artscapeレビュー

プレビュー:ヨコオ・マニアリスム vol.1

2016年08月01日号

会期:2016/08/06~2016/11/27

横尾忠則現代美術館[兵庫県]

神戸の横尾忠則現代美術館には、横尾自身が創作と記録をのために保管してきた大量の資料(写真、印刷物、アイデアスケッチ、原稿、絵葉書、レコード、蔵書など)が預けられている。それらに光を当て、調査の過程と成果を公開するのが本展だ。例えば彼が1960年代から書き続けている日記と作品の関係、第三者に価値を見出されて作品となった、絵具がのった紙皿やペーパーパレット、少年時代から憧れてきた郵便と作品の関係などが、資料と作品を並置するかたちで紹介される。横尾に関する膨大な資料群は同館ならではの特徴であり、このような企画が長らく待たれていた。展覧会名からも分かる通り、本展はシリーズ化される予定だ。今後調査が進めば、新たな横尾忠則像が打ち出されるかもしれない。

2016/07/20(水)(小吹隆文)

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