MACとしては3月に下道基行個展「RIDER HOUSE」を実施し、オープニングにはACACに滞在中だった梅田さんにもライブでパフォーマンスを披露していただきました。また、僕個人としては2月4日と3月11日に秋田でトークを、3月18日には金沢でレクチャーなどさせていただきました。
服部浩之の記事
MACとしては3月に下道基行個展「RIDER HOUSE」を実施し、オープニングにはACACに滞在中だった梅田さんにもライブでパフォーマンスを披露していただきました。また、僕個人としては2月4日と3月11日に秋田でトークを、3月18日には金沢でレクチャーなどさせていただきました。
梅田さんは基本はライブも展覧会もひとりで粛々とつくりあげていくタイプで、ワークショップをベースにものをつくったりはそんなにしないタイプです。ライブの際のセッションも普段からよく知っている人とは実践するけど、その場のノリでセッションとかもあまりしてないみたいです。ただ、彼の作品のつくり方はすごく興味深いし、実際に出来上がってくるものも非常に魅力的なので、そこにWS参加者というある種の偶然として人の手が加わったらまた違ったものが構築されるのではないかと思い、ワークショップをお願いしてみました。
またかなり癖のある音の響きもすごい巨大なACACのギャラリーに対して、梅田さんならマッチョではない手法で面白い空間を生成できるのではないかという期待もありました。
僕がこのブログに投稿しはじめたのはACACで働き始めた9月なので、もう半年以上が経ちました。
青森に移動した直後にこのブログをはじめて、本当に怒濤の勢いで日々が過ぎていったという感じです。
ちょっと整理すると、本業のACACの仕事では『空間知覚』という1〜3月に実施した参加型プログラムを勤務スタート1ヶ月で組み立て、その後引っ越しやリサーチのために東北から国内各地を飛び廻り、山口との往復をしつつ約1ヶ月を過ごし、移動生活中に青森の拠点としていたホテル山上の一角でMACを立ち上げ、滞在制作1本と展覧会1本を無事終了させました。ほんとに異常な勢いで日々が流れていってしまった気がします。
これが僕にとって最後の投稿となるので、半年間のまとめと今後の展望でも書いてみようかと思います。ちょっと長くなりそうなので3postくらいに分けて投稿します。
まずはこの2ヶ月でACACで実践してきたことを、ちょっとご紹介したいと思います。
ACACでは2月に松原慈と有山宙による建築家ユニットassistantによるワークショップを、3月には音楽と美術の両フィールドで活躍中の梅田哲也さんによるワークショップ&展覧会を実施しました。
assistantは建築をベースにデザイン、インテリア、ウェブプロジェクトにアート活動と領域を横断しつつもコンセプトはしっかりと持って幅広い活動 を展開しています。かれらの軽快な領域横断やコンセプトのあり方は、そのユニークなウェブサイトのつくり方からも垣間見えます。
サイトはこちら >> http://www.withassistant.net/
↑これがワークショップスタート前の状態。
この15年くらいで、様々なタイプの滞在制作が本当に色んな場所で実施されていると思うのですが、アーティスト・イン・レジデンスという制度として地方自治体が取り入れたものを、特に公募型のレジデンスに着目して3つのアートセンターの例を挙げながらその現状を紹介します。
←秋吉台国際芸術村で3月6日よりスタートするレジデンス展フライヤー
今回は大名の紺屋2023をご紹介します。こちらは前回紹介した冷泉荘を立ち上げたTRAVELERS PROJECTさんが企画・運営する建物再生プロジェクトで、2008年から2023年までの15年間の期間で展開されるため「紺屋2023」という名称となったそうです。
建物自体は地上5階建てで、様々な業種の人が入居する未来の雑居ビルだそうです。
以下紺屋2023のウェブサイトより引用です。
「未来の雑居ビル」をテーマに、業種・年齢・国籍・民族・時間・用途・目的、など様々な要素が雑居します。
これらの要素が、集合・離散しながら思考・試行を重ね、新たな価値と文化の醸造をめざします。
↑紺屋2023ウェブサイトより
さらなる詳細は紺屋2023のウェブサイトをご参照ください。
↑紺屋の3階に入居している宮本初音さんのオフィスにあった福本歩さん作《フクモ陶器》
色々取材する中で、小さなスペース というのは結構長い間継続的に展開されている場所もあれば、短いスパンでどんどん変化していったりする場所もあるなあという感じで、どんどん状況は動いているということを強く感じています。
今回紹介する福岡のスペースだけに限っても、参加者や運営者が変わりつつ5年以上継続的に展開しているものや、つい最近スタートしたばかりだけれどかなり計画的に展開しているところがあったり、あるいは場所を移動しつつ活動を続けているプロジェクトなどがあったりと、本当に様々でした。
もちろん福岡は大都市でこれから僕がご紹介する以上にたくさんのスペースがあり人がいるわけですが、とりあえずいくつかだけでもご紹介できればと思います。
まずは福岡市須崎町のart space tetra。
↑art space tetra外観
ACACでは1〜3月にかけて『空間知覚』というテーマでワークショップをベースにした参加型プロジェクトを展開中です。1月9日、10日にその第1弾となる銅版画&豆本制作のワークショップ「小さな空間」をを実施しました。青森は棟方志功の生誕の地でもあり、版画が盛んなんですよね。こちらのワークショップの詳細はACACのブログにて報告しておりますので、そちらをご参照ください。
当該記事はこちら>>http://acacaomori.exblog.jp/13458720/
