artscapeレビュー

大岩オスカール 光の満ちる銀座

2018年09月01日号

会期:2018/07/21~2018/09/22

東京画廊+BTAP[東京都]

相変わらず絵を描いている。「相変わらず」には2つあって、よい相変わらずと悪い相変わらずだが、オスカールは間違いなくよい相変わらずだ。テーマは相変わらず都市や郊外、地球、環境問題などで、描写は相変わらずマンガチックかつペインタリー。今回のタイトルは銀座の老舗画廊で発表するせいか、「光の満ちる銀座」というものだが、絵に銀座らしき場所は登場しない。代わりに半分焼けてる郊外風景や、船の行き交う海原など。黄色い光のツブツブが花粉のように宙に浮かんでいるのは最近の特徴か。焼けてる風景と相まってフクシマ原発事故を想起させもする。

2018/07/27(村田真)

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