artscapeレビュー
artscape編集部のレビュー/プレビュー
カタログ&ブックス|2017年3月
展覧会カタログ、アートにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
建築のポートレート
本書は、碩学の建築家・香山壽夫氏(東京大学名誉教授)による写真と文で、建築のエッセンスを鮮やかに捉える写文集です。
1964年の渡米以降、アメリカおよびヨーロッパの建築や都市をめぐって著者が撮影してきた無数の写真から、36点を厳選。撮影から数十年の時を経て、それぞれの写真にあらためて向きあい、文章が書き下ろされました。
建築家ならではの視点で撮られた写真、そして歴史的・文化的な広い視野のなか、親しみやすく確信に満ちた筆致で対象を描写した文章は、建築の専門家から一般の読者まで、多くの人を建築の奥深い魅力に引きこみ、新たな気づきをもたらすことでしょう。
現代アート10講
現代アートの入門書。ポップアート、抽象表現主義、ミニマリズム、コンセプチュアル・アートから、フェミニズム・アート、メディア・アート、写真、建築、工芸を包括し、ポスト3.11 の美術まで、なぜそれが出現したのかを真剣に考えることによって、私たちの社会が抱える問題の本質がえぐり出される。いつの時代にも「現代アート」は存在する。アートは常に私たちの価値観を攪乱し、制度に揺さぶりをかけ、視座の見直しをせまるのだ。
挑発する写真史
現実を撮っても、真実は写らない。写真は現実から何かを奪っている。都市を撮り続ける写真家と、写真の最先端を読み解く評論家。「撮ること=見ること」という視点から、写真の《正体》に対話で迫る。[中略]写真の「上手/下手」、写真を「撮る/撮らない」、写真家の「純粋さ/仕事」、写真家の「正解/誤解」。写真の《歴史》を象るものとは。講義は「芸術か、記録か」の範疇を超えた──。
絵画の歴史 洞窟壁画からiPadまで
一大センセーションを巻き起こした前著『秘密の知識』(日本語版)から約10年。思索を深め続ける現代美術界の巨匠デイヴィッド・ホックニーが、美術批評家マーティン・ゲイフォードとの対談を通して、絵画芸術の本質に迫る衝撃の一書。
遙かなる他者のためのデザイン──久保田晃弘の思索と実装
本書は、メディアアートの実践者として、また教育者として、最先端を走り抜けてきた久保田晃弘が、脱中心(=固着した人間中心主義から脱却すること、すなわち人間、ひいては社会が変わることを前提とした経験的想像力を超えたものづくり)を志向しながら、工学から芸術へ、「設計」から「デザイン」へと展開した、20年にわたる思索と実装を辿るデザイン論集です。
2017/03/14(artscape編集部)
カタログ&ブックス|2017年2月
展覧会カタログ、アートにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
菊畑茂久馬─春の唄
2015年9月26日から10月23日のあいだに、カイカイキキギャラリーにて開催された「菊畑茂久馬個展『春の唄』」のカタログ。学芸員レポートの執筆者でもある福岡市美術館学芸員の山口洋三による解説のほか、菊畑茂久馬、村上隆、山口洋三による鼎談を収録。
堀部安嗣 小さな五角形の家:全図面と設計の現場
的確な寸法とプロポーションから導かれるプランニングの完成度。大らかな屋根の過不足ない構造美。空間に調和する細部のデザイン。建築家が“30坪の住宅"に込める設計思想の全貌を、きっかけとなった建主の一言、エスキス、実施図、施工図、構造家・造園家との協働、設備計画、施工現場と多様なプロセスから紐解く。
モダニスト再考[海外編]建築の20世紀はここから始まった
20世紀における建築の最大のムーヴメント「モダニズム」を、人物に焦点を当ててとらえ直す。オットー・ヴァーグナー、ルドルフ・シュタイナー、フランク・ロイド・ライト、チャールズ・レニー・マッキントッシュ、ペーター・ベーレンス、アドルフ・ロースなど32人のモダニストたちが建築と社会の革新に向けた思いとそのエネルギーに迫る。
建築史とは何か
建築における建築史学の意義とは? 現代を代表する気鋭の建築史家による、建築史の全般的研究をわかりやすく概説する入門書。過去から禁煙までの建築史学の流れ・建築史家への批評的研究を俯瞰する視点に立ち、太古から現代まで、建築にまつわる様々な主題を論じた知の形式を対象に、建築史の展開、方法、課題を手際よくまとめた必携の一書。
5歳の子どもにできそうでできないアート:現代美術(コンテポラリーアート)100の読み解き
