artscapeレビュー
artscape編集部のレビュー/プレビュー
カタログ&ブックス│2015年12月
展覧会カタログ、アートにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
コンピュータ・アートの創生 CTGの軌跡と思想 1966 - 1969
日本が生んだ第1世代のコンピュータ・アート集団で国際的にも有名なCTG(Computer Technique Group)の初の本格的研究。CTGとその時代を一次資料で詳細に検証し、オリジナルプログラムの失われたCTG作品を今日のプログラミング言語で再現。コンピュータ&メディア・アート史研究の必須文献。[出版社サイトより]
みなでつくる方法─吉阪隆正+U研究室の建築
2015年12月3日〜2016年3月13日まで、国立近現代建築資料館で開催中の展覧会カタログ。展示資料の図版、写真、寄稿、その他の資料を掲載。
スペキュラティヴ・デザイン 問題解決から、問題提起へ。—未来を思索するためにデザインができること
本書は、「問い」を生み出し、未来のシナリオをデザインすることで、今ある世界に別の可能性を提示する「スペキュラティヴ・デザイン」について紹介した初の日本語版書籍です。ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)のデザイン・インタラクティブ学科で10年にわたって教鞭を執り、「スペキュラティヴ・デザイン」の提唱者として世界的に注目を集めている著者が、アート・小説・イラスト・写真・映画などあらゆる領域を引証しながら、未来をスペキュレート〈思索〉する視点について紹介します。[出版社サイトより]
内藤礼|1985-2015 祝福
美術家・内藤礼の30年にわたる仕事を包括する初の作品集。 最初の個展《Apocalypse Palace》から、大きな話題を呼び初期の代表作となった《地上にひとつの場所を》、昨年の《信の感情》など、国内外で発表された作品を中心に、パーマネント作品《母型》(豊島美術館)や《このことを》(家プロジェクト「きんざ」)、主要なドローイング、絵画作品、テキストを収録。[出版社サイトより]
杉本博司 今昔三部作
2015年10月28日〜12月23日まで、千葉市美術館開館20周年記念展として開催されている「趣味と芸術 - 味占郷/今昔三部作」のカタログ。展示作品の《ジオラマ》(1975〜)、《劇場》(1975〜)、《海景》(1980〜)から16点を掲載。
都市論ブックガイド とりあえず75冊
南後(明治大学情報コミュニケーション学部)が選書した都市論・社会学を中心とした必読文献に、ゼミ生の研究テーマに関する必読文献を加えた計192冊の選書リストの中から、「とりあえず75冊」の書評を書いたブックガイドである。[本書より]
Traveling Research Laboratory 2015
2014年から始められた同タイトルのアートプロジェクトの記録集。12日間6人のメンバーが旅をしながら車内を録音スタジオに見立て、ポッドキャスト番組を録音、編集し、旅先から配信した。本書は6回分の音声データとエッセイなど旅の記録で構成されるCDとブックレット。
2015/12/15(木)(artscape編集部)
カタログ&ブックス│2015年11月
展覧会カタログ、アートにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
Shizubi Project 5 抽象する場 福嶋敬恭 作品集
2015年8月4日〜9月27日まで、静岡市美術館で開催された「Shizubi Project 5 抽象する場:福嶋敬恭」展のカタログ。
Nobuyuki Osaki Selected Works
ドイツ、ハンブルグのMIKIKO SATO GALLERYより発行された大﨑のぶゆきの作品集。今年5月15日号のartscaepeに掲載された高嶋慈による展覧会レビューが掲載されている。
Picnic
ピクニック形式パフォーマンス「威風DODO」で配布された限定副読本。
京都のちいさな美術館めぐり
京都の見どころは神社仏閣だけに非ず。実は素敵な美術館が数多く存在する芸術都市なのです。これまでの同種のガイド書では掲載しきれなかった小さくても個性的な美術館を、京都を中心に大阪・兵庫・奈良も含め約80館掲載しました。各館の見どころはもちろん、付属のカフェやミュージアム ショップを豊富な写真とともにオールカラーで紹介。地図も含めた詳細なアクセスデータも掲載し、持って使える美術館ガイド書です。[出版社サイトより]
ART BRIDGE Issue 02 Autumn 2015
ABI(Art Bridge Institute)の活動を通して生まれたネットワークをもとに、各地のアートプロジェクトや生きる技術としてのアートのいまをリサーチし、紹介する、ABIの機関誌(フリーペーパー)。特集:わたしたちの知[Art Bridge Instituteウェブサイトより]
