キュレーターズノート

バックナンバー

京都市立芸術大学作品展(学内展)/わたしが This is になっても黒目画廊に連れてって/風穴 もうひとつのコンセプチュアリズム、アジアから

[2011年03月15日号(中井康之)]

 この場所はレポートを記す場所なので、粗雑な論理を展開することは慎むべきことと認識している。しかしながら、そのレポート対象となる作品を生み出している作家と話をしていると、行きつく先は根源的な問題になることは避けられないことだろう。先日もある...

風穴 もうひとつのコンセプチュアリズム、アジアから/サイモン・スターリング展、来年度予告:ヒロシマ賞受賞記念展

[2011年03月15日号(角奈緒子)]

 シンガポールではビエンナーレがオープンし、インターネットを通じて華々しいニュースや画像が飛び込んでくる一方、テレビでは、日本の関東から東北にかけて太平洋側の地域を襲った大型地震と大津波の速報──次第に明らかになる被害の模様と、それに付随し...

雨引の里と彫刻2011──冬のさなかに

[2011年03月15日号(伊藤匡)]

 筑波山の北側、雨乞い伝説で知られる雨引(あまびき)観音のふもとで、「雨引の里と彫刻」展が開かれている。この野外彫刻展は、里山の風景を見直そうと、この地域で制作する彫刻家たちが第1回展を開いたのが1996年というから、もう15年の歴史がある...

サイモン・スターリング──仮面劇のためのプロジェクト(ヒロシマ)/AICHI GENE: some floating affairs

[2011年03月01日号(能勢陽子)]

 サイモン・スターリングは、広島市現代美術館で個展を開催するにあたり、館所蔵のヘンリー・ムーアによる《アトム・ピース》を軸に、過去から現在へと、世界の各都市にまたがって重層的かつ複雑に展開する、壮大な物語を作り出した。それも、日本の伝統的な...

クリスチャン・マークレー「What you see is what you hear」/風穴 もうひとつのコンセプチュアリズム、アジアから/アンリ・サラ展

[2011年02月15日号(植松由佳)]

 2011年もあっという間に2月も半ば。いつの日にか自分自身でこの一年を、どのような年だったと思い出すのだろうか。勤務する美術館業務に加えて、6月に迫ったヴェネツィア・ビエンナーレ日本館での束芋展の準備を進めながら、時々ふと思う。多忙な日々...

黒ダライ児『肉体のアナーキズム』/大浦こころ展──やわらかな圧力

[2011年02月15日号(山口洋三)]

 1960年代の美術と聞いて、ざっと列挙できる日本作家がおそらくあると思う。少なくとも、日本の戦後美術に多少なりとも興味があれば、「具体美術協会」の作家、赤瀬川原平や中西夏之、高松次郎、工藤哲巳、篠原有司男、吉村益信、菊畑茂久馬……の名前と...

山下清 展──歩き描いた49年

[2011年02月01日号(鎌田享)]

 昨年12月からこの1月にかけて、北海道立釧路芸術館において「放浪の天才画家:山下清展──歩き描いた49年」が開催された。この数年来、全国各地で開催されている展覧会ではあるが、この機会に思うところを記しておきたい。

原叟床──成巽閣「清香軒」/旧山川家住宅

[2011年02月01日号(鷲田めるろ)]

 最近、金沢の茶道の歴史について調べている。唐突に思われるかもしれないが、その背景には次のような思いがある。金沢に美術館ができた。NPOも頑張っている。あと必要なものはなにか。個人コレクターである。

呉福万博2010/オヤジとマキの八千代座組曲

[2011年01月15日号(坂本顕子)]

 元旦の朝、窓を開けると外は一面の銀世界。九州の平野部での元旦の積雪は数十年ぶりだという。その清明な光景に、新たな年の始まりを感じると同時に、まずは年度末に行なわれ印象に残った展覧会やイベントを振り返っていってみたい。

現代日本文化のグローバルな交渉──小沢剛について

[2011年01月15日号(住友文彦)]

 前回の寄稿以降は、自分自身が参加したり、あるいは企画するレクチャーやシンポジウムが多かったため、展覧会を見に行く時間をあまり確保できていなかった気がする。そうしたなかで参加した学会誌『表象』のための共同討議「現代日本文化のグローバルな交渉...

オススメ展覧会

レビュー/プレビュー

フォーカス

キュレーターズノート

artscapeレビュー

トピックス

360°ビュー