artscapeレビュー

赤松玉女 個展

2010年06月01日号

会期:2010/04/27~2010/05/09

ギャラリーすずき[京都府]

滲みを生かした画風で、魅惑的な女性たちを描いている。おそらく海外のファッション誌や映画誌がネタ元であろう。刹那的なポップアイコンが永遠性を宿した肖像画として転生するのが興味深い。肖像画という古色蒼然としたジャンルを洗練されたスタイルでよみがえらせた点も評価されるべきだ。会場の片隅にはわが子と共作したドローイング作品も展示されていた。肖像画とはまったく違う雰囲気だが、不思議なバランスで釣り合いがとれていた。

2010/04/28(水)(小吹隆文)

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