キュレーターズノート

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「九州派展」と『九州派大全』、「肉筆浮世絵の世界」、菊畑茂久馬 個展「春の唄」

[2015年11月15日号(山口洋三)]

 長年の懸案であった『福岡市美術館叢書6 九州派大全』を、ようやく出版することができた。これにあわせて、「九州派展」も開催中である。

ハルカヤマ藝術要塞探訪

[2015年11月01日号(岩﨑直人)]

 北海道在住の立体作家らが主導した野外美術展「ハルカヤマ藝術要塞」が札幌の西隣り、小樽市春香町で開催された。2011年、2013年に続き、今年で3回目を数える。だいたい、夏の最中に現地制作、設置が行なわれ、秋に公開されている。初回は55組(...

「鶴来現代美術祭」の調査

[2015年11月01日号(鷲田めるろ)]

 金沢から車で約30分、白山から日本海へと流れる手取川が、山間部を出て平野部へと差しかかるところに鶴来(つるぎ)の町はある。本町から新町、今町へと続く道沿いには古い町並みが残り、萬歳楽の小堀酒造や菊姫などの造り酒屋、糀屋や醤油屋などが店を構...

「THE BOX OF MEMORY: Yukio Fujimoto」、寺田真由美「視る眼差し×看る眼差し」「他人の時間:TIME OF OTHERS」

[2015年10月15日号(中井康之)]

 美術館に勤めているとはいえ常に美術作品と接しているというわけではない。あらためてこのようなことを述べるのは、先日、多摩美術大学の広報誌から取材を受けた際に、学芸員というのは収蔵庫に暮らすかのような日々を過ごして美術作品と常に対峙していると...

「嘉麻市レジデンシー・ビエンナーレ」「STANCE or DISTANCE?──わたしと世界をつなぐ‘距離’」

[2015年10月15日号(坂本顕子)]

 福岡県筑豊地方に、嘉麻市立織田廣喜美術館という小さな美術館がある。同地出身で、二科展で長く活躍した織田を記念・顕彰する美術館で、筆者も2003年に開催した「 九州力──世界美術としての九州 」の作品借用以来、約10年ぶりに訪問した。

「passage 永遠の一日」「化け物展」「PHASE 2015 COMPANY」「青森EARTH2015 みちの奥へ」

[2015年10月01日号(工藤健志)]

   「明日の、時の長さは?」  「“永遠と一日”よ」  死を迎える詩人に亡き妻はそう答える。テオ・アンゲロプロス監督による『永遠と一日』の印象的なラストシーンである。過去と現在と未来、そして夢と現実が交錯する、この詩的イメージの世界に着想...

「戦後日本美術の出発 1945-1955」「アーツでであう、アートでむすぶ in まえばし」「ここに棲む」

[2015年10月01日号(住友文彦)]

 今年は戦後70年を意識した展覧会が各地で多く行なわれているが、どのような視点によって振り返るのかによって歴史の書かれ方は当然異なる。従来の見方をなぞるだけでなく、新しい視点によって歴史を豊かに複数化させる機会となることをそれぞれの展覧会企...

YCAMアート企画プレリーディング[前半]

[2015年09月15日号(阿部一直/渡邉朋也)]

 今回から二回にわけて、山口情報芸術センター(YCAM)の今年度後半の事業についてこれまでの歩みを踏まえて語る。

「大蔵山ワークキャンプ」「水と土の芸術祭2015」

[2015年09月01日号(伊藤匡)]

 この夏、宮城県内では二つのランドアートのプロジェクトが進行している。ランドアート、またはアースワークとは、大地をカンヴァスにして創作をする造形芸術のことだ。宮城県で進行中のランドアートとは、ひとつはアート・ユーザー・カンファレンスというユ...

飯山由貴「Temporary home, Final home」(APMoA Project, ARCH Vol. 16)

[2015年09月01日号(能勢陽子)]

 精神疾患を患う作家の妹との日々を捉えた映像を中心に、精神医療が確立された頃の無名の人々の診断記録や映画、さらに昔の民話などが、映像や資料を介して交差する。会場を分断し、かつ繋ぐのは、檻のような家のような木製の構築物である。その全体から浮か...

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