artscapeレビュー
五十嵐太郎のレビュー/プレビュー
KUNIO12「TATAMI」
会期:2015/08/22~2015/08/30
KATT 神奈川芸術劇場[神奈川県]
脚本はままごとの柴幸男、演出・美術は杉原邦生。「たたみ」をキーワードに繰り広げる、不条理劇である。これにひっかけて、巨大な畳が舞台美術として使われ、そこに見えない空間が立ち上がり、人生をたたもうとする父親と息子の不思議な会話が展開する。
2015/08/28(金)(五十嵐太郎)
ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2015「Wonder Future」
会期:2015/08/24
鎌倉芸術館 大ホール[神奈川県]
建築家の光嶋裕介が、直方体を組み合わせ、街に見立てたステージセットをデザインしている。新作アルバムからの楽曲では、彼の描いた幻想建築が動いたり、変化するイメージを投影し、各メンバーの立ち位置を固定したPVのようだ。モニターの置き場がない空間なので、全員がイヤーモニターを使用している。アジカンはわずかなMC、ライブ的な曲のシメも入れず、間髪入れずに次曲に続く展開だが、最初から総立ちのクールで熱いライブだった。ベタなラブソングなどない、独特の世界観の歌詞は絵画のような舞台とよくあう。メンバー退場の終演時のみ、音を出しっ放し。最近見たライブのなかでは凛として時雨、アレクサンドロスもやっていた。
2015/08/24(月)(五十嵐太郎)
WORLD HAPPINESS 2015
会期:2015/08/23
夢の島公園陸上競技場[東京都]
ベストアクトは筋肉少女帯だった。おしゃれフェスにアウェイ感たっぷりのお笑いメタルで殴り込み、大槻の天才的MC+橘高の超高速ギター+走るkeyで聴衆を取り込む。さらに「テクノライディーン」の封印を解除し、ホームに変えた。ちなみに、続くスチャダラパーのBOSEとは、以前なぜか座談会したことがある。
2015/08/23(日)(五十嵐太郎)
マクベス
会期:2015/08/22~2015/08/23
KAAT 神奈川芸術劇場[神奈川県]
アンドリュー・ゴールドバーグ演出「マクベス」@KAAT。精神病院を舞台に、佐々木蔵之介のほぼひとり芝居である。そのほかは三台の動く監視カメラ(=三人の魔女か?)、医者と看護婦のみが登場する。ひとりで20役を演じ分けるのに、鏡、浴槽、椅子、衣服、人形など、小道具を巧みに扱う演出だった。ただ全体的に少し台詞が聞きづらかったので、原作を知らない人には難しいかもしれない。
2015/08/22(土)(五十嵐太郎)
アール・デコの邸宅美術館 建築をみる2015 + ART DECO COLLECTORS
会期:2015/07/18~2015/09/23
東京都庭園美術館[東京都]
リニューアルした東京都庭園美術館「建築をみる2015 + ART DECO COLLECTORS」展へ。後者は松本ルキのカッサンドル、イセの家具、大村清一郎のラリックのコレクションを紹介する。今回は建物を見せるべく、館内を自由に撮影できる素晴らしい機会だった。お金をかけてちゃんとつくった建物は、時が経ってもよいことがわかる。
2015/08/18(火)(五十嵐太郎)