artscapeレビュー
artscape編集部のレビュー/プレビュー
カタログ&ブックス│2011年1月
展覧会カタログ、アートにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
アルブレヒト・デューラー版画・素描展 宗教/肖像/自然
2010年10月26日〜2011年1月16日まで国立西洋美術館にて開催された「アルブレヒト・デューラー版画・素描展 宗教/肖像/自然」展本カタログ。図版160点、モノクロ170点を収録。
Behaviorology
塚本由晴と貝島桃代による建築家ユニット「アトリエ・ワン」の作品集。住宅に加えて、国内外でのモバイルプロジェクト、インスタレーション、リサーチ、フィールドワークなど多彩な活動も紹介。
FILM SOCIALISME
2009年製作、2010年公開、ジャン=リュック・ゴダール監督によるフランス・スイス合作の長篇劇映画「ゴダール・ソシアリスム」の内容をまとめたカタログ。
にっぽんの客船 タイムトリップ
INAXギャラリーの巡回展「にっぽんの客船 タイムトリップ」展カタログ。日本のデザインの完成形をみることができる客船として、大阪商船(現・商船三井)の「あるぜんちな丸」と、東京湾汽船(現・東海汽船)の「橘丸」を中心に、当時、限られた人々のみが搭乗を許された優雅な空間や趣向を凝らしたおもてなしなどを紹介。
デザイナーズ集合住宅の過去・現在・未来 展
「デザイナーズ集合住宅」はなぜ、ガラス張りのトイレやお風呂ばかりなのでしょうか? そこには、どんな人が住んでいるのでしょうか? 本カタログは、2010年3月10日〜3月20日まで新宿NSビルにて開催されていた「デザイナーズ集合住宅の過去・現在・未来 展」にあわせて編集された一冊。
2011/01/17(artscape編集部)
カタログ&ブックス│2010年12月
展覧会カタログ、アートにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
科学と芸術の出会い メディア・アート創世記
著者の坂根厳夫は、1960年代よりジャーナリストとしてメディア・アートを紹介してきた教育界の第一人者。著者とエッシャー、岩井俊雄などの表現者たちとの交流を収録。アナログからデジタルへその波を越えた著者ならではの視点から具体的に境界領域アートの半世紀にわたる歴史をたどる。
キャラクター文化入門
オタク文化が一般に浸透するとともに、地方自治体が顧客層の開拓としてキャラクターを採用するなど、キャラクターへの関心が高まっている。現代のキャラクターの受容は、商品としての流通形態やメディアでの展開、政府のコンテンツ政策にまで多様化している。本書は、個々のキャラクターの歴史的系譜や人気の背景などを分析した文化論の立場から、現在のキャラクターの受容について、文化・ビジネス・メディアを切り口に明らかにする。
肉体のアナーキズム 1960年代・日本美術におけるパフォーマンスの地下水脈
高度経済成長による都市の肥大化、マスメディアの浸透により社会が激変した1960年代の日本前衛美術におけるパフォーマンスを検証。60年代の安保闘争とその敗北から、アングラ文化などに、美術家たちはどのように反応し、行動し、忘却されてきたのかを、公共空間での反体制的な文化を体現するパフォーマンスを検証し、アナーキズム傾向の文化的・政治的な文脈に位置づけようと試みる。
前衛下着道 鴨居羊子とその時代
鴨居羊子は新聞記者から下着デザイナーとなり、日本で初めてナイロン素材を使った下着を制作した人物。本書は川崎市岡本太郎美術館にて2010年4月17日〜7月4日まで開催されていた「前衛下着道──鴨居羊子とその時代岡本太郎・今東光・司馬遼太郎・具体美術協会 展」にあわせて編集された一冊。下着と身体の概念を変えた、「下着ぶんか論」を収録。
泉太郎 こねる
2010年11月2日〜27日まで神奈川県民ホールギャラリーにて行なわれた「泉太郎 こねる」展カタログ。国内のみならずアメリカ、スイス、フランス、韓国、タイなど世界中で斬新な作品を発表し、気鋭の映像作家として注目を集める泉太郎。これまでの泉の作品を191ページにわたり収録。
