2017年11月15日号
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artscapeレビュー

プレビュー:ロバート・フランク:ブックス アンド フィルムス, 1947-2017 神戸

2017年09月01日号

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会期:2017/09/02~2017/09/22

デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)[兵庫県]

『The Americans』などで知られる巨匠写真家ロバート・フランクと、「世界で最も美しい本を作る」と称される出版人ゲルハルト・シュタイデルがタッグを組んで、世界50カ所で行なわれている写真展。フランクの代表作約110点をロールの新聞紙に高画質プリントし、額装などせずそのまま貼り出す。また、フランクが監督した映画の上映やコンタクトプリントも展示される。このユニークな企画の発端は、近年ロバート・フランクのオリジナルプリントが高騰し、高額な保険料のために展覧会の開催が難しくなっていることや、同様の理由でコレクターが作品を貸し渋るケースが増えていることにあるという。フランク自身はこうした状況を不健全と捉えており、自分の作品をより多くの人に見てもらうために本展を企画したのだ。本展では展覧会終了と共に展示品(プリント)が破り捨てられる。それもまた、行き過ぎたオリジナルプリント信仰へのメッセージである。なお、本展は昨年11月に東京藝術大学大学美術館で行なわれたが、日本での開催はこの神戸展が最後になる模様。前回見逃した人には最後のチャンスだ。また今回、世界共通の展覧会カタログに加えて、神戸新聞社の協力による神戸展だけのカタログが販売される。こちらにも注目したい。

2017/08/20(日)(小吹隆文)

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