ものづくりのワークショップって面白いんだけど、つくることに夢中になってしまって、考えたり鑑賞したりする時間が意外ととれなかったりして、その辺のバランスはなかなか難しいです。
そして、先週末には東京よりアーティストの奥村雄樹さんをお招きし、「くうそうかいぼうがく(青森編)」というワークショップ&展覧会を開催しました。というか、展覧会は本日スタートしたところです。
このプロジェクトは一貫して身体に興味を持って作品を制作してきた奥村さんが、からだのなかについて自分だけでなく他人はどんなふうに考えているのか、あるいは想像するのだろうかという興味を探求し作品化しようと試みたものです。
具体的には、人体解剖図などをみたことがないであろう7歳以下の幼い子供たちに集まってもらって、簡単な導入のお話をし、その後画用紙に自分の体内を想像して絵を描いてもらいます。そして、子供たちが描いた絵とワークショップの様子をドキュメントした映像や写真を編集して、奥村さんがインスタレーションとして再構成します。
【プロジェクト概要】
講師:奥村雄樹(美術家/東京)
〔ワークショップ 01〕 国際芸術センター青森ギャラリーB
2010年1月15日(金) 10:00-11:30 原別保育園のこどもたちと
〔ワークショップ 02〕 空間実験室
2010年1月16日(土) 13:30-15:00 あおもりのこどもたちと
〔奥村雄樹レクチャー〕 空間実験室
2010年1月16日(土) 15:30-16:30 アーティスト自身による活動紹介
〔展覧会〕
「くうそうかいぼうがく(青森編)」奥村雄樹とこどもたち
2010年1月19日(火)−2月14日(日) 10:00-18:00
青森公立大学 国際芸術センター青森 ギャラリーB
ワークショップの流れを以下写真とともにご説明します。
12/26 MACの年末企画Re-Fort PROJECT vol.5公開合宿スタート!Re-Fort のメンバーである下道基行、中崎透、山城大督らが各地より青森に集結。残念ながら会田大也くんは仕事の都合で参加できずでした。Re-Fort PROJECT vol.5のメンバーは北から青森、水戸、大垣、大阪、山口とそれぞれ拠点がバラバラで、こういう機会を設けないとなかなか集まって作業や議論をすることができないため、今回は合宿でガツンとこの先のことを決定し作業もすすめてしまおうということで青森に集合しました。
これは真夏の山口で下道基行をリーダーに実施したプロジェクトをさらに発展させるための合宿です。Re-Fortの詳細は過去の会田くんのログを見ていただければよくわかるかと思います。
Re-Fort 5では結果的に11台のマルチモニターによる映像インスタレーションとして作品を公開したのですが、今回の合宿ではこの映像を1本にまとめてDVD化を実現するために青森に集結しました。前回は9月に大阪で合宿をして役割分担を決めスケジュールを立て、それに沿って今回の青森MAC合宿で一気にプロジェクトを推進しようという流れになっています。
さらにこの青森合宿にはもうひとつの目的もあります。今回のRe-Fort PROJECT vol.5にはNadegata Instant Partyの中崎透と山城大督もメンバーに入っており、来年度ACACの企画に参加する予定の彼らの現地下見と地元へのプレゼンテーションの機会を設け、来年への下地を固めることも大きなテ要素となっています。
まずは夜6時より空間実験室をお借りして、プレゼン第1弾。地元で作家活動をしている人やマネジメントなどをしている若い人、あるいは空間実験室の参加者などが主な対象です。ナデガタのこれまでのプロジェクトを結成時から丁寧に紹介。そして来年の青森でのプロジェクトの企画案の発表!30分でという話だったのに、結局2時間の大プレゼントとなりました。見ている人もみんないい集中力で実りある会になったと思います。ちなみにこのプレゼンの模様はUSTREAMでライブ中継されました。そしてその後はRe-Fortの会議も実施。
12月のオープン以来おかげさまでMidori Art Center (MAC)は来客も多く超大忙しです。ついでにACACの仕事の方もかなり予定が詰まっていて、なかなか大変です。ここ最近ほんとうにびっくりするほど忙しくて、まったくブログのアップができていませんでした。申し訳ないです。
ついに大晦日になってしまって、僕は今名古屋にいます。なんとか年内にひとつは記事をアップしたいと思っていたので、今年の締めということでMACオープン直前からの12月の3週間程度を日記的に回想してみます。
12/11 青森県立美術館と十和田市現代美術館にてラブラブショーというグループ展の内覧会に
ACACのレジデンスアーティストともに参加しました。 アーティス トとアーティストが出会う、アーティストと建築が出会う、美術館と美術館が出会うetc.て感じの現代美術展です。新作も結構あります。どの展示も非常に ゆったりした空間が与えられており、なかなかいい展覧会でした。ただ、コラボレーションとしてガッツリ新作を制作したのは奥村雄樹×曽我部恵一のチームの みという印象です。多くのカップリングでは、既に片方の作家が存命していなかったりで、どちらかというと作家から作家へのオマージュ的なものが多かったで す。例えば、松村泰三さんの立石大河亞さんに対するものだったり、伊藤隆介さんの岡崎京子さんに対するものだったり。あるいは菊池敦己さんと斎藤義重さん のように、ある作家の要素をもう一人の作家が抽出して読み込んで、それを再構築したりというものもありました。
爽快さと粘着性を兼ね備えた奥村×曽我部さんの作品、伊藤隆介さんが拡張したミニチュア空間、そして
まだ十和田の方は行ってないけど、素敵な展覧会でお勧めです。是非冬の青森へ見に来てください。
↑ラブラブショーです。
12月13日の日曜日についにMidori Art Center @ホテル山上がついにオープンしました!
