artscapeレビュー
建築に関するレビュー/プレビュー
齋藤隆太郎/DOG《対行政住宅》
[神奈川県]
齋藤隆太郎が設計した戸塚の《対行政住宅》を見学する。傾斜した住宅地のややこしい法的条件をクリアすべく、車庫棟と住宅棟に分離して後者の高さを確保し、全体に大きな片流れの屋根を架ける。これが建物のルックを大きく決定している。また室内からは軒下の水平なスリットが気持ちいい。現在、被災地の陸前高田でもプロジェクトに関わっているという。
2017/04/23(金)(五十嵐太郎)
東北大五十嵐研のゼミ合宿5 東京国立博物館
東京国立博物館[東京都]
ゼミ合宿の2日目は、上野の国立博物館にて、学芸企画部企画課デザイン室長の木下史青の案内によって、照明、治具、什器、空間との関係など、詳しく案内していただく。本館の展示ケース、リニューアルした東洋館、平成館の照明、法隆寺宝物館の谷口吉生のこだわりなど、普通に作品を鑑賞する環境を整える背後の努力を学ぶ。日本の博物館で常勤のデザイン担当がいるのはまだ珍しい。
2017/04/22(木)(五十嵐太郎)
東北大五十嵐研のゼミ合宿6 八戸新美術館プロポーザル展
会期:2017/04/10~2017/04/26
TAPERED GALLERY[東京都]
東京藝大の建築科で完成した小さな台形の《TAPERED GALLERY》を見学する。コンペの学生案をもとに設計されたもので、オープニングの企画として、西澤徹夫、浅子佳英、森純平による設計チームがコンペに勝利した、八戸新美術館プロポーザル展が開催されていた。倉庫だった壁をぶち抜き、鉄板をぐるっと床壁天井とはりめぐらす。
2017/04/22(木)(五十嵐太郎)
東北大五十嵐研のゼミ合宿7 坂茂:プロジェクツ・イン・プログレス
会期:2017/04/19~2017/07/16
TOTOギャラリー・間[東京都]
過去の完成した作品を振り返るのではなく、勢いがあるだけに、今年オープンしたばかりのパリの《ラ・セーヌ・ミュジカル》と世界各地で進行中のプロジェクトを紹介する。1/1の部分再現が多いのは、水戸芸術館での個展と同様で坂茂らしい。ギャラ間の天井高の関係で幾つか1/3もあるが、このスケールならディテールは消えない。
2017/04/22(木)(五十嵐太郎)
東北大五十嵐研のゼミ合宿8 10周年記念 東京デザインテン
会期:2017/04/14~2017/05/21
東京ミッドタウン・デザインハブ[東京都]
浅子佳英が全体監修した「東京デザインテン」展のギャラリーツアーに参加する。東京の地図を南北軸で輪切りにしながら配置し、交通インフラから始まり、タワマン、リノベーション、観光、多民族などのヴィジョンを提示し、現代の東京を考えるもの。2003年、六本木ヒルズの「世界都市展」で筆者が監修した「TOKYO RISING」のセクションと比較し、時代の変化を見ると興味深い。
2017/04/22(木)(五十嵐太郎)