評論家から酷評された100作品を取り上げ、現代美術が決して子どもの遊びや単なる新奇な試みではないことを証明します。発表当初は物議をかもした“悪名高い”作品についても、当時の芸術上の思想に影響されて必然的に登場してきた経緯、そして後に与えた影響にも言及。現代美術とそれ以前の美術との本質的な違いが理解できるとともに、鑑賞体験をより豊かにするヒントを数多く得ることができます。
不自由な自由 自由な不自由─チェコとスロヴァキアのグラフィック・デザイン─
20世紀、社会主義体制下で活動を続けたチェコとスロヴァキアのグラフィック・デザイナーたち。表現の自由がないと言われた当時、彼らはどんな思いで、どんなデザインをしてきたのだろう。デザイナー本人たちの語りと作品をもとに、両国のグラフィック・デザインを紹介する。カラー図版多載。
アート・パワー Art Power Boris Groys
芸術の終焉後に、新しいアートを始めるために。商品化プロパガンダか?アートはどこから来て、今どこに向かおうとしているのか? コンテンポラリー・アートを牽引する美術批評家ボリス・グロイスによって明らかにされる美術の現在。
崇高の修辞学 (シリーズ・古典転生12)
われわれが用いる言葉のうち、およそ修辞的でない言葉など存在しない。美学的崇高の背後にある修辞学的崇高の系譜を、ロンギノス『崇高論』からボワローらによる変奏を経て、ドゥギー、ラクー=ラバルト、ド・マンらによるこんにちの議論までを渉猟しつつ炙り出す。古代から現代へと通底する、言語一般に潜む根源的なパラドクスに迫る力作。シリーズ「古典転生」第13回配本、本巻第12巻。
ユートピアへのシークエンス 近代建築が予感する11の世界モデル
近代建築の傑作とはなにか。建築家・鈴木了二が語るベスト・セレクション、11作品。20世紀、世界戦争の時代、建築家たちはどう状況に対峙し、なにを考え、つくったのか。個人と世界のせめぎあいのなかで生みだされた世界観=近代建築とはどのようなものだったのか。近代建築・デザイン成立のダイナミックなプロセスとそれぞれの作家のありようが生き生きと語られ、11の建築作品が指し示す世界観がいま、鮮やかに現出します。鈴木撮影による、11作品の本質に迫る建築写真もカラーで多数掲載。
2017/02/14(artscape編集部)
カタログ&ブックス|2017年1月
展覧会カタログ、アートにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
フードスケープ 私たちは食べものでできている
群馬県・前橋市の美術館「アーツ前橋」で2016年10月〜2017年1月に開催される展覧会「フードスケープ」展のコンセプトブック。展示作家の作品を中心に、専門家による解説や書籍からの引用、食にまつわる年表、「フードスケープ」を広げるためのブックリストなど、食にまつわるものごとを[自然/社会/文化/変容/身体/とりこむ]という6つのカテゴリーからご紹介。ひと皿の料理ができあがるまでの“向こう側”への想像力を刺激され、視野が広がる1冊です。
アピチャッポン・ウィーラセタクン 亡霊たち
タイを代表する映画監督・現代美術家アピチャッポン・ウィーラセタクン。東京都写真美術館開催の展覧会公式図録。本人による書下しエッセイの他、四方田犬彦氏、佐々木敦氏ほか充実の内容。
アピチャッポン・ウィーラセタクン──光と記憶のアーティスト
映画ファンや映画研究者のみならず、全世界を注目させ続けているアピチャッポン・ウィーラセタクン。本年(2016年)は、全劇場長編作の特集上映が実施され、3月には新作『光りの墓』公開、さいたまトリエンナーレへの参加、そして12月には東京都写真美術館での個展が開催されるなど、各所から注目を集めている。
本書では、映画論に加え、アートと文化人類学を軸に、英語・タイ語論考の翻訳も交えながら、アジアのみならず世界の映画を代表する作家を多角的に解析。
社会の芸術/芸術という社会──社会とアートの関係、その再創造に向けて
アートワールドを人文学的・社会科学的な側面から検討し、アートワールドという社会、あるいはアートワールド「と」社会の関係を問い直す。アーティストとキュレーター、批評家、研究者の相互的なプラットフォームのなかで「アートと社会の相互反映性」を領域横断的に考察し、アートの実践、批評の言語の新しい形を模索する。
南極建築 1957-2016
極寒と強風の地、南極。過酷な環境下で観測隊の暮らしを支える建築物はどのようにつくられてきたのか。一番の課題が雪の吹き溜まり(スノードリフト)だ。数年で建物を埋没させる。四代にわたる観測船の大型化に伴い、形状等が模索され、快適さも飛躍的に向上していった。