2015/11/13(金)(artscape編集部)
カタログ&ブックス│2015年10月
THE CURATOR'S HANDBOOK──美術館、ギャラリー、インディペンデント・スペースでの展覧会のつくり方──
なぜ、いま「キュレーター」の仕事がますます重要度を増しているのか? よりよい展示企画、スムーズな展覧会運営のために、これからのキュレーターがなすべきこと、気をつけなくてはいけないことは、一体何か? 本書は、現役のキュレーターや学芸員志望の学生、拡張する現代のキュレーションを学ぶ人に向けた、キュレーターの仕事についてのすべてが詰まった実践的なハンドブックです。[出版社サイトより]
ファッションは更新できるのか?会議──人と服と社会のプロセス・イノベーションを夢想する
本書は、「ファッションは更新できるのか?会議」と銘打ち、インターネットが前提となった現代の社会において、ものをつくるプロセスが変化し「共同・共有・共創の時代」が訪れつつある今、ファッションデザインやそのアーキテクチャを今一度考えてみることを目的として連続的に行なわれた会議の議事録と、そこから派生した論考、そして注目のファッションデザイナーへのロングインタビューを1冊に編纂した、ファッションを自由に議論し解放するための書物です。[出版社サイトより]
vanitas No.004 特集=アーカイブの創造性
ファッションの批評誌『vanitas』第4号は、いままであまり結びつけて考えられることのなかった「ファッションとアーカイブ」を特集として、さまざまに考察する。
コミュニケーションのデザイン史──人類の根源から未来を学ぶ──
「コミュニケーション」における「デザイン」の歴史的役割と育まれた理念を、社会のなかで形作られてきた様々な道具、技術、制度、思想などから横断的に検証し、21世紀の価値ある「コミュニケーション」のありかたを模索します。[出版社サイトより]
にもかかわらず 1900-1930
モダニズム移行期の巨匠として広く認められながらも、そのような歴史理解をはるかに逸脱した謎でありつづけるアドルフ・ロースの主著、初の全訳。都市・建築のみならず家具、工芸品、ファッション、音楽、料理、テーブルマナーにいたるまで──20世紀初頭のウィーンで盟友カール・クラウスとともに論陣を張ったスキャンダラスな毒舌家による同時代「スペクタクル社会」批判が展開する。[出版社サイトより]
2015/10/15(木)(artscape編集部)
カタログ&ブックス│2015年09月
ディン・Q・レ展:明日への記憶
森美術館で2015年7月25日から開催中の気鋭のベトナム人アーティストのアジア初個展のカタログ。ベトナム戦争終結から40年、公式の歴史からは隠された個人の記憶からあらたな歴史を再編成する。
好きなことはやらずにはいられない 吉阪隆正との対話
吉阪隆正はル・コルビュジエの日本人弟子3人のうちの一人であり、ヴェネチア・ビエンナーレ日本館、大学セミナー・ハウス、呉羽中学校など、モダニズムに収まりきらない数々の特異な建築を設計している。また建築家としてだけでなく、教育者として、思想家としても多くの言葉を残した。遺志を引き継ぐ建築家たちによる「吉阪隆正集」(勁草書房、1985〜86年)に収められた言葉とダイアグラム、スケッチのアンソロジー。
現代建築家コンセプト・シリーズ20 安東陽子|テキスタイル・空間・建築
テキスタイルデザイナー・コーディネーター安東陽子の初となる作品集。本書では、「空間」「光」「関係」「かたち」といったテキスタイルを取りまく要素から作品がつくられていく様を、美しい写真とともに紹介。[出版社サイトより]
デッドエンド・モダニズム
いま私たちが直面しているのは、超資本主義的な状況のなか、都市や建築が崩壊していくさまであると建築家・岸和郎は言う。本書では、近代社会が保持してきた価値観が揺らぐ現在、建築はいかに存在価値を持ちうるのかを考える。[出版社サイトより]
日記のなかの建築家たち
雑誌『a+u』の初代編集長であった中村敏男が1953年から刊行時点の2015年現在まで書き続けている日記を下敷きとした回想録。日記には某日の某人が、夜会の席でつけていたネクタイの色まで記されている。私たちは20世紀後半の幾人もの建築家、建築史家たち、そして遺された人々の等身大の動きを知ることができるだろう。[出版社サイトより]
Under 35 Architects exhibition 2015 OPERATION BOOK
今年6回目を迎える「Under 35 Architects exhibition」の図録。
KIITO ドキュメントブック 2014
デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)の2014年度の活動記録。
