artscapeレビュー
五十嵐太郎のレビュー/プレビュー
《フリーウェイパーク》
[アメリカ合衆国、ワシントン]
竣工:1976年
ミノル・ヤマサキは日本人の移民の子であり、シアトルで育ったが、ダウンタウンには2つ作品があり、いずれも四角い箱型のビルをやわらげる曲線的な要素を導入する。ちなみに、彼の代表作、ニューヨークの世界貿易センタービルも、そうした要素をもつ。またローレンス・ハルプリンのコンクリートによるランドスケープ、フリーウェイパークも再訪した。
写真:左上=《レーニアタワー》、右上=《シアトルIBMビル》、下=《フリーウェイパーク》
2015/11/12(木)(五十嵐太郎)
《シアトル公立中央図書館》
[アメリカ合衆国、ワシントン]
2日目の午前が、唯一の自由時間だった。2007年にOMA(Office for Metropolitan Architecture)の《中央図書館》を見学していたが、ここを再訪する。前回は天候がよかったが、今回は雨がずっと降るシアトルらしい天候だったために、室内化された広場としての巨大な吹抜けのありがたさがよくわかる。連続するスロープに全書架を並べたプログラムといい、これはOMAの傑作だと思う。中央図書館で建築ガイドを購入し、前回は情報を得られなかった街中のその他の建築群も観察する。
2015/11/12(木)(五十嵐太郎)
《シアトルアジア美術館》
[アメリカ合衆国、ワシントン]
竣工:1933年
「socially engaged art」をテーマとしたシンポジウムに出席するために、久しぶりにシアトルを訪れた。到着初日は、《シアトルアジア美術館》へ。よく保存されたアールデコの時代の建築で、もともとはこちらがシアトル美術館の本館だったらしい。高台にあって万博のときにつくられたスペース・ニードルが下の方に見える。企画展では、韓国の現代美術、常設は中国の古代から現代美術を紹介していた。
写真:上・中=《シアトルアジア美術館》、下:韓国の現代美術展
2015/11/11(水)(五十嵐太郎)
東北大学工学部建築・社会環境学科設計課題「水戸芸術館から拡張する建築」のための現地見学会
会期:2015/11/08
水戸芸術館現代美術センター[茨城県]
今年は3年の設計課題を水戸芸術館の南側の街区に、個人美術館と商業施設をつくりながら、国道までつなぐテーマを設定し、学生と共に現地見学を行なう。もっとも、このエリアでホールを建てる計画が本当にあるらしい。学芸員の井関悠にバックヤードを案内してもらう。水戸芸術館が、いわゆるコレクションを収蔵する美術館ではなく、アートセンターであること、そして美術/演劇/音楽の三部門の同居が特徴だと改めて気づく。
2015/11/08(日)(五十嵐太郎)
3.11以後の建築
会期:2015/11/07~2016/01/31
水戸芸術館現代美術センター[茨城県]
水戸芸術館の「3.11以後の建築」展へ。「戦後日本住宅伝説」展は、最初から四館の巡回を予定しながら、企画を進めていたが、これは金沢の展覧会がスタートした後、水戸への巡回が決定するという異例の経緯だった。したがって、面積の関係から、内容を少しコンパクトにすべく、金沢に固有の内容を削るなど、わかりやすく再構成した。また磯崎新事務所で水戸芸の設計を担当した青木淳の展示は、十日町の拠点を空間として再現し、パワーアップしている。
2015/11/08(日)(五十嵐太郎)