本書では、日本初のプレファブ建築が誕生した第一次観測隊の1957年から現代の2016年までを5期に分け、観測船の代替わりと重なるエポックメイキング的な建築物の変遷を追う。実録レポ的絵本『築地市場』の作者モリナガ・ヨウが緻密なディテール描写で基地を図解する大画面イラストを目玉にした図版構成。さらに論考で、スノードリフト対策や実体験から得たノウハウなどを専門家、元越冬隊長らが披露する。10か所以上の海外基地も図版・解説付きで紹介する。各国の工夫とデザインが見どころ。建築と住環境に特化した(およそ?)初の南極本となる。
個人的なハーモニー──ノルシュテインと現代アニメーション論
巨匠ユーリー・ノルシュテインの代表的作品『話の話』を糸口に、個人(インディペンデント)作家たちの創造性の系譜と達成を読み解き、初期アニメーション〜ディズニー、アニメーション・ドキュメンタリーや世界の長編アニメーション、デジタル時代の新たな原理、さらには宮崎駿・高畑勲など現代日本のアニメにまで射程は及ぶ、「アニメーション正史」への挑戦の書。
2017/01/13(金)(artscape編集部)
カタログ&ブックス|2016年12月
展覧会カタログ、アートにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
前衛誌──未来派・ダダ・構成主義
20世紀初頭のアヴァンギャルドの時代は、彼らの雑誌が世界をつないだ「メディアのネットワークの時代」でもあった。美術史に残る主要誌から知られざる貴重な雑誌まで、出版デザインを広く収集した美麗な図版篇(カラー)と、詳細な書誌的解説を付した論文篇の2冊組。
SD2016
特集1:SDレビュー2016入選作品を審査員の講評とともに紹介。特集2:建築家のためのプロトコル・スタディーズ──思考と施工をつなぐ試行。均質さを指向した近代建築を乗り越えるため、設計から竣工までのさまざまな場面で現代技術を積極的に取り入れた挑戦を紹介する。第4次産業革命の波が訪れた今、各工程をつなぐ約束事としてのプロトコルの解体と再構築により建築は進化している。企画・編集は大野友資、寄稿者に天野裕、竹中司+岡部文、西澤徹夫、浜田晶則、隈太一、豊田啓介。
デザインの解剖
株式会社明治の主力5商品をデザインの視点で解剖したカタログ5冊とプロジェクトの概要の英訳本による、創業百周年記念アーカイブ。
「明治ミルクチョコレート」、「おいしい牛乳」など、株式会社明治の5つの主な商品をデザインの視点で解剖したカタログ5冊と英訳の「解剖プロジェクトの概要」1冊を付す。6冊組。
建築の前夜──前川國男論
ル・コルビュジエのもとで学び、帰国後レーモンド事務所を経て独立した建築家・前川國男(1905-1986)の前半生、敗戦までの軌跡。「日本趣味を基調」という募集規定にあえて逆らった案により一躍モダニズム運動の旗手として脚光を浴びた東京帝室博物館(現・東京国立博物館)コンペ、代々木か明治神宮外苑か駒沢か──IOC総会で開催決定後も主競技場の敷地が二転三転するなか岸田日出刀のもとで練りあげた幻の「第12回オリンピック東京大会」会場計画、当初の前川案から紆余曲折を経て坂倉準三の手に委ねられ、建築部門グランプリを受賞したパリ万博日本館、前川が審査員に加わり丹下健三が一等当選を果たした日米開戦後の大東亜建設記念営造計画、そして戦時下最後のコンペとなった在盤谷日本文化会館ほか日本近代建築史上重要な設計競技やプロジェクトの実相を水面下の動きとともに浮かびあがらせ、戦時下の体制への建築家の関与や抵抗をも検証した決定版資料である。収録図版約200点。
複数性のエコロジー──人間ならざるものの環境哲学
地震、原発問題、無差別殺人、自殺……現在、われわれが感じるこの「生きづらさ」とはなんなのか?「エコロジー」概念を刷新し世界的な注目を集める思想家ティモシー・モートンは、現代人の生きる空間そのものが「うつの空間」と化しているという。都市空間の「荒廃」を問い続け、ヴェネチア・ビエンナーレ日本館展示にもかかわるなど精力的な活動を続ける著者が、モートンと直接に対話しながら辿り着いた、自分への配慮と、ヒト・モノを含む他者との結びつきの環境哲学。……「人間が、人間だけで生きていることのできていた時代が終わろうとしている」。
※巻末には日本初公開となるティモシー・モートンのインタビューを収録。
2016/12/14(水)(artscape編集部)
カタログ&ブックス|2016年11月
展覧会カタログ、アートにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
長坂常|常に思っていること
