artscapeレビュー

インシデンタル・アフェアーズ うつろいゆく日常性の美学

2009年04月01日号

会期:2009/03/07~2009/05/10

サントリーミュージアム[天保山][大阪府]

「わかるようでわからない」という、美術館の企画展にありがちなタイトルはともかく、国内外の17人による作品を集めた展示は、それなりに見応えがある。ティルマンスやペイトンといった有名作家から宮島達男、東恩納裕一といったベテラン、佐伯祥江や田中功起、さわひらきといった中堅、榊原澄人や横井七菜といった若手まで、出品作家のバランスもよい。なかでも増殖しながら離合集散を繰り返す群衆を描き出したミシェル・ロブナーの映像作品と、紙でつくったフェイクの対象をリアルに撮影したトーマス・デマンドの写真作品は、一見の価値あり。

2009/03/20(金)(福住廉)

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