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田中加織 落下する砂と石

2016年12月01日号

会期:2016/11/10~2016/11/27

ギャラリーいのくま亭[京都府]

田中加織は、現代的なセンスで油彩の山水画を描く画家だ。その特徴は、主に円形の画面を用いること、富士山あるいは蓬莱山と思しき山を幾重も描くこと、カラフルな色彩感覚を有することである。これまでの個展はオーソドックスな絵画展だったが、本展では2フロアある展示室のうち1階で、絵画1点と白砂、石を組み合わせたインスタレーションを実施。作品の新たな可能性を提示した。実際、彼女の作品は和室と親和性があり、床の間で掛軸の代わりに掛けたら面白そうだ。きっと盆栽や盆景との相性も良いだろう。展示の可能性を広げたという点で、本展はとても有意義だった。

2016/11/13(日)(小吹隆文)

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