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【ロサンゼルス】ジェントリフィケーションの前線と前衛アートの共存思考

[2018年03月01日号(キオ・グリフィス)]

移民が流れ着く地方都市のような大都会、ロサンゼルス。映画都市でもあるこの街は、半世紀前に計画的に創造され、マシンカルチャーを中心に動く、砂漠から蜃気楼のように実現した未来都市である。その未来都市も、映像世界で予知された2010年代に到達する...

イメージ主導で生まれるあたらしいオブジェクト──ポスト・インターネット以降のイメージの流通から考える

[2018年02月15日号(水野勝仁/高尾俊介)]

インターネットの存在は、すでに私たちの生活に欠かすことのできない社会インフラであると言える。こうした状況に立脚した作品が美術館に現われ始めた。これらの作品は、イメージとオブジェクトの関係をどのように更新するのだろうか。今日のイメージの流通の...

【北京】移りゆく時代を映す試み

[2018年02月01日号(多田麻美)]

前回の拙稿(2017年7月1日号)でも触れたが、北京の生活環境はいま、大きな変動のなかにある。それは、さまざまなアーティストの集まる芸術区においても顕著であり、ここ数年の間に、黒橋や費家村などの芸術家村が次々と再開発の対象となり、消失した。...

建築ドローイングとは何か?──「紙の上の建築 日本の建築ドローイング1970s − 1990s」展

[2018年01月15日号(米田尚輝)]

一般に、美術館において建築そのものを原寸大で再現展示することは難しい。だから、写真、模型、図面、映像などの建築に関連する「資料」を展示することが建築の展覧展を実現する手法の通例となっている。この限りにおいて、「紙の上の建築 日本の建築ドロー...

「2017年に印象に残った読みモノはなんですか?」

[2017年12月15日号]

 2017年は重要な芸術論の邦訳や、多彩なアーティストブックが相次いで出版され、さまざまなかたちで、アートについて「読む」経験に触れる機会の多い年となりました。しかし、そもそも「読む」とはどういった行為なのでしょうか。私たちは普段、本やウェ...

【プラハ】最新作『蟲』制作中!──ヤン・シュヴァンクマイエルのスタジオをたずねて

[2017年12月15日号(ナガタタケシ)]

不思議の国のアリスを独自の脚色でパペット人形と実写を融合させて表現した映画『アリス』(1988)などで知られるチェコの現役シュルレアリスト、アニメーション・映画作家であるヤン・シュヴァンクマイエルが最新作の長編映画を遂に完成させようとしてい...

【イギリス】「アート」と「医療」 かかわりへの模索──北東英国を中心に

[2017年12月01日号(中野詩)]

 「アートと医療」についてのお話を書かせていただく機会を得た。「アート」と「医療」と聞くとどのようなイメージを抱かれるだろうか。多くの人が「癒やし」をイメージするだろう。しかし私は日本でその分野の仕事や活動に携わった経験から、時に「癒やし」...

未だ見ぬ身体へ──川口隆夫『大野一雄について』

[2017年11月15日号(岡村恵子)]

 川口隆夫によるソロパフォーマンス公演『大野一雄について』の初演は、2013年8月、東京、日暮里のd-倉庫においてであった。以来少しずつバージョンを変えつつ25カ国以上で公演を重ねているが、川口自身、ここまでこの作品と付き合うことになるとは...

【ニューヨーク】中国の現代概念的芸術と実験的芸術の歩み──「芸術と中国 1989年以降:世界の劇場」展

[2017年11月01日号(梁瀬薫)]

 中国の現代アートは近年、市場をも揺るがすほどまで成長し、ますますその勢いを増している。日本を含めアジアの現代アートは近代化、西欧化した西洋美術の文脈を基点としたところがあるが、中国の現代美術家たちは西洋美術を導入しながら、異なる伝統や歴史...

國府理「水中エンジン」再制作プロジェクト──「キュラトリアルな実践としての再制作」が発する問い

[2017年10月15日号(高嶋慈)]

 自作の空想の乗り物やクルマを用いた立体作品などを通して、自然とテクノロジー、生態系とエネルギーの循環といった問題を提起してきた國府理(1970~2014)。国際芸術センター青森での個展「相対温室」の作品調整中に急逝した國府の《水中エンジン...

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