2010/12/15(artscape編集部)
カタログ&ブックス│2010年11月
展覧会カタログ、アートにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
光を彩る、色が輝くーLEDと創造力が出会うとき
本書はLEDの普及に伴い、LEDをどのように利用していくかについて、デザイナーや建築家、アーティストなど様々な人たちの提案、発言を集めたもの。蛍光灯のような単に部屋の中を明るくするためのものではなく、LEDの光の表現によって、どのような効果や、発展を行なうことが出来るかを考える一冊。
芸術表象コンセプトブック アート・プラットフォーム
アーティスト、批評家、研究者、教育者、キュレーター、プロデューサーがそれぞれの立場から、現代のアートをどのよう捉え、どう教育するかについて模索を行なう。アートを取り巻くさまざまな立場からの言及によって、アートを教える人やアートに関わる人にアプローチし、何かを問いかける一冊。
領分
東京で生まれ育った写真家齋藤誠一が、東京のまちで、中判カメラに白黒フィルムという正統派の機材をもちい、不思議な瞬間を撮り歩いていく写真集。中谷礼仁、高梨豊の文章も掲載。
casuistica Naoki Iijima Works 1985-2010
ファッション業界とともに80年代から走り続けてきたインテリアデザインナー飯島直樹の仕事の全貌を55の代表作とエッセイ、対談、批評とともに綴られた一冊。
建築家の言葉
エクスナレッジから出版されている建築雑誌「X-knouwledge HOME」から抜粋した建築家の名言集。建築とは、建築家とは、住宅とは、都市とは、など建築に関する簡単なカテゴリーから、近代の建築家の巨匠や現代の建築家たちの言葉を紹介。
Struggling Cities: from Japanese Urban Projects in the 1960s
2010年10月から上海で行なわれる、Struggling Cities: from Japanese Urban Projects in the 1960sのカタログ。丹下健三による「東京計画1960」や「メタボリズム」など日本の60年代に考えられた都市計画を模型や図版を用いて紹介。言語表記は英語。
2010/11/15(月)(artscape編集部)
カタログ&ブックス│2010年10月
展覧会カタログ、アートにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
現代建築家コンセプト・シリーズ別冊1 藤本壮介|武蔵野美術大学美術館・図書館
海外からも注目を集める若手建築家、藤本壮介の《武蔵野美術大学 美術館・図書館》がいよいよ竣工した。地上2階分の大きな書棚が螺旋を描き、連続と断絶、求心と拡散が同居する図書館。この森のような、洞窟のような、原初的な未来の建築は、新たな建築の時代のはじまりをつげる。本書はこの《武蔵野美術大学 美術館・図書館》のさまざまな表情を3人の写真家による撮り下ろし写真であますところなく表現する。その建築写真には、阿野太一、笹岡啓子、石川直樹の3人を起用。バイリンガル。
石上純也作品写真集 balloon & gardens junya ishigami
ヴェネチア・ビエンナーレで金獅子賞を受賞した石上淳也の作品集。A3サイズで構成された大きな本で、内容は四角いふうせんとlittle gardensの出来るまでを追ったドキュメンタリー的な部分と作品そのものを撮った写真で構成。
文化財アーカイブの現場──前夜と現在、そのゆくえ
日本の“こころ”と“かたち”をデジタルで記す。豊富な具体例を交えながら、文化財アーカイブのプロセスや現状、問題点をわかりやすくまとめた一冊。[本書帯より]
TOKYO METABOLIZING
東京が生んだ〈新しい建築〉が、都市をゆるやかに最適化する──2010年8月末から開催される第12回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館の公式カタログ。《ハウス&アトリエ・ワン》《森山邸》などを設計者自身が詳しく解説。
