artscapeレビュー
プレビュー:光の現代美術@旧三井家下鴨別邸
2017年12月01日号
会期:2017/12/15~2017/12/25
旧三井家下鴨別邸[京都府]
下鴨の森の中にたたずむ旧三井家下鴨別邸。大正14年竣工の美しい木造建築を舞台に、興味深い美術展が開催される。展示は昼夜2部制だ。「昼の部」では、通常は非公開の主屋2階や茶室を舞台に、金氏徹平、三嶽伊紗などのアーティストと、村山明(木工)、山本晃久(鏡師)、吉岡更紗(染織)などの工芸家、中国人作家の孫遜と娄申義が作品展示を開催。「夜の部」ではアーティストの髙橋匡太が日本の伝統色を基調とする光で、望楼をいただく建物全体をライトアップする。美術鑑賞、建築鑑賞として申し分ないのはもちろん、近隣に下鴨神社や鴨川デルタなどの観光名所もあり、冬の京都旅行のコンテンツとしてもおすすめできる。なお本展の企画・運営を行なっているのは「芸術計画・超京都」。彼らは2010年にアートフェアを開催するために活動を開始した。本展は彼らにとって初のテーマ展だが、今後は同様の活動が増えるかもしれない。
2017/11/20(月)(小吹隆文)