artscapeレビュー

3.11以後の建築

2014年12月15日号

会期:2014/11/01~2015/05/10

金沢21世紀美術館[石川県]

休日の金沢21世紀美術館を体験したが、その混みようは半端ない。もちろん、兼六園の斜め前という絶好のロケーションもあるが、そのポテンシャルを最大限以上に引き出したSANAAの開放的な空間の成果だろう。この同じ敷地に筆者が以前通っていた中学校が存在していたが、美術館に変えて正解だと思う。チケット売り場は長蛇の行列ができており、展示物の模型が破損しそうな勢いで、次々と人が入る。家族連れが少なくない。しかも、明らかに建築展を目的に訪れた人ではなく、金沢21世紀美術館に立ち寄ったついでに展覧会を見ている。パリのポンピドゥーやNYのMoMAも普段美術展を見ない人が入場するわけだが、日本でもそれが起きている。

トラフ建築設計事務所+石巻工房による展示風景。奥の壁は岡啓輔の蟻鱒鳶ル。


アーキエイドの展示風景

2014/11/01(土)(五十嵐太郎)

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