2023年03月15日号
次回4月3日更新予定

キュレーターズノート

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国松希根太展「地景を刻む」が挑むもの

[2022年10月01日号(立石信一)]

国松希根太の個展「地景を刻む」が開催されている。国松は札幌出身で白老町の飛生地区にある 飛生アートコミュニティー (旧飛生小学校)を制作拠点に活動している彫刻家である。現在、飛生アートコミュニティーを恒常的に制作拠点としているのは主に国松一...

「Our Attitudes」を通して見る、熊本市現代美術館の20年/この先の企画者のために経緯を残しておくこと

[2022年09月15日号(坂本顕子)]

熊本市現代美術館は、2022年10月12日に開館20周年を迎える。それを記念してギャラリーⅢでは1980年代生まれの熊本出身の4人の作家を取り上げ、この20年のうちに熊本から芽吹いた新たな表現を紹介する「 Our Attitudes 」展が...

「共演者」がもたらす想像力──AIとパフォーミングアーツの現在

[2022年09月15日号(竹下暁子)]

AIや、それを支えるテクノロジーが人々の熱い視線を集めるようになって久しい。我々の日常のなかにも自然と溶け込むようになったそれらの存在がいまだに時折SNSなどでバズを集めるのは、AIがつくり出す予想を超えた精度のものに、人の意思が介在しない...

日本の80年代美術展を展望する

[2022年09月01日号(中井康之)]

ここ数年にわたり、日本の80年代美術を主題とした、あるいは同80年代の作品が主体となった展覧会が連続して開催されてきた。コロナ禍が世界を覆い尽くして3年目となる2022年6月から8月にかけて兵庫県立美術館で開催された「兵庫県立美術館 開館2...

漂流のゆくすえ──「もしもし」から「てくてく」へ

[2022年09月01日号(中谷圭佑)]

東京の大学院を卒業し、京都市の中心部にある旧い小学校を改修した文化施設、京都芸術センターのスタッフとして働き始めてから5カ月が経つ。移り住んだ京都のむせ返るような夏の暑さには未だに慣れないが、アシスタントキュレーターではなく「アートコーディ...

具体と曖昧のはざまから、新しい世界を映し出す──「ムン・キョンウォン&チョン・ジュンホ:どこにもない場所のこと」

[2022年08月01日号(野中祐美子)]

本号では、金沢21世紀美術館で開催中の展覧会「 ムン・キョンウォン&チョン・ジュンホ:どこにもない場所のこと 」について紹介する。 現代韓国を代表するアーティストデュオ、ムン・キョンウォン&チョン・ジュンホ(以下、ムン&チョン)といえば、2...

鑑賞者が主体となるフラットな関係性をどうつくるか──「音で観るダンスのワークインプログレス」京都公演

[2022年08月01日号(田中みゆき)]

「音で観るダンスのワークインプログレス」(以下、「音で観るダンス」)は、2017年から2019年までKAAT神奈川芸術劇場のプロジェクトとして企画した。その後城崎国際アートセンターの委嘱により新作を制作することとなり、城崎での滞在制作と上演...

京都府立堂本印象美術館から滋賀県立美術館へ──転職4カ月目に思うこと

[2022年08月01日号(山田由希代)]

2022年4月1日に滋賀県立美術館に着任した私は、同年3月末日まで京都府立堂本印象美術館で勤務していた。前職場は京都の個人美術館であり、現職場は滋賀の県立美術館である。縁あって同じ関西圏の美術館で勤務することになったが、隣同士の府県とはいえ...

過去の問いを現在に引っ張り上げる──オーギカナエと牛嶋均、二人の二つの個展から

[2022年07月15日号(正路佐知子)]

オーギカナエと牛嶋均(ともに1963-)。佐賀と福岡、ともに九州出身の二人はそれぞれ1980年代より活動を開始し、現在は福岡県久留米を拠点に活動を続けるアーティストだ。昨年から今年にかけて、二人が開催したそれぞれ二度にわたる個展は、この20...

目の前の身体とどう向き合うか──Unrest 62|22 レクチャー、アーティストトーク、パフォーマンス 変動する身体 FEAT. 小林勇輝

[2022年07月01日号(能勢陽子)]

私たちはみな、それぞれの身体でこの世界に存在している。ところが、社会のなかで一糸纏わぬ裸になると、それは途端に秩序を乱す異物になり、ノイズを発し始める。なにも身に付けることのない動物たちに比べると、これは奇妙なことであるかもしれない。誰もが...

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