青森に来て3ヶ月ですが、なんとかかんとかスペースをオープン。まあ今後どのような展開をしていくのかはかなり未定ですが、とりあえず人が溜まれる場であり刺激的なプロジェクトを展開していく場として機能していけばと思っています。
当日の様子はというと。。。
まずは18:00より狩野哲郎展がスタート。狩野くんの希望により急遽ご近所の老舗オルタナティブスペース『空間実験室』もお借りして2会場同時開催の展覧会となりました。
MACではより生の空間として生成変化していくインスタレーションが、空間実験室では彼のドローイングや写真作品を中心にしたインスタレーションが展開されています。場所の文脈を読み込んで作品を組立てていく狩野くんらしい、それぞれのスペースの特性を生かした素敵な展覧会となっています。また、歩いて3分足らずの2つのスペースをネットワーク化して現代美術展を実施することは、まちにより浸透していくという意味でもいい契機になると思います。
↑看板は中崎透作。相変わらず素敵な脱力感と絶妙なとんがり感が拮抗しています。
↑展示室奥の中空に芽吹いたちゃぼのおしょくじ。
以下今回の展覧会に向けたテキストです。
狩野哲郎が青森にやってきてMidori Art Center (MAC) @ホテル山上がスタートすることについて
2週間くらい前に横浜で狩野くんの最新作を見た。黄金町の高架下にある洒落たスタジオでの展覧会だ。相変わらずホワイトキューブではない特色のある場所を、よく観察し租借して読み込んだ素敵な空間になっていた。そういえば、山口でも情緒ある日本家屋に対してとても軽快に彼の世界を貫入させていた。
彼は性格の強い場所に対してとても敏感に反応し、そこに自分の庭を非常に巧みに生成するのだ。
そんなことを考えつつ、だったら逆に今回は極めて平凡な場所に彼がどんな化学反応を与えるか見てみたいと思い、単なる白い壁と屋根で囲まれた場所を用意してみようと思いたった。そして平凡とはいえ、微妙な色彩のフロア、青いタイル貼りの段差のある奥、いびつに浮遊する棚などがある無性格ではない小さな空間をつくった。
この平凡な場所と狩野くんがどんな対話をし、どんな風景を生成していくのだろう?
そんな経緯でMACプロジェクトスペースはスタートした。
狩野くんの目線の高さがえらく変化しているという事実、あるいはもしもチャボの目でこの空間を体験したら世界はどのようにみえるのだろうかという疑問
彼のこれまでの作品を振り返ると、植物を芽吹かせたり、チャボを登場させたりと、いつも非常に低い位置にその視線が向けられており、その地面との距離感は通常の僕らの視線の高さとは明らかに異なっていることに気付く。
彼は山口でも横浜でも、チャボと植物とホームセンターなどで入手できる素材を用いてインスタレーションを構成してきた。今回も登用された素材はほとんど山口から横浜を経由して青森に届いたもので、見慣れた素材ばかりであり、目新しいものはほとんどない。もちろん、青森でみつけたものも多数あるが、空間構成に対するものの扱いはほとんど変わっていない。
ただ今回圧倒的に変化したのは、その視線の幅が一気に増幅されたことだ。もっと言うと、インスタレーション全体を眺めたときに、中心となる(あるいはもっとも注目されるポイントの)視線のレベルが上昇したことだ。つまり、中空に浮遊する円盤に盛られた雑穀のえさの山、天井から吊られた種や殻など、これまで主に地面に直接配置されていたものたちの多くが中空に(それもちょっとこれまでより高い位置に)浮かんでいるのだ。人間の目線で見るとわりと自然な高さに引き戻されたように見えるが、これをチャボの視線の高さに置き換えてみると、格段に上空へと世界が拡張されている。
実はここには人間の通常のスケール感では見えてこない、もっと小さな存在にとってのちょっとした冒険の空間がある。
放たれたチャボの目線になって回遊してみると、そこには家からのびるスロープ、色彩豊かな結界、巨大な階段、テーブルのうえのまち、そして中空に浮かぶガラス器上に芽吹いた食事などが見えてくる。これまで彼はものの価値や見方をちょっとだけずらして活用し空間を形成したきたのだが、今回は加えて目線をずらし、それに呼応してものの扱いも、もう一段階ずらしてみせた。
狩野くん自身はチャボを投入したことについて、「作品に対して予期出来ない行動を仕掛けてくる極めて客観的な他者という存在を介入させてみた」と言いつつ、その一方で、その他者としてのチャボの目線で眺めることができる世界を構築しているという不思議な両義性を持たせていることが非常に面白い。矛盾というわけではないけれど、明解に一面には回収できない複数性が存在している。
それにしても、チャボが中空に浮かぶ食事の山をついばむことはあるのだろうか。あるいはまったく無関心で彷徨い続けるだけなのだろうか?
