artscapeレビュー
美術に関するレビュー/プレビュー
銅金裕司「6本目の指@ASK?2010」

会期:2010/01/12~2010/01/23
ASK? Art Space Kimura[東京都]
手前に接木したサボテンの鉢が置かれ、奥には、型取りした指を接木のように親指と人さし指のあいだに置いて、6本目の指を体感してもらう机。6本目の指、必要か。足には必要ないわな。それより、会場に流れていた伊東ゆかりの「小指の思い出」が耳から離れませんが。
2010/01/21(木)(村田真)
松山隼 展──今日のお祈り

会期:2010/01/06~2010/01/29
INAXギャラリー2[東京都]
去年見た東北芸術工科大の卒業・修了制作展のなかでほとんど唯一覚えていたのが、松山隼。相変わらず分厚く絵具を盛り上げて白いシャツの人物を描いている。どれも手を胸の前で合わせているので、祈っているポーズらしい。モチーフも技法もほとんど決まってるため、あとはサイズを変えるとか、支持体をパネルにするか綿にするかとか、ちょっと立体にしてみるとか、いろいろ試しているようだ。彼もまだ今年25歳だが、この先50年、一生これを続けていけばスゴイ。
2010/01/21(木)(村田真)
金子奈央 展

会期:2010/01/08~2010/01/23
ギャラリーQ[東京都]
無表情で大きな目が特徴的な女性像。フラットな描き方も、ヘアスタイルや衣装も、蕗谷虹児や蔦谷喜一ら昭和初期の古きよき時代の少女画を思い出させる。作者は今年25歳。線画だけの「ぬりえ」を売り出したら売れるんじゃないか。
2010/01/21(木)(村田真)
ニコラ・ビュフ「タワワップ」

会期:2010/01/12~2010/02/06
メグミオギタギャラリー[東京都]
銀座5丁目の極小スペースから、昭和通りを越えた2丁目の広大なスペースを確保。地下だから天井も1.5倍くらい高くなったので、壁全体の面積は以前より1ケタ増えた印象だ。その壁面全体を使ったドローイング。白い壁面に黒で大まかにペイントし、その上に白いチョークのようなもので装飾的イメージを描いていくという手法だ。古今東西のイコンが混じりあい、地と図のバランスも絶妙。作者は東京藝大に通うフランス人で、アニメオタクかと思ったら、日本に限らず幅広くアニメやマンガなどの図像を吸収しているらしい。これはすごい。すごいけど、壁面ドローイングに力を注ぎすぎて売り物がまだあまりないらしい。
2010/01/21(木)(村田真)
田部光子 展

会期:2010/01/08~2010/01/23
ギャラリー58[東京都]
1963年からリンゴを描いているというから、もう半世紀近くになる。さすがに描き方、とらえ方は50~60年代のネオダダっぽい。九州派の彼女も今年77歳。なんだか今日は25歳と77歳が多くて、落差が激しい。
2010/01/21(木)


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