artscapeレビュー

五十嵐太郎のレビュー/プレビュー

《門司港ホテル》ほか

[福岡県]

アルド・ロッシらによる《門司港ホテル》に一泊し、久しぶりに周辺の近代建築めぐりを行なう。ただし、《門司港駅》は補修工事中だった。横浜に比べると、コンパクトに「レトロ建築」が集合し、観光地としてのアイデンティテを明快に押し出している。

写真:左上=《門司港ホテル》 左下=《国際友好記念図書館》 右上=《旧門司税関》 右下=《旧門司三井倶楽部》

2016/08/28(日)(五十嵐太郎)

《小幡記念図書館》ほか

[大分県]

中津市にたどりつき、ゼミ合宿はここで解散。その後、二度目の槇文彦の《小幡記念図書館》へ。あちこちに階段を設け、空間的な見せ場を演出している。隣の大江匡による《木村記念館》は、お金のある時代の現代数寄屋で、いまはなかなかない仕事だろう。1938年の《中津市歴史民俗資料館》は教会風だが、旧図書館らしい。

写真:左上=《小幡記念図書館》 左下=《中津市歴史民俗資料館》 右=《木村記念館》

2016/08/28(日)(五十嵐太郎)

《龍岩寺奥院礼堂》

[大分県]

龍岩寺奥之院へ。山道を15分ほど歩いて、岩のくぼみにつくられた懸造の建築を見学できる。現代建築なら絶対に許されない手すりの低さ(というか手すりではなく、下から見上げたときの意匠上の目的だろう)。ただ、もっと長い時間がかかり、ただ見える場所に到達するまでの行程で死ぬような思いをする(実際、毎年骨折したり、死人も出るのだが)《投入堂》の方が感動は大きかった。

2016/08/28(日)(五十嵐太郎)

《富士見カントリークラブハウス》

[大分県]

竣工:1974年

磯崎行脚はさらに続き、《富士見カントリークラブハウス》にて、ゴルフ休みのおじさまたちに混じってランチを食べる。インテリアでは後からの改変もいろいろあるが(上空から見たときの建物の輪郭「?」は変わらないが)、まだ現役で使われている。《岩田学園》と同様、大分市推薦のISOZAKI建築のマークがここにも大きくついていた。

2016/08/28(日)(五十嵐太郎)

《大分市美術館》

大分市美術館[大分県]

続いて、内井昭蔵による《大分市美術館》へ。チームラボの展覧会を開催中で、映像を使うために、トップライトが閉じているのは当然だが、壁やガラスまでも黒くして、空間がほとんどわからないブラックボックス状態だった。しかし、子どもたちに大人気である。なるほど、これなら、チームラボは2020年東京オリンピックの開会式の演出に参加決定だろう。

2016/08/28(日)(五十嵐太郎)