artscapeレビュー

RE; BUILD 生き還る建物と心

2011年12月15日号

会期:2011/11/23

シネマート六本木[東京都]

バンタンデザイン研究所の学生が、3.11以降を見据えた特集上映「RE; BUILD 生き還る建物と心」を企画した。ラインナップは以下の通り。『軍艦島1975 ─模型の国─』は、廃棄された直後の風景を撮影したもの。3.11以降、人が入らなくなったフクシマを思わせるが、その一方で生い茂る植物や動物の生命力もフィルムに写り込む。実際、被災地でも緑の力は強いのだが。『維新派 蜃気楼劇場』は、汐留貨物線跡に仮設の街舞台をつくり解体するまでのドキュメントである。今思うと、当時はバブル期だけに、実際の都市風景に挿入されながら、蜃気楼のように現われて、消えていく、スクラップ・アンド・ビルドの虚構の街は別の意味を帯びてくる。『ジョルジュ・ルース 廃墟から光へ』は、だまし絵的な作風のルースが、阪神淡路大震災で廃墟となったビルや倉庫に、作品を制作するドキュメント。登場する人たちが90年代の顔とファッションで懐かしい。『死なない子供、荒川修作』は、《三鷹天命反転住宅》に暮らす山岡信貴監督が撮影したドキュメントである。バンタンの学生はまずこの映画を上映したいという思いから、今回の企画を立ち上げたのだという。

2011/11/23(水)(五十嵐太郎)

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