artscapeレビュー
カタログ&ブックス | 2020年11月15日号[近刊編]
2020年11月15日号
展覧会カタログ、アートやデザインにまつわる近刊書籍をartscape編集部が紹介します。
※hontoサイトで販売中の書籍は、紹介文末尾の[hontoウェブサイト]からhontoへリンクされます
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企画展示図録「性差(ジェンダー)の日本史」
無意識のうちに私たちを強くとらえているジェンダー。その歴史は、驚きと発見に満ちています。企画展示「性差(ジェンダー)の日本史」では、歴史の面白さを満喫しながら、ジェンダーにとらわれず、誰もが自分らしく生きられる社会を築く手がかりを見つけていただけるのではないでしょうか。
実況・比較西洋建築史講義
“比較”であぶり出す建築史の実験
版を重ねた『実況・近代建築史講義』の姉妹篇。本書では古代ギリシアからルネサンスの始まりまでを扱う。聴けば建築史が好きになる早稲田大学の人気講義をまるごと収録。「歴史とは、少なくとも二つ以上の事象の間に発生する想像的な時空のことである」。複数の建築物・事象を比較によって類推し、なぜそのように構築されたのかを、歴史的背景とともに、実況形式でわかりやすく解説。代表的な建築物と当時の時代精神、新たな構法が導入され課題が克服されてゆく変遷の様子が、多数の図版と併せ、歴史の動力と関係づけて理解できる、面白さ抜群の中谷建築史第二弾。付録地図付。
エアロゾルの意味論 ポストパンデミックの思想と芸術 粉川哲夫との対話
ウイルスの時代を背景に交わされる、美術家と思想家の往復書簡。文明と歴史、人間と自然、ブラック・ライヴズ・マター、インフォデミック──世界への、広く深き思考の交感。
別府
環境計画からアートの現場に越境し、幾多のプロジェクトを実践してきた著者が、世界有数の温泉地・別府を舞台に虚実織り交ぜ綴る、芸術とまち、芸術と環境を巡る思考の旅。
この星の絵の具 中 ダーフハース通り52
伝説のキュレーター、ヤン・フートに招かれ、小林はベルギー・ゲントの地に降り立った。
なにもわからず飛び込んだのは、国際的なアートシーンのど真ん中。世界的なアートピープルやアーティストらが交差する開かれた世界で、小林は、ダーフハース通り52番地にスタジオを構え、新たな作品制作にとりかかる。
ゲントの光は芸術家としての眼を開かせ、啓示にも似た直感を得た小林は、やがてオリジナルな絵画スタイルを獲得する。そして、新しいミューズとの出会い……。
異国の地での挫折や成功を経て、自身の芸術を追い求める姿を自伝小説の形式で語るビルドゥングスロマン3部作の第2作。
建築学生ワークショップ東大寺2020 全国の大学生を中心とした合宿による地域滞在型ワークショップ全収録
2020年に東大寺で行われた建築学生ワークショップのドキュメントブック。各班の作品紹介、式辞、総評などを収録する。取り外せる冊子「プロセス(実施制作に向けた経緯)」付き。
たね
アーティスト・ときたまの全編iPhone写真による写真集。2016年から、アフターコロナまでをカバーした2020年5月までの膨大なデータからプリントした約5000枚から、391点が写真集に収録されています。
KYOTOGRAPHIE 2020 Catalogue+Visual Book
京都を舞台に開催される国際的な写真祭「KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭」の2020年度公式カタログ。
HAPS 事業報告書 2019年度
東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)の2019年度の活動をドキュメントしたアニュアルブック。
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https://honto.jp/
2020/11/15(日)(artscape編集部)