artscapeレビュー

美術に関するレビュー/プレビュー

ミコライ・ポリンスキー

会期:2009/09/25~2009/10/31

ZENSHI[東京都]

初めて訪れる神田方面の新しいギャラリー群。まずは神田駅から歩いて5分ほどのゼンシ。正方形に近い空間の壁の半分の高さに黒い線が引かれ、そこに中心が来るように正方形のタブローや絵葉書を展示している。絵葉書は時間・空間の象徴として使われているらしい。ミポリンは冷戦下のポーランド生まれ。

2009/10/17(土)(村田真)

山本聖子 個展 空の風景

会期:2009/10/12~2009/10/17

コバヤシ画廊[東京都]

新聞の折り込み広告に必ず入っているのが、単色刷りの住宅情報。山本聖子はそれらを丹念に収集し、そこに印刷された間取り図を丁寧に切り取り、赤系のものを床に敷き詰め、青系のものを壁に水平方向に連結させながら展示した。白い壁の前に連続して立ち並ぶ間取り図は、線だけを残して面をすべて抜き落としているので、抜け殻のように頼りなく、複雑に組み合わされた青いフレームだけが眼に飛び込んでくる。間取り図が人びとの欲望が投影される器だとすると、山本が示したのはそうした欲望の視線に貫かれた後の残骸なのかもしれない。その亡骸が住まいをめぐる私たちのリアリティを強く刺激することはまちがいない。なおかつ、それらが生前の営みを想像させるところがまた、大きな特徴である。

2009/10/17(土)(福住廉)

糸川知佐 展 Tapestry Works~私の中と外をつなぐもの~

会期:2009/10/10~2009/10/16

大阪成蹊大学芸術学部 ギャラリースペースB[京都府]

大阪成蹊大学芸術学部の研究生のテキスタイルワークの展覧会。“おっさん”やプロレスラーやヤンキーなどのユーモラスなモチーフがチャーミングで思わず笑ってしまうのだが、女性らしいしなやかで細やかな感性がうかがえて不思議な魅力を放っていた。白く明るい空間にとても良く似合う清々しい展示だった。

2009/10/16(金)(酒井千穂)

朝倉摂新作展

会期:2009/10/12~2009/10/24

ギャルリーパリ[神奈川県]

「リア王」「ゴドーを待ちながら」など芝居やオペラを猫たちが演じる0号絵画。赤丸がポチポチついている。カウイフ画家ニ私モナリタヒ。

2009/10/16(金)(村田真)

ワンダーランドスケープ展 vol.02

会期:2009/10/14~2009/10/25

ZAIMギャラリー[神奈川県]

部屋の奥の隅っこでイジケたように映像を流している作品がいい。

2009/10/16(金)(村田真)