キュレーターズノート
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北海道の美術家レポート⑭五十嵐威暢
足利市立美術館「長重之展 ─渡良瀬川、福猿橋の土手─」/アーツ前橋開館5周年記念「つまずく石の縁 ─地域に生まれるアートの現場─」
[2018年11月01日号(住友文彦)]
栃木県足利市在住のアーティスト、長重之(1935-)の回顧展「 長重之展 ─渡良瀬川、福猿橋の土手─ 」が足利市立美術館で開催中だ。こちらのレポートとあわせ、アーツ前橋で過去に滞在制作を行なったアーティスト10組による展示「 つまずく石の縁...
十和田市現代美術館開館10周年記念展「スゥ・ドーホー : Passage / s パサージュ」/青秀祐展「弾頭の雨が降る夜に、少年は空飛ぶ夢を見る。」
[2018年11月01日号(工藤健志)]
年のはじめからずっと「めがねと旅する美術展」の準備に追われ、展覧会を見てまわる時間もなければ、知的栄養を補給する余裕もなく、脳みそを完全に絞りきってしまったようで、展覧会がおわった後は、しばらく腑抜けの状態が続いていました。乾いたスポンジが...
Home-Moving! 風景と生活をめぐるアーカイブ
高松コンテンポラリーアート・アニュアルvol.07/つながりかえる夏──下道基行、山城大督、藤浩志、千葉尚実
[2018年10月15日号(毛利直子)]
初回の瀬戸内国際芸術祭を1年後に控えた2009年、高松市美術館でアニュアル形式の現代美術のグループ展「 高松コンテンポラリーアート・アニュアル 」開催が実現した。「戦後日本の現代美術」を収集方針の柱に掲げ系統的にコレクション活動をしていたも...
ハンバーガーの「ひと口」から食のあり方を考える ──YCAMの新プロジェクト「StudioD」のしくみ
[2018年10月01日号(石川琢也)]
山口情報芸術センター[YCAM]では、「食」をテーマにした新プロジェクト「ひと口から考える食のエコシステム StudioD」が2018年7月にオープン。 前回の寄稿 では、プロジェクトの背景にある思想や事例を紹介した。今回は、食にまつわる「...
時空を超えた詩的な広がり──金沢21世紀美術館「邱志杰(チウ・ジージエ) 書くことに生きる」展
[2018年10月01日号(鷲田めるろ)]
邱志杰(チウ・ジージエ)の個展が金沢21世紀美術館で始まった。私が邱のことを知ったのは、2015年に金沢21世紀美術館で開催したグループ展「誰が世界を翻訳するのか」展であった。2011年に国立国際美術館で開催された「風穴」展にも出品されてい...
街の変わりゆく景色をどのように残すべきか
[2018年09月15日号(吉田有里)]
名古屋の港まちをフィールドに活動しているアートプログラム「MAT, Nagoya」と、毎年秋に開催する音楽とアートのフェスティバル「 アッセンブリッジ ・ナゴヤ 」。この二つの活動にとって、重要な場所である「 Botão Gallery(ボ...
二つの「ジブリ展」──「この男がジブリを支えた。 近藤喜文展」/「ジブリの大博覧会 ~ナウシカからマーニーまで~」
[2018年09月15日号(角奈緒子)]
不覚にも、込み上げてくるものを抑えることができなかった。美術館に足を踏み入れ、そんなふうに感じたことは過去に一度もない。「やってくれるじゃないか、ジブリ……。」