artscapeレビュー

美術に関するレビュー/プレビュー

プレビュー:風穴 もうひとつのコンセプチュアリズム、アジアから

会期:2011/03/08~2011/06/05

国立国際美術館[大阪府]

1960年代、70年代とは異なる文脈、方法論でコンセプチュアルな傾向を持つアーティストたちが、アジアから現われているのではないか。そんな文脈を軸に、現在活躍中のアーティストを紹介する。出品者は、プレイ、木村友紀、contact Gonzo、島袋道浩、ヤン・ヘギュ、アラヤー・ラートチャムルーンスックら9組。個々の作家がどのような作品を見せてくれるのかはもちろん、国籍、世代、ジャンルなどを異にする作家たちをどうまとめるのか、美術館のキュレーションにも注目したい。

2011/02/20(日)(小吹隆文)

クワイエット・アテンションズ──彼女からの出発

会期:2011/02/12~2011/05/08

水戸芸術館現代美術ギャラリー[茨城県]

水戸で女性だけの展覧会が開かれてるというので、BankARTスクールの受講生だったステキなおねえさま方と水戸芸へ。しかし水戸芸で女性展といえばチャラチャラした少女系の展覧会と思い込んでいたが、まるで勘違いだった。ちゃんとタイトルと出品作家を吟味すれば、明らかに少女系でなくもう少し大人びた展示であることは予想できたのに。ちなみに出品作家は三田村美土里、土屋信子、ツェ・スーメイら12組で、どっちかといえば沈思黙考型だ。その後、近くの料理屋でアンコウ鍋を囲む。じつはこちらが本日のメインだったかも。はふはふ。

2011/02/19(土)(村田真)

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TOKYO FRONTLINE

会期:2011/02/17~2011/02/20

3331アーツ千代田[東京都]

ゼロ年代の世界的なアートバブルの波に乗って急増したアートフェアだが、リーマンショック後も勢いはまだ続いてるのか。ってさっき書いたばかりだ。つーか、1日に2本もアートフェアを見るなよ。つーかやるなよ。でも見てしまった。こちらはギャラリーよりアーティストを前面に出したり、アート以外の団体にも出展してもらったり新機軸を打ち出している。やっぱり飽和状態のアートフェア業界で勝ち抜いていくには、いろいろと試行錯誤していかなければならないようだ。

2011/02/18(金)(村田真)

コレド・ウィメンズアートスタイル

会期:2011/02/15~2011/03/14

コレド日本橋+コレド室町+日本橋三井タワー[東京都]

コレド日本橋をメイン会場にした女性だけの展覧会も今年で3回目。まいど感じるのは、こういう場所に作品を置くのは難しいということ。カゲキなものをやろうとすれば止められるし、場所に合わせようとすれば目立たなくなる。そのため、どっちつかずの中途半端な作品が多くなりがちだ。鈴木紗也香の絵やフジモトアヤのファブリックは、作品そのものは美しいし、場所にも合っているが、それだけに商品広告と見間違えかねない。その点、遠目には人が並んでるように見えながら、近寄ってみたら表面に新聞や雑誌の広告ページを貼りつけたハリボテだったという富田菜摘の人体像は、一見ユーモラスな表情の下に不気味なグロテスクさとシニカルな批評精神が感じられ、秀逸であった。この作品はほかのと違って、ギャラリーよりこういう人のいる場所に唐突に置いたほうが効果的だと思う。

2011/02/18(金)(村田真)

吉岡雅哉「庭いじり」

会期:2011/02/04~2011/03/12

ギャラリー・ショウ・コンテンポラリー・アート[東京都]

この人の作品は以前「トーキョーワンダーウォール公募展」で見て強烈な印象があった。コンビニの前で性交する男女を、妙にクセのあるタッチで描いていたのだ。こんな不穏な絵が青少年の健全な育成をめざす東京都生活文化局文化振興部が推進する公募展で入選するなんて、東京都も意外と健全なんだなと見直したものだ。今回はコンビニだけでなく、和風のお屋敷の内外で■■たり●●●したりする風景が波打つような筆づかいで描かれ、まるでムンクみたい。案内状によれば、5~6歳のころから春画を模写していたという吉岡は、いまでも「初期衝動のまま描き続けている」という。その特異なモチーフをさらに際立たせているのが、一見フォーヴィズム風の野蛮な(でもじつは達筆な)ウネウネした描線だ。この先どうなるのか見てみたい絵描きである。

2011/02/18(金)(村田真)