artscapeレビュー

プレビュー:森山大道写真展「Odasaku」

2017年04月01日号

会期:2017/04/21~2017/05/21

ギャラリー176[大阪府]

『夫婦善哉』などで知られる無頼派の小説家、織田作之助(1913~1947)の短編小説『競馬』に、写真家の森山大道が大阪で撮影した写真作品を交錯させた書物『Daido Moriyama:Odasaku』。同書は、グラフィックデザイナー/パブリッシャーの町口覚による森山大道×日本近代文学のプロジェクトで、太宰治、寺山修司に続く第3弾となる。出版を記念して行なわれる本展では、書籍に収録された写真作品と、展示に合わせて新たに制作したシルクスクリーン作品を展覧する。写真と近代文学のコラボレーションという斬新な切り口は、双方のジャンルにどのような影響を与えるのだろうか。また、森山と織田は共に大阪出身であり、両者のハーモニーがどのようなかたちで現われるかにも注目したい。規模こそ小さいものの、見逃せない機会である。ちなみに今年は織田作之助の没後70年に当たる。

2017/02/20(月)(小吹隆文)

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