artscapeレビュー
五十嵐太郎のレビュー/プレビュー
スター・ウォーズ フォースの覚醒
「スターウォーズ」のシリーズは子どものとき、第一作のエピソード4からすべて劇場で見てきたが、新作『フォースの覚醒』では、30年ぶりにスカイウォーカー、ハン・ソロ、レイア姫に会えるシーンが入っており、胸熱である。物語としては満足だが、未来の設定にもかかわらず、空間、装置、技術の世界観はエピソード4からそれほど断絶していなかった。どうしても1970年代にリアルタイムで最初の劇場作品で受けた衝撃と同じような視覚的な革新も現代において求めたくなってしまう。また物語の人間関係も、エピソード4・5の変奏のようだし、先の時代に進んだ未来感は物足りない。
2015/12/19(土)(五十嵐太郎)
食堂の壁
[埼玉県深谷市]
竣工:2014年
深谷にて、宮晶子が設計した洋食レストラン「食堂の壁」に入る。異なる角度にふられた壁を並べていく建築の試みは、以前、彼女が手がけた住宅や新・港村のインスタレーションでも拝見したが、こうした空間の形式は特に客があちこちに点在する飲食店というプログラムとの相性がとてもよい。室内のさまざまな場所同士において実際の距離とは違う、独特の距離感をつくるからだ。またレストランの外を一周すると、角度によって見え方もさまざまに変化していく。なお、ここの食事も大変美味しいので、アクセスはよくないが、遠くまで足を運んだ自分への褒美として訪れる価値がある。
2015/12/18(金)(五十嵐太郎)
深谷駅
[埼玉県]
深谷駅は、東京駅のコピー建築になっており、しかも駅前の商業建築も少し東京駅風を意識したものがあった。藤原徹平のAOIメディカル・アカデミーが、駅の改札前のデッキから見え、平凡な風景のなかでビルの側面がファサード的にふるまう。
写真:上=深谷駅、下=AOIメディカル・アカデミー
2015/12/18(金)(五十嵐太郎)
北本駅西口駅前広場
[埼玉県]
アトリエ・ワンによる北本駅の西口駅前広場へ。これがまだ企画段階だったとき、北本を訪れていたが、ようやく完成した建築を見学した。重なりあう高い大屋根によって、まちのアイデンティティを与える試みである。TNAの上州富岡駅が、下部において異なる素材を組み合わせ、薄い屋根を浮かせているとしたら、これはおおらかな屋根だろう。
2015/12/18(金)(五十嵐太郎)
LABYRINTH OF UNDERCOVER“25 year retrospective”
会期:2015/10/10~2016/12/23
東京オペラシティ アートギャラリー[東京都]
25周年を迎えたブランド、UNDERCOVERのコレクションから、ファッション、写真、映像、ドール、スケッチなどを一堂に紹介する。かわいいだけではなく、奇形的、あるいは怪物的なパンク・デザインもあって興味深い。
2015/12/18(金)(五十嵐太郎)