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五十嵐太郎のレビュー/プレビュー

ファッションとアート 麗しき東西交流

会期:2017/04/15~2017/06/25

横浜美術館[神奈川県]

いつもと違う博物館的な展示になっており、近代における日本から西洋への輸出品(室内着)、日本での洋装受容(皇后の礼服)、西洋のジャポニスム(装飾モチーフ、ポワレのコルセット解放と着物の影響など)をたどる。美術館らしく、参考資料として同時代の絵画も活用している。

2017/04/14(金)(五十嵐太郎)

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「螺旋と蜘蛛」

会期:2017/04/13~2017/04/16

KAAT 神奈川芸術劇場[神奈川県]

螺旋状の舞台をぐるぐる死者がまわり、中央に垂直の「蜘蛛の糸」という空間構成はけっこう好みだが、物語はむしろ亡くなる前の罪(神殺しなど)の記憶再生がメインになり、想像とちょっと違っていた。それにしても、ジャンルを問わず、日本では似非宗教批判のネタが多すぎて、やや食傷気味である。

2017/04/13(木)(五十嵐太郎)

総合開館20周年記念 夜明けまえ 知られざる日本写真開拓史 総集編

会期:2017/03/07~2017/05/07

東京都写真美術館[東京都]

これまで何度かリサーチをもとに開催した幕末・明治期の展示の総集編だけに重みがある内容だった。私的から公的写真へ。前も出品されていたが、明治三陸大津波による廃墟や屍体の写真集が生々しい。傾いた家々には斜めにつっかえ棒が立て掛けられていた。明治三陸大津波については、後に描かれた悲惨な絵が有名だが、被災地を生々しく撮影している過去の記録写真もわれわれの忘却を教える。

2017/04/09(日)(五十嵐太郎)

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総合開館20周年記念 山崎博 計画と偶然

会期:2017/03/07~2017/05/10

東京都写真美術館[東京都]

活動の初期は演劇やパフォーマンスを記録していたが、1970年代から何を題材にするかではなく、どう撮るかに関心がシフトし、理知的な方法論を展開する。特に太陽の光の動きを長時間露光で撮るヘリオグラフィが興味深い。ほかにも、よく見ると普通ではない桜の写真、杉本博司と違うタイプの海の水平線などのシリーズから、方法論のアーティストであることがよくわかる。

2017/04/09(日)(五十嵐太郎)

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ゴースト・イン・ザ・シェル

未来都市とデザインは綺麗で満足なのだが、結局、オリジナルがいかに先駆的だったかを再認識させるハリウッド版とも言える。実写とCGの混ざり方は、どこまでが人間でどこからがそうでないかが曖昧な物語に合うかもしれない。なお、日本人のキャラをスカーレット・ヨハンソンが演じるホワイトウォッシングの問題については、魂と義体の関係で興味深いことが起きている。

2017/04/09(日)(五十嵐太郎)