artscapeレビュー
五十嵐太郎のレビュー/プレビュー
Europaallee
[スイス]
チューリッヒ中央駅の脇に増改築された庇に沿って先に進むと、europaalleといういままさに巨大再開発が進行中のエリアとなる。ギゴン&ゴヤー、デヴィッド・チッパーフィールド、ヴィール・アレッツなど、多くの建築家がプロジェクトに参加している。すでに半分近く建物が完成しており、ヴォリュームや窓の配置などを通じて、相互に関係性をもち、新しい街並みを形成していた。
2017/05/14(日)(五十嵐太郎)
《ル・コルビュジエ・センター》
[スイス]
高く上にかぶせた造形的な屋根と、正方形パターンのキュービックな展示室を空間的に分離させた《ル・コルビュジエ・センター》へ。前に訪れたときは閉館中だったため、外からガラス越しにのぞいて帰ったが、やはり内部に入って、隅々まで歩くと、ここでしか味わえない立体的な空間の体験がある。またル・コルビュジエとクセナキスによる《フィリップス館》(電子の詩の映像をフルで見たのは初めて)ほか、パヴィリオン建築の企画展を開催していた。
写真:左上から=《ル・コルビュジエ・センター》外観、パヴィリオン建築の企画展、電子の詩、《フィリップス館》模型
2017/05/14(日)(五十嵐太郎)
《PARKHAUS OPERA》
[スイス]
Zach + Z ndによるオペラハウスの駐車場とその地上出入り口を見る。レーザーカットした金属パネルで装飾的な皮膜をつくり、駐車場は視認性に配慮したり、歴史の展示なども行なう。ところで、ヨーロッパでは通常、美術館か博物館に行くと、その都市の新しい建築ガイドを入手でき、事前には得られない情報をもとに、まわる場所を新しく決めているのだが、チューリッヒでは結局、見つけることできなかった。
2017/05/14(日)(五十嵐太郎)
フラウミュンスター(聖母聖堂)
[スイス]
教会なのだが、シャガールとジャコメッティが描いたステンドグラスがあるため、現在は有料かつ撮影不可の場所になっている。もちろん、色使いや絵と色のズレなどは全然違うのだが、シャガールのゆるい感じの人の描き方を見ながら、しりあがり寿を思い出した。ジャコメッティは、縦長のプロポーションになった窓を担当しており、彼の絵と建築部位の相性がよかった。
2017/05/13(土)(五十嵐太郎)
グロスミュンスター大聖堂、聖ペーター教会
[スイス]
ロマネスク色が強い大聖堂や、内部は軽やかな古典主義の空間をもつ聖ペーター教会など、いずれの教会でも朝イチにホルンなどの管楽器を持ったおじさんたちが集まっている。が、演奏を始めたら、かなりヘタでずっこける。まだ少し明るいのだけど、夜の7時になると、あちこちの教会から一斉に鐘がなり、ぐわんぐわんと街中で共鳴し、路上の人たちが完全に音に包まれた状態になった。忘れがたいサウンドスケープである。
写真:左=聖ペーター教会 右=グロスミュンスター大聖堂
2017/05/13(土)(五十嵐太郎)