artscapeレビュー
美術に関するレビュー/プレビュー
椿会展2009

会期:2009/04/07~2009/06/21
資生堂ギャラリー[東京都]
地下のギャラリーへ降りるとき、「こんなところに手すりあったっけなあ」と思ったら祐成政徳の彫刻だった。メインギャラリーには伊庭靖子と丸山直文の対照的な絵画が並び、奥のギャラリーには塩田千春が古いミシンの周囲にびっしりと毛糸を張り巡らせている。見事に棲み分けられていて、さびしいほど。もっとケンカしてほしいなあ。
2009/04/16(木)(村田真)
増山麗奈展「ネオ春画~イシュタル原理主義�・」

会期:2009/04/13~2009/04/25
ギャラリー銀座芸術研究所[東京都]
イシュタルは「性愛の神」「聖なる娼婦」とも呼ばれた古代バビロニアの女神だそうだ。そのイシュタルにみずからを重ね合わせた増山による手製の紙に描いた性の絵巻シリーズ。ハタから見るとデタラメやってるようでも、本人としてはちゃんと筋が通っているのだ。
2009/04/16(木)(村田真)
明るい無常観-LIGHT TRANSIENCE-

会期:2009/04/14~2009/05/10
京都芸術センター[京都府]
淀川テクニックと金子良/のびアニキの2組による企画展。淀テクは名古屋で行なったプロジェクトの記録映像とオブジェ2点を出品、金子/のびはこれまでの活動を映像、写真、テキスト、資料でコンパクトにまとめてインスタレーションとした。彼らの世界を貫くキーワードとして「無常観」が適当なのかは疑問だが、金子/のびは私が今までに見た彼の展示のなかで最上だった。微笑みつつ泣けた。
2009/04/15(水)(小吹隆文)
陳宛伶「小宇宙」

会期:2009/04/12~2009/04/19
BankARTスタジオNYK[神奈川県]
台北市と横浜市とのアーティスト交流プログラムで滞在していた陳さんの成果発表。人々の歩いてる姿を小さく俯瞰でとらえたデジタルイメージなのだが、道路や横断歩道の白線が画面に水平になるよう処理してあるため、座標上に人間が配置されているような、あるいは五線譜上に置かれた音符のようなイメージだ。陳さんは「毎日車で通勤していた経験」から「時間の変化と空間の移動」について考えるようになり、こういう作品を始めたと述べている。
2009/04/14(火)(村田真)


![DNP Museum Information Japanartscape[アートスケープ] since 1995 Run by DNP Art Communications](/archive/common/image/head_logo_sp.gif)