現在、都内のさまざまなショップ空間を手がけ、建築誌のみならずライフスタイル誌やカルチャー誌でも紹介されることの多い、長坂常率いるスキーマ建築計画。《Blue Bottle Coffee》や《TODAY'S SPECIAL》などのカフェやショップ、住宅やギャラリーのリノベーション作品、新築住宅や家具、展覧会会場構成など、さまざまなジャンルで設計を楽しみ、空間に求められるフォーマットや既成の空間のつくり方を軽々と更新しています。そして今後の海外での活躍に多くの人が注目しています。 本書では、7人の寄稿者(クライアントや協働者など)による「長坂常について思っていること」(寄稿、インタヴュー、往復書間)と、長坂が「常に思っていること」を、それぞれの作品や体験をめぐって掛け合わせ、構成することで、建築家・長坂常と長坂の建築に対する思いを立体的にみていきます。 作品のあり方と同様、本書でもいろいろな人や物事の声を聞いてさまざまな考えをめぐらせる長坂が、これからどのような作品をつくっていくのか。そんな未来の想像も楽しくなる一冊です。
みちのくアート巡礼キャンプ2016 レポートブック
東北を知る、巡る。東北から問いを立てる。それを自分の表現や企画へと発展させる──。
「みちのくアート巡礼キャンプ」は、これら3つを主眼とした、東北で今後なんらかの活動を志すアーティストや企画者を対象とした1カ月間の集中ワークショップ。「合宿ワークショップでの講師からのレクチャーや各参加者の最終プランや講評などがまとまっている他、参加者のワークショップを振り返ったテキストも掲載しています。」(ウェブサイトより)
なお、本レポートブックは「みちのくアート巡礼キャンプ2016」のウェブサイトからPDFを閲覧・ダウンロードすることができる。
写真をアートにした男 石原悦郎とツァイト・フォト・サロン
本書は、1978年に日本で最初に誕生した写真のコマーシャル・ギャラリーであるツァイト・フォトの創始者、石原悦郎の生涯を追うことで、日本写真史を立体的に描く試みである。石原が写真画廊を始めた頃は写真が未だ雑誌の為の印刷原稿の域にとどまり、オリジナル・プリントに対して、芸術的な価値はまったく認められていなかった。彼はいかにして、今日のように写真家がアーティストとして活動し、写真が芸術作品として社会に認められるような状況を作り出したのであろうか。そのことは表舞台にいる写真家だけを見ていては知り得ないことである。石原がフランスで世界的巨匠であるアンリ・カルティエ=ブレッソンやブラッサイらと交流し、その経験を国内作家にも伝えながら、独自に「アートとしての写真」を広めようとした活動は、結果的に植田正治を世界に発信し、荒木経惟、森山大道といった世界的写真家の輩出という大きな果実をもたらす。写真がアートになるために必要なことを総合的にプロデュースした、いわば日本写真史の影の立役者が石原悦郎という人物なのである。石原の眼を追体験できる本書は、日本写真史への理解を深める一冊となる。
TURNフェス ドキュメントブック 2015
東京2020オリンピック/パラリンピックの文化プログラムを先導するモデル事業「TURN」(リーディングプロジェクト)の一環である「TURNフェス」は、異なる背景や習慣をもつ一人ひとりが出会うことを楽しみ、深め、共有するフェスティバル。いろいろな人の日常とアーティストの交流から生まれた作品を追体験するエキシビションや、多彩なゲストを招いたカンファレンスを実施。本書ではエキシビションの様子や、対談などを収録。
青森EARTH2016 根と路
2016年7月から9月にかけて青森県立美術館で開催された「青森EARTH2016 根と路」の公式カタログ。縄文に創造の原点をたずね、青森の大地に根ざした新たなアートを探求する企画。その集大成となる今年は「人は大地に『根』を張り生き、旅という『路』を行く」というコンセプトのもと、「根と路」と題して開催された。文化人類学者の今福龍太氏による群島世界、民族、宇宙等をテーマにした新作掌編8編のほか、美学者、唄邦弘氏による「洞窟とイメージ」についての小論を収録している。
KIITOドキュメントブック 2015
デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)の年間の活動を紹介するアニュアルブック。「ちびっこうべ」「セルフ・ビルド・ワークショップ」「神戸『食』プロジェクト」など、2015年度にKIITOで催されたプロジェクトを総覧する。なお、本書はウェブサイトから閲覧・ダウンロードすることができる。
未知の表現を求めて─吉原治良の挑戦
20世紀の前衛美術を代表する画家・吉原治良(1905-1972)の生涯を、第一級の吉原コレクションを誇る芦屋市立美術博物館と大阪新美術館建設準備室の所蔵作品から厳選した約90点をもとにたどる「未知の表現を求めて―吉原治良の挑戦」展公式カタログ。豊富な図版と吉原治良のさまざまな活動を紹介するコラムを収録。
2016/11/01(火)(artscape編集部)