記事なっていたこともある。
1月号は半ばに新年の御挨拶をかねて訪ねた莇平での雪のなかでの諸々が記事。

購読希望者は、025−597−2765に電話すれば、運がよければつながる。とっても急ぐ人は東京のヒビノスペシャルにかけるいいのかな?今度聞いておきます。ちなみに定価は30円。なんだかうれしくなる値段だ!

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2005年02月02日

高校生WEEK

またもや「高校生WEEK」の時がやって来た!今年は2月22日から3月21日。
今年のテーマは『自由喫茶・自由工作』
詳細に入る前に、「高校生WEEK」とはそもそも何か?
ズバリ、高校生と同年代の方を対象にした現代美術ギャラリーへの無料招待月間。
中学生までは通年で無料なのはご存じですよね!!
高校生からは通常料金が展覧会鑑賞のために必要。1回800円。
でも、大丈夫。「HTP」=ハイティーンパスは、対象15才から20才未満のかたが購入できる通年パスでなんと1000円。これで何度でも展覧会を見ることができるのです。元々はこの「HTP」販売促進キャパーんがことの始まり。つなみに「HTP]を卒業した人のためには「おとなパス」2500円が用意されている。何処までも顧客重視の水戸芸術館現代美術センターなのです。


で、この「高校生WEEK」期間に、特別プログラムが組まれて実施されるのです。昨年は日豪交流国際展「リビング トゥゲザー イズ イージー」展開催中だったので、「ゆうかりカフェ」で『なにもしない』がテーマだったんだ。これもとても講評。
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2004年のゆうかりカフェの会場風景


では、現代美術センター教育普及プログラム高校生ウィーク2005『自由喫茶・自由工作』のプログラム等の詳細の説明にはいろう。
2005年のテーマは現代美術ギャラリーで開催中の「アーキグラムの実験建築1961-1974」より引用した "Play and know yourself." 。さまざまな価値観にふれ、自分自身をつくり、出会う場としての美術館の活用を提案!

1. 展覧会の入場無料
学生証・保険証等年齢が証明できるものをお持ちください。なお、高校生であれば年齢は問いません。

2. 交流スペースの開設
水戸芸術館現代美術ギャラリー内ワークショップルーム
『自由喫茶』セルフサービスの喫茶室です。作品鑑賞の途中休憩などにご利用ください。
期間:2月22日(火)→ 3月21日(月・祝) 時間:15:00→18:00
休館日:月曜日 *ただし、3月21日(月)は開場
入場料:無料(一般のお客様は展覧会入場料に含まれます。)

・お茶飲みイベント(申込不要・自由参加)
美術館に関わるさまざまなゲストの声を聞く会を随時開催していきます。
第1回 3月19日(土)16:00〜17:30  ゲスト:甲高美徳(フリーペーパーMap・i Navi編集長)


『自由工作』(申込不要)・PLUG-IN-CITY 街をつくる工作(おきがるコース)
つくりたい街のプランを考えたり、ジオラマを作ったり時間にあわせてどなたでも気軽にご参加いただけるコーナーです。
期間:2月22日(火)→ 3月21日(月・祝) 時間:15:00〜17:30

・PLUG-IN-CITY 街をつくる工作(じっくりコース、定員制・要申込)
それぞれのアイディアを盛り込んで、交換・移動が可能な街をつくります。アーキグラムの考え方を知り、身近な街の機能や構造を自由にとらえ直し、そのイメージを 100分の1スケールでジオラマ化します。
期間: 3月 5日(土)、6日(日)、12日(土)、13日(日) 時間:15:30〜17:30 定員:10名
対象:高校生以上、上記日程全4回に参加可能な方お申し込み締切日: 3月 1日(火)
お申し込み:水戸芸術館現代美術センター「高校生ウィーク」係Tel. 029-227-8120

sawing「日々の針仕事」(申込不要)
用意してある材料を使って自分だけの作品を制作できます。期間中の毎週水曜日と3月19日(土)は、アーティストの千田美弥子さんとともに「布のこもの」が制作できます。
期間:2月22日(火)〜3月21日(月・祝) 時間:15:00〜17:30

その他のプログラム
・Books「推薦図書館」
アート関連書籍、カタログ、雑誌、写真集などを喫茶室で気軽に読んでいただけます。

・Music
昨年好評だった高校生ウィークオリジナルBGM2005バージョンの ON AIR。

ボランティア活動
作られた企画にお客様として参加するだけでは物足りない、もっと美術館と関わりたいと考える高校生や一般の参加者と共に高校生ウィーク会場制作・運営を行っています。

・「小さな居場所ー椅子のワークショップ」(開催済)
使われなくなった古いイスをリメイクするワークショップ。造形家の前川秀樹氏を招き、2004年12月にアトリエ訪問と制作を行いました。古い木材を活用しイスの天板部分を作る木の風合いを生かした前川氏独特のリメイク法で参加者がそれぞれに完成させたイスは、高校生ウィーク期間中に実際に使用します。

・広報プロジェクト
高校生ウィーク2005のチラシ制作や広報などを、高校生ウィークから巣立った大学生や現役高校生の手によって展開します。

・カフェの運営
カフェの運営を支えるのは、過去の高校生ウィークの参加者をはじめとするボランティアスタッフです。

お問い合わせ
水戸芸術館現代美術センター「高校生ウィーク」係
Tel. 029-227-8120
310-0063 水戸市五軒町 1-6-8

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2005年02月01日

祝・更新

アートスケープ2月1日号が更新されて、「学芸員レポート」がアップされた。
今号は新旧筆者勢揃いのゴーカ版。

みんな2005年の抱負と動向をよませていただくことにしよう。はてさて今年はどんな年になるのか?

でもダメだ。気にはなるものの気力も集中力もからっきし無く、躰に力も入らない始末だから、読んでも頭に入らず、遅々として進まない。うー、諦めて完治後に読ませていただくことにしよう。「今年こは元気で!」と思っていたら、のっけからインフルセンザだ。喉は痛し、目はうるうる。熱は高く、食欲はない。鼻もきかず、味覚もない。動向をキャッチするどころではない。

悪あがきすることなく、もうしばらくは寝てすごすしかないが、5日目となるといろいろと飽きがくる。