現代建築家コンセプト・シリーズ7 佐藤淳──佐藤淳構造設計事務所のアイテム
「現代建築家コンセプト・シリーズ」第7弾は、構造家・佐藤淳の発想をまとめた一冊。《公立はこだて未来大学研究棟》《四角いふうせん/Balloon》など、2000年以降の数々の建築を、新たな設計理念によって実現させてきた構造家・佐藤淳。本書では、佐藤淳構造設計事務所が実務のなかで生み出してきた考え方や設計ツール、現場での経験を「アイテム」として紹介する。佐藤事務所で実際に使用されている「オリジナル素材リスト」や「解析プログラムコード」も収録。構造設計のメソッドがわかる実践の記録。バイリンガル。
夢みる家具 森谷延雄の世界
NAXギャラリーにおける「夢みる家具/森谷延雄の世界」展のブックレット。33歳で夭折した家具デザイナー・森谷延雄の仕事を紹介。独自の自由な表現を室内装飾に施した森谷の人間像を、彼が残した数々の言葉をクローズアップしながら、現存する希少な作品群をとおして浮かび上がらせる。ときとして酷評をあびながらも、家具をもって自らを表現し続けた、森谷延雄のロマンティシズムを紹介する一冊。
2010/10/15(金)(artscape編集部)
カタログ&ブックス│2010年9月
展覧会カタログ、アートにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
じぶんを切りひらくアート──違和感がかたちになるとき
表現方法や考え方もまったく違う、アーティストと呼ばれる人たちへのインタビュー集。奥の深い話だけではなく、子どもの頃の話や、どのようにしてアーティストになったかなど、わかりやすい話を多く収録。
美術手帳 2010.9 特集 妹島和代+西沢立衛 SANAA
妹島和世と西沢立衛による建築ユニット、SANAAの特集号。2010年プリツカー賞を受賞した彼らのこれまでの作品を振り返るとともに、最新のインタビューを掲載。
建築が生まれるとき
建築家・藤本壮介の著作集。第一部では、著者自身が手がけたほぼすべてのプロジェクトについての解説が多数の図版とともに掲載され、作品集のような趣になっている。個々の建築についての断片的な文章を年代順に整理することで、各プロジェクト相互の繋がりが浮き彫りになる。第二部では、著者が感動した建築や出来事について書かれた文章がまとめられている。
三輪眞弘音楽藝術 全思考 一九九八-二〇一〇
音楽とは何なのかと考える、現代音楽の作曲家三輪眞弘。彼の作品解説、制作の方法、対談、雑誌に発表したテキストなど、さまざまなアプローチからの文章を掲載。
東京──変わりゆく町と人の記憶
三十年前の東京に生きる人々と街の表情を、臨場感あふれる写真と取材記事により22のシーンに写し取る。木場、東京証券取引所、神田青果市場、相撲部屋、喫茶店、床屋、風呂屋、かつぎ屋さんなど、今ではもう見ることのできない多くの懐かしい情景が蘇る。建造物資料としても貴重。[秋山書店サイトより]
写真空間4 特集 世界八大写真家論
誰もが写真を撮れる時代に、しかし人々を圧倒する「作品」を撮り続ける写真家たち。見る者を魅了してやまないエグルストン、ショア、グルスキー、森山大道、中平卓馬などの代表的な写真家8人と作品を紹介し、多様な角度から作家と作品の核心を照らし出す。[青弓社サイトより]
ゼロから始める都市型狩猟採集生活
〈都市の幸〉で暮らす。そのとききみは、政治、経済、労働、あらゆるものから解放され、きみ自身にしかできない生活を獲得するだろう。「0円ハウス」で注目を集める著者による、都市で創造的に生きるための方法論。[太田出版サイトより]
反アート入門
「アート」という言葉が氾濫している今、アートとはどういうものか、という問いに挑んだ一冊。美術批評家・椹木野衣による「あまりに根源的な(反)入門書」。
死にゆく都市、回帰する巷 ニューヨークとその彼方
ニューヨーク在住の気鋭の批評家による、初のエッセイ集。00年代末、激動のアメリカ─その渦中から垣間見えた「世界変革」の可能性とは?「世界民衆」たちが響かせる豊穣な鼓動に耳を澄まし、「死にゆく都市」への眼差しのもと、来るべき「巷としての都市」への夢想をここに開始する。[以文社サイトより]
2010/09/15(artscape編集部)