とりあえずは、ゆっくりと作品の変化を見守っていきたいと思う。
Midori Art Center (MAC)主宰 服部浩之
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展覧会の様子はこんな感じです。
↑国際芸術センター青森(ACAC)館長の浜田さんも展覧会&オープニング宴会に参加してくれました!
↑MAC看板の反対面です。中崎くんありがとう!
↑オープニングパーティならぬオープニング宴会は約40名近い方にご参加いただき大盛況となりました。ご参加いただいたみなさんありがとうございます。ちなみにここはホテル山上の宴会場です。山上家の皆様、美味しいご飯をありがとうございます。
↑狩野くんとチャボ。お疲れまさでした!素敵な展覧会と空間をありがとうございます。
とりあえずは無事にMAC青森をスタートさせることが出来てほっとしています。みなさま今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
ちなみに制作の様子や日々のMACの状況はMAC blogでご覧いただけます。
MAC blog >> http://aomorimac.exblog.jp/
最近は竹久さんの間髪入れないブログアップにかなり圧倒され、内心では相当焦っています(汗)。僕もがんばらなきゃ。
ここ最近昼間はわりと仕事が色々あって、夜はMACのオープンに向けた様々な作業をしたりと、なんだか慌ただしいです。ちなみに青森で展開中のMACはホテル山上にプロジェクトスペースが、そしてそこから徒歩20分程度の場所にレジデンスという名の我が家があり、現在レジデンスのほうはちょっとした合宿所状態です。
というのは、狩野哲郎さんが滞在しているだけでなく、ほかにも12月12日から青森県立美術館と十和田市現代美術館ではじまるラブラブショーという展覧会に参加するアーティストも滞在中で、わりと夜中まで大学の研究室的な状態でみんなが作業していて、寝室には布団がざあっと並べてられており、夜中はプリンターの規則正しい音が響き渡り、見た目は普通のお宅だけど実態はほんと研究室合宿って感じです。
まあそれはいいとして、たまには本業のacacでの仕事のことも書いてみようかなと思います。acacではアーティスト・イン・レジデンスを中心に、原則的に今生きていて実践的に活動しているアーティストを招いて、滞在制作をベースに展覧会や教育普及事業などを実施しています。そして現在ぼくは来年の1〜3月に実施するプログラムの企画制作を担当しています。
余談ですが青森の冬は本当に雪深いらしく1メートル以上普通に積もるそうです。寒さ的にも既にチャリ通勤は限界で、最近は車通勤です。そんな状況なので1〜3月の真冬はみんな外出を控えるようになり、まちはかなり静かだそうです。そういう真冬を逆に能動的に楽しめたら充実するだろうなと思い、この冬はワークショップなど、積極的に参加することや何かアクションを起こすことにより、芸術を探求出来るプログラムを組んでみようと思い、計画を進めています。
そのテーマはズバリ『空間知覚』!
acacは安藤忠雄さんによる力強いけれど心地よい、まわりの自然環境とも共生するような建築と美しいランドスケープがあるので、それらを最大限に活用して、アクティブに動いて身体的経験として直接的に参加する人にも講師となるアーティストにも手応えを獲得してもらいたいと思い、『空間知覚』というテーマを設定してみました。参加者には様々なジャンルのワークショップを通してより直接的経験として空間を実感してもらいたいと思っています。
また、acacだけでなく街中のスペースを用いたアウトリーチ型のプログラムも展開します。僕自身が青森にきてたったの3ヶ月なので、アウトリーチを通して青森という街や人を知っていければいいかなと思っています。
今のところワークショップは計5名の異なったジャンルのアーティストにお願いしていて、一ヶ月間の長期スパンのものから、1日完結のものまであります。またワークショップから展覧会へと発展させるものや、ワークショップを経て公演に至るものまで、その形態は様々です。
単純に参加者が楽しい一日を過ごして終わりというのはなんだかもったいないと思うし、それだけではなく参加する人にはなにか確実に得て帰ってもらいたいし、アーティストにもワークショップを作品につなげたり、その先の活動のきっかけにしたりと、新たな展開の端緒になってほしいと思っています。なので、なにかの技術を伝えるとか、みんなでこんなもの作りましたいうのではなく、むしろお互いの関係性だったり、それぞれを直視することだったりと、何か自身を客観的に発見することが出来るといいなと思います。
ということで以下具体的なプログラムです。詳細はこれから徐々に詰めていきますが、とりあえずはラインナップです。皆様のご参加とアドバイスなをお待ちしております。
冬の芸術講座《空間知覚》
【01.銅版画・豆本制作】
『小さな空間』
講師:関典子(弘前)
