artscapeレビュー
幻想の銀河 山本基×土屋仁応
2020年07月01日号
会期:2020/06/02~2020/08/02
ザ・ギンザ スペース[東京都]
塩で床に編み目を紡いでいく山本基と、鹿やユニコーンのような動物をモチーフにする木彫の土屋仁応による初のコラボレーション。どうなんだろ、この組み合わせは? 山本は銀河のような、というより泡立つ鳴門の渦のようなスパイラルを床いっぱいに描き出し、その上に土屋の7体の鹿の木彫を配置している。それはそれで「詩情あふれる」かもしれないが、直前に見たサンドラ・シントのウォール・ドローイングと同じく、安っぽい詩情に堕してないか。抽象と具象の組み合わせは難しく、この場合、土屋作品は映えるけど、山本作品は台無しになりかねない。
2020/06/05(金)(村田真)