2015/10/15(木)(artscape編集部)
カタログ&ブックス│2015年08月
蔡國強展:帰去来
横浜美術館で開催される「蔡國強 帰去来」展(2015年7月11日〜10月18日)の公式図録です。本図録は、展覧会に出品される《夜桜》《人生四季:春、夏、秋、冬》《朝顔》の新作3点と、世界のアートファンを魅了した《壁撞き》を含む旧作2点の合計5作を、学芸員による解説付きで紹介するほか、2週間にわたる蔡氏の横浜での滞在制作の様子を収録しました。 また図録の後半には、蔡氏自らの手による自伝「99の物語」を初邦訳し掲載。故郷・泉州での思い出から、無名の作家として日本に移り住み、自らが志す表現と格闘した日々、いわきの人々との交流、そしてNYに拠点を移し世界を代表するアーティストになった現在の心境まで、その人生の軌跡を63の物語から紡いでいます。[出版社サイトより]
シェアの思想/または愛と制度と空間の関係
21世紀のマーケット・トレンド「シェア」。「シェア」の思想によって近代的「愛」「制度」「空間」が変容するとき建築・都市はどのような姿で立ち現れるだろう。[本書帯より]
戦争と平和:〈報道写真〉が伝えたかった日本
戦中・戦後の〈報道写真〉が辿った軌跡を追う。1930年代、日本文化を海外に紹介。その後プロパガンダに変容し、占領期・冷戦期の情報戦に果たした役割まで一望する。戦後70年特別企画。IZU PHOTO MUSEUMで来年1月31日まで開催中の同展のカタログ。今月号のfocusとartscapeレビューに関連記事掲載。
巨大化する現代アートビジネス
リーマン・ショックもなんのその、世界最大の近・現代アートの見本市「アート・バーゼル」の売上規模は4日間で数百億円。ジェフ・クーンズの作品1点に60億円近い値がつくなど、現代アートの落札額は高値を更新しつづけている。バーゼル、ヴェネチア、NY、ロンドン、パリ、ベルリン、マイアミ、上海を総力取材!画商・ギャラリスト、競売人、学芸員、投資家、セレブ、コレクター、ジャーナリスト…アート界を牛耳る「100人」の思惑が入り乱れる“アートの現場”に果敢に斬りこむノンフィクション![出版社サイトより]
箱の設計 自由自在に「箱」を生み出す基本原理と技術
本書は、コピーして使えるテンプレートを提供するだけのパッケージ関連本とは全く異なります。デザイナーが既存のデザインをベースに箱やパッケージを制作するのではなく、それぞれ固有の用件にかなったオリジナルの立体形状を自ら作り出せるように導くものです。「心に留めておいてほしい。この本は“何を”デザインするかは教えない。あなたがデザインしたものを、“どのように作るか”を教えている」─ ポール・ジャクソン[出版社サイトより]
ひらく美術 地域と人間のつながりを取り戻す
世界最大級の国際芸術祭「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」。新潟県の里山を舞台に、美術による地域再生を目指して、3年に1度開かれている。本書は、その総合ディレクターによる地域文化論である。文化による地域活性化とはどのようなものか。人と人、人と自然、地方と都市が交わるためにはどうすればいいのか。さまざまな現場での実践をもとに、地域再生の切り札を明かす。[出版社サイトより]
ティンカリングをはじめよう――アート、サイエンス、テクノロジーの交差点で作って遊ぶ
「ティンカリング」とは、家財道具を修理してまわった流しの修理屋(ティンカー)を語源に持つ言葉で、さまざまな素材や道具、機械を「いじくりまわす」こと。デザインセンスや問題解決の力を高めることができる手法として近年注目されています。本書は、体験型科学博物館として知られる「エクスプロラトリアム」のメンバーと、そこに集うMakerがティンカリングした22点の作品について、その背景、使われている手法、初心者向けの簡単な作り方を解説した書籍。それぞれの作品は、凧を使った空撮、光で空中に描くアート、塩をたっぷり入れた粘土で作る電子回路、フェルトで作る機械、そして少しブラックなオートマタ、ウェアラブルな電子回路など、自分でも作ってみたい!と思うものばかり。[出版社サイトより]
日本列島「現代アート」を旅する
本書は、日本に数ある現代アート作品の中から、これだけは絶対見ておきたい傑作10点を著者が選び抜いて紹介します。20世紀芸術の申し子、イサム・ノグチの「エナジー・ヴォイド」やアメリカが生んだ抽象絵画の頂点、マーク・ロスコの「シーグラム壁画」から、ゴミを擬態した三島喜美代の驚きのアートまで、様々な種類の現代アート作品を網羅しています。そして、その作品の楽しみ方はもとより、そのアーティストの人となり、作品が生まれた時代背景などまで、詳しくわかりやすく解説しています。[出版社サイトより]
2015/08/15(土)(artscape編集部)