1月9日(土)-1月10日(日)10:00-15:00@ワークショップスタジオ
【02.絵画】
『くうそうかいぼうがく(青森編)』
講師:奥村雄樹(東京)
[ワークショップ]2010年1月16日(土)13:30-15:00@空間実験室
[レクチャー]2010年1月16日(土)15:30-16:30@空間実験室
[展覧会]2010年1月19日(火)‐2月14日(日)@ギャラリーB
【03.身体表現(ダンス・パフォーマンス)】
『ビデオ・ダンス・ワークショップ』
講師:ショーネッド・ヒューズ(ロンドン)
[ワークショップ]2010年1月10日(日)、11日(月)、23日(土)、24日(日)10:00‐15:00@ギャラリーA
[ワークショップ発表会]2010年1月30日(土)14:00‐16:00@ギャラリーA
【04.建築】
『Symmetric Arrangement of Time and Space/時間と空間の対称的配置』
講師:assistant (東京)
[ワークショップ]2010年2月14日(日)13:00-16:00@創作棟ワークショップスタジオ(予定)
【音楽/工作/インスタレーション】
『空間の法則/現象の方程式』
講師:梅田哲也(大阪)
[ワークショップ]2010年3月6日(土)、7日(日)13:00-16:00@ギャラリーA
[展覧会]2010年3月9日(火)-3月28日(日)10:00-18:00@ギャラリーA
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↑本日はassistantのふたりが2月のワークショップのためにacacの下見に来てくれました。ワークショップ会場と概要も決まり面白くなりそうです。
そしてMACはというと。。。
↑もとacacのキュレーターの真武さんが展示の様子を見に来てくれました。ちなみにこれは12月7日の様子で、現在は作品はまったく異なる様相を呈しています。その様子は13日のオープニング後に公開します。ご期待ください!
『空間知覚』のリーフレットです。(B5二つ折 / 4P)
青森に来て約3ヶ月弱。そろそろゆるりとまちに浸食していこうかなと考え、小さなプロジェクトスペースをスタートすることにしました。プロジェクトスペースというのは具体的な活動内容などは確定しないで、流動的にやりたいことがあるときにやりたいことをやるための拠点という程度で、現在のところ特に具体的な活動内容などは詰めていません。ただ、青森に来てくれる友人やアーティストにとって、アクセス的に便利で自由に泊まれて溜まれる場所というのは主目的のひとつです。また、スペースを運営すること自体が目的となり、そのためにお金や労力を割くのはあまりしたくないので、基本的にローコストで維持出来て、小回りが効く場所というのを考えています。
ということで、2回目の投稿でご紹介したホテル山上の店舗スペースを利用することにしました。ここなら青森駅にも近いし、上階はホテルなので宿泊にも便利だし、美味しいご飯のオーダーも可能という上記条件をクリアし、メリットも満載です。
まずは青森にやってくる友人を招いてプロジェクトをいくつか実施することにしました。スペース名は山口のMaemachi Art Ceter (MAC)と連携することも踏まえてMidori Art Center (MAC)という名称に決定しました。ちなみにMidoriは僕の自宅(レジデンススペース)の所在地である青森市緑に掛けています。ふざけているようですが、一応本気です。元々「アートセンター」っていう言葉がほとんどパロディとして登用されたようなものなので、そのスタンスは継承しようかと思います。
第1弾はこの11月末まで横浜の黄金町で浅井裕介さんと二人展を開催していた狩野哲郎さん。偶然青森県弘前市出身の彼のお母さんが12月に弘前で実施する展覧会を手伝うために来青するということだったので、それならMACで滞在制作で少しずつ変化していく展覧会をつくっていこうという話になりました。以下MAC blogより。
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2009年12月青森駅から10分程度の青森市古川3丁目にMidori Art Center (MAC)がオープンします。来青するアーティスト御用達の"ホテル山上"に寄生するかたちの20㎡程度の小さなスペースです。どんなスペースになるかはこれから徐々に考えていきます。
以下ちょっとした宣言です。
MACは基本はゆるりとまちや生活を楽しむための場所。
そして面白い人と遊びつつ、刺激的なプロジェクトを推進する場所。
でも、いわゆるギャラリーではありません。
作品や商品の販売をするかもしれないし、図書館のように本を貸し出すかもしれない。
どんなスペースになるのかまだ未定だけど、とりあえずは信頼出来る友人を招いて厳かにスタートしてみようと思う。
ということで12月13日よりMidori Art Center (MAC)始動!
Midori Art Center主宰;服部浩之
狩野哲郎滞在制作展
「自然の設計 / Naturplan、中空の山登り」
種を蒔き植物を芽吹かせ、一羽のチャボ(小型の鶏)とともに空間を生成し、変奏を見守るプロジェクト。
↑ドローイング『自然の設計―中空の山』画用紙に色鉛筆 2009 297×210mm(青森のためのプラン)より
kano_DMs.pdf
↑展覧会のDMをダウンロードいただけます。(PDF/1.8MB)
滞在期間;12/1(Tue) - 12/27(Sun), 2009 くらい
展覧会;12/13 (Sun) , 2009 - 1/31(Sun), 2010 金土日の14:00-19:00
*事前にご連絡いただければ月〜木も対応可能
オープニングパーティ;12/13 (Sun) ,2009 18:00 - 21:00くらい
企画:服部浩之 / Hiroyuki HATTORI
主催:Midori Art Center (MAC)
共催:Maemachi Art Center (MAC)
協力:ホテル山上
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今回は10月中旬に青森県の八戸市と十和田市を巡ってきたときのレポートをアップしたいと思います。何気に青森についてはホテル山上以来の投稿です。皆さんご存知かと思いますが、十和田市は昨年十和田市現代美術館がオープンし、多くの人が美術館を目的にまちを訪れ、かなり盛り上がっています。一方で八戸市は十和田市から車で40分程度で新幹線の駅もある太平洋側の都市で、青森県内ではわりと活気のあるのまちです。八戸では立木祥一郎さんという以前は青森県立美術館準備室で美術館立ち上げに尽力され、2006年には弘前市で奈良美智+graf A to Zを実現した中心実物でもある方が、現在teco LLCという合同会社を起こして事務所を構えていらっしゃいます。その事務所の場所がもと麻雀荘でかなりいい感じで、今後おもしろそうな展開をしていくのではないかと思います。
↑teco LLCのオフィス。雀荘の看板がいいです。
ふたたび九州で訪問した素敵な場所とプロジェクトをご紹介したいと思います。今回は10月31日〜11月1日にかけて訪れた長崎県波佐見町の"monné porte"(モンネポルト)というオルタナティブギャラリーと、そこでのアーティスト岩井優さんのプロジェクトです。実は九州に行くことが決まって情報収集をしていたときに、職場でふと手に取った1枚のフライヤーからこの場所を発見しました。岩井さんの作品や彼が代表を務めるsurvivartの活動は知っていて興味を持っていたこともあって、とにかく行ってみようと決断し訪問してみました。
↑こちらがmonné porteです。
↑ギャラリー内部。
9月1日の青森での仕事スタートに合わせて、8月31日に山口から青森に移動する途中ほんの2時間だけ東京で途中下車して、代々木上原の"試聴室"というカフェで狩野哲郎さんの個展『moving/atmospheres』を見てきました。ほんとは8月30日で展覧会は終了だったのですが、搬出前に狩野さんのご好意で見せていただきました。ちなみに狩野さんは僕が所属しているNPO山口現代芸術研究所(YICA)のレジデンスプロジェクトで9月中旬から約一ヶ月間山口で滞在制作を行う予定になっています。
実は狩野さんとお会いするのはこの日が初めてなんですが、昨年よりメールで何度もやり取りをしていました。やっと彼に山口にきてもらう直前に、僕が山口を去ってしまうという何とも申し訳ない事態になっております。
曽我部さんのブログ
http://artgene.blog.ocn.ne.jp/sogabe/2009/01/post_cd72.html
黄金町エリアマネジメントセンターのウェブサイト
http://www.koganecho.net/
↑「ジカンノハナ」展の会場。
10月30日から11月1日まで調査や取材などで九州に行ってきました。今回訪問した場所などもこれから徐々にレポートをアップしていきますが、まずはタイムリーな話題からスタートしたいと思います。
10月31日に佐賀県立九州陶磁文化館で森正洋さんというプロダクトデザイナーの回顧展となる「森正洋の全仕事」展がスタートしたのですが、ぼくもこの展覧会準備のお手伝いを少しだけさせていただいたので、見に行ってきました。森正洋さんは日本のプロダクトデザインの第一人者の一人ですが、生涯を佐賀県を拠点に暮らしたという希有な人です。そして僕らの日常生活でよく見るかなり多くの製品が、実は森さんのデザインだったりします。例えば、無印良品にも森さんのデザインによる食器シリーズがあります。
こちらは規模も空間もとにかく圧倒的です!
前回までは此花区というどちらかというと市内北側での活動などを紹介しましたが、今回は市内南部の住之江区北加賀屋にある興味深い場所をふたつほど紹介します。今回はちょっと長いので、2回に分けて投稿します。
このあたりは造船や運輸などに関わる工場が多数あり、今回紹介するふたつも工場跡地を利用したスペースです。同じように工場跡を利用しているのですが、色んな意味でとても対照的な場所です。ごちゃごちゃ説明するより画像を見てもらった方が分かりやすいと思うので、写真をなるべくたくさん活用しながらご紹介しようと思います。
モトタバコヤや藤さんのオフィスなどがある一帯は此花区の梅香という地名なのですが、同じ梅香の安治川支流沿いに小さいながらとても素敵な「梅香堂」という場所があります。ここは後々田寿徳さんという方のスペースで、僕が訪問した10月初旬の段階ではスペースづくりの途上で、貸画廊やコマーシャルギャラリーなどの既存ギャラリーとは一線を画した場所にしたいが、どういう場所になっていくのかまだまだ細かいことは未定という状態でした。現在も後々田さんが建物のオーナーや大工さんと一緒につくり続けているようです。
後々田さんはもともと東京で学芸員をされていた方で、その後東北で教鞭をとられ、最近大阪に移られて、現在はこのスペースを中心に独自の活動を展開しようと試みているそうです。まだここで具体的な活動が始まっているわけではないのですが、様々な人が噂を聞きつけて集まってきているようで、モトタバコヤの管理人の下道氏もよく遊びにきているとのことでした。もちろん僕も、後々田さんと面識はなかったのですが「此花に面白い場所ができそうだ」という噂を聞きつけて訪れた一人です。そうそう、後々田さんはこのartscape blogのホストである森司さんと同級生だそうです。そんな人が、これまでの蓄積の上でなにか始めようというのだから、面白い場所になることは間違いありません!
↑対岸より。手前右手のグレーの建物の左側約半分が梅香堂さんです。
↑道路側のファサード。一番手前の建物です。新しい木材のちょっと黄色味のある窓枠や階段が効いてます。
まずモトタバコヤの2件となりには、水都大阪のメインアーティストのひとりであるkosuge1-16さんチームの宿泊所があります。またその数ブロック先には藤浩志さんチームの宿泊所兼スタジオもあります。こちらは通りと通りの間にある何軒かの民家が増築というか、なんだか不思議に接続されていってできた結構巨大な空間になっています。
↑写真を見るとわかるかもしれませんが、この手前から奥までの何棟か全体が繫がっていてひとつの家になっています。
↑内部のスタジオ部分です。
http://web.mac.com/kokutsu/YICA/Home.html
YICAは2007年から3年間継続して若手アーティストを起用したレジデンスプロジェクトを実施してきたのですが、今回はその集大成として、3名のゲストとなるレジデンス・アーティストと20名を超える地元で活動するアーティストや過去のYICAプロジェクトに参加したアーティストによる展覧会『山口盆地午前五時』を10月8日より開催しています。展覧会は10月12日までと非常に短い期間なのですが、YCAMなどとあわせて是非ご訪問いただければと思います。ちなみにこの期間、ぼくは残念ながら青森におります。
まず第1弾は、水都関係で大阪に来るアーティストや関係者の滞在場所として機能しているレジデンススペースを紹介します。水都大阪自体は天満橋から中之島にかけての水辺一帯で開催されているのですが、その会場とは少し離れた此花区に参加アーティストが滞在できるように、期間中運営されているレジデンススペースがあります。有料ですが、1泊1,000円です。
↑レジデンススペース「モトタバコヤ」。味のある外観です。
展覧会詳細は下記ウェブサイトを参照
http://www.arttowermito.or.jp/art/modules/tinyd0/index.php?id=9
中崎くんは水戸を拠点に、作家活動と並行してキュレイターの遠藤水城くんと共同で"遊戯室"というスペースを運営しています。遊戯室はアーティストやデザイナー、ショップオーナーでシェアする一軒家"キワマリ荘"の一部にあり、年間数本現代美術作家の展覧会を開催しています。宿泊もできるので、滞在制作というかたちでの展開も多々あります。
遊戯室がどんな趣旨のスペースかについてはこちらをご参照ください。
http://tohru51.exblog.jp/i2/
↑キワマリ荘です
以下キワマリ荘内の様子です。
↑こちらは共有空間です。その奥に見えるホワイトキューブっぽいスペースは、他の方が運営しているギャラリーです。この写真には写っていませんが、手前のソファのさらに左手奥にももう一つスペースがあって、そこは五嶋英門さんという方が運営されているギャラリースペースになります。
↑遊戯室入口前に立つ中崎氏。
↑ちょっと分かりにくいですが、こちらが遊戯室です。現在なにもプログラムがないため、こんな状態になっています。
僕は今年の4月にも遊戯室を訪問しているのですが、そのときは水戸芸術館で開催していたツェ・スーメイ展を見て、遊戯室に滞在中だった増山士郎さんの制作のお手伝いをし、夜中までみんなで飲んだ挙句に、結局遊戯室に一晩泊めていただきました。制作途中だったため、増山さんのプロジェクト『ホテル遊戯室』を体験できなかったのが心残りでした。
↑4月にお邪魔したときの様子です。上の増山さんと僕が写っている写真はホテル遊戯室のウェブより拝借いたしました。
水戸芸術館では公共施設ならではの展覧会やイベントがあって、そのすぐ近くの遊戯室でプライベートだからこそ可能な志向性の高い展覧会やプロジェクトが体験できるというのは、すごくいい関係ですよね。遊戯室の理念にもあるとおり、"「地域」や「社会」に「貢献する」ようなアートはやらないが、結果的に、それらに貢献したとしたら、それはそれでうれしい。"、というのは本当に共感できます。プライベートで自身の責任で実施するからこそ、本当にやりたいことをやりたいようにやる。
でも、それが面白いのは、ちゃんとその地域に核となる公共施設があるからこそってことも重要だと思います。
公共文化施設で働きつつ、プライベートな活動を展開している僕としても、この水戸の関係は興味深いところです。
バスは朝6時半に到着してしまったので、とりあえず東京駅のスタバでコーヒーを飲みながら考え事を少々。
その後展覧会などをいくつか見て、午後から最近気になっている同世代のデザイナー橋詰宗さんのオフィスを訪問。
彼のオフィスは渋谷区の閑静な住宅街に位置するRC造の集合住宅の1室で、3名でシェアしています。
↑エントランスより。
中に入ると、まず打ち合わせ用のテーブルがあり、その奥はそれぞれのデスクが配置してあるシンプルなオフィスです。使い勝手はよさそうで、雰囲気もなかなかです。
↑内部はこんな感じです。
ちなみに僕が橋詰さんのことを面白いと思う理由は、彼がデザインを非常に構造的に考えているというところにあります。
○○風とかなんとかテイストというように雰囲気で語ったり、レイアウトや装飾など手法の問題として片付けるのではなく、物事の軸となる構造自体をつくることをデザインと捉えているあたりが非常に共感できます。僕自身建築を学んでいたこともあって、コンセプトを考えたり骨格を組立てることを非常に意識するので、そういう意味でも共感できるデザイナーだなと思っています。
↑橋詰さんです。ナチュラルに面白いことをよくしゃべる人です。
実際彼の仕事は、現代アートの作家のやっていることとすごく近似していて、どんな表現手法をとろうともやっぱり本質は同じなんだなってことを再確認させてくれます。例えば、マルセル・デュシャンが便器にサインをして『泉』というタイトルを付して作品化したように、あるものをちょっと違った角度から捉えると、全く違う価値を生じるというようなことを、彼はデザインをとおして発見・実践しようとしているのだろうと僕は考えています。
↑橋詰さんがアートディレクション とデザインを担当したmina-perhonenというファッションブランドのカタログです。実際にこの本を手にのせてみるだけで、その軽さや手触りからも、このブランドの方向性が伝わってきます。詳しくは下記ウェブを参照。
http://www.mina-perhonen.jp/catalog/0910aw/
↑最近完成したというYCAM教育普及の本です。これについての具体的な話は会田くんから出てくるのでは、と期待してます。
↑このとおり、バスはがらがら。
たまたま職場にあったテオ・アンゲロプロスの『蜂の旅人』のDVDでも見ながら寝ることにします。。。
よく眠れそうだ。
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それから、山口情報をひとつ。
現在NPO法人山口現代芸術研究所(YICA)のレジデンス・プロジェクトで、山口滞在中のアーティストユニット「いいね!(蛇谷りえ+三宅航太郎)」の滞在ブログがスタートしました。
http://goooood.exblog.jp/
明日9月16日には、狩野哲郎氏も山口入りの予定。MACもコーディネイトなどで協力しています。
本日よりとりあえずは約一ヶ月間、放浪生活をこのブログで綴らせていただきます服部浩之といいます。
まずはなぜそんな放浪が始まってしまったのかを簡単に説明したいと思います。
プロフィールにも書いた通り、この9月から国際芸術センター青森(ACAC)というアートセンターで働き始めました。その前日の8月31日までは本州の反対側山口県で働いてました。急遽2,000kmもの移動をすることになり、ほとんど準備もしないままなんとか青森にたどり着き、9月1日から家もない状態で仕事を開始しました。住所不定なので保険にも加入できていません。それでもなんとか仕事はしています。
↑ACACです。(上;外観、下;ライブラリー) 建築は安藤忠雄さんの設計です。
ちなみに僕の荷物は、このblogにも現在執筆中の山口情報芸術センター(YCAM)会田大也氏とシェアしながら運営しているMaemachi Art Center(MAC)にいまだ放置したままです。
ということで、9月は山口と青森で二重生活を続け、これからいろんな用事がある東京・大阪をはじめ国内各地を巡りながら青森と山口を行き来しつつ、最終的に青森に完全移動しようと計画しています。
そこで、せっかくならその途上で訪れる各地のアートプロジェクトやそれを運営している人々、あるいはそれぞれの地で面白い活動をしている人々を訪れつつ、そのリポートをこのblogでアップしていこうということになりました。
ちなみにこれまで僕は公私でアーティスト・イン・レジデンスといって、アーティストがある土地に滞在して作品の制作や地域での交流などを進めていくプロジェクトを中心に、主にアーティストの制作活動をフォローしてきました。ですので、こういう活動を展開している様々な団体や個人なども是非訪問したいと思っています。面白い情報がありましたら、是非提供お願いします。
【暫定的な放浪予定】
*日程などは適宜更新されていきます。
~9月10日 青森で働きつつ、おとなしく素敵な住居探し
9月11日 まずは関東へ移動、東京に滞在
9月12日 水戸へ移動、夜には軽井沢へ
9月13日 軽井沢から東京へ
9月14日 東京
しばらくは未定
9月22日 大阪から広島のどこかへ
~9月26日まで 関西に滞在
9月26~27日 四国経由で山口へ
9月28日~ 山口に滞在中のアーティスト狩野哲郎、三宅航太郎、蛇谷りえのレジデンスプロジェクトのサポートをしつつ、山口で青森移動への準備
10月初旬に山口から車で徐々に青森まで移動
現在のところざっとこんな感じの予定です。
日々の移動の情報はtwitterでつぶやいていこうかと思います。
お近くの方は是非お声かけを。
twitter account ; htrhrykです。
それでは、これから約一ヶ月間どうぞよろしくお願いいたします。
次回は現在青森で住所不定の僕がレジデンスさせてもらっている場所のことを書いてみます。そこは、これまでにも青森を訪れた様々なアーティストたちが滞在している場所です。すごく面白いところですので